お互いの言い分は、埒が明かず、
とりあえずもう一度、それを踏まえて、そのシーンを演じてみることに。
Y子がセリフを言いながら、M子に近づく。
M子が一歩前に出るのと同時に、Y子が歩みより、M子の手を掴む。
そして、M子のセリフ。
…う~ん、この状態だと、Y子がM子に被らないように一歩下がるのは不自然だ…。
「せめて、M子のセリフが終わってから、Y子が諭されて一歩退くなら分かるけど…」
「…だけど、このセリフ、私のセリフの中で、特に長セリフなんです。なのに、Y子が邪魔で…。」
Y子がM子の無茶な言い分を聞いて、一歩下がるようにしようとした…。
「ちょっと待って!」
待ったの声を上げたのはラルくん。