やどかり

私は何度も書いているように、父が転勤族だったからそれに伴ってあちこち転々と住処を替えたクチ（笑）

だから、土地とか家にはわりと執着がなくて縛られないタイプだとは思う。
どこででも住めるし、どこに行っても住めば都、と思える自信はある。

たまたま京都にン10年も住みついて、家もここに来てから30年経ってしまったけど、別にここを終の棲家としたいわけでもなく、いうなれば経済的な事情で（笑）　暮れに宝くじでもど～んと当たればまずは引っ越してやろう、と思うほどにはここにも冷淡。

でも、なんてのか、、ものすごい引越し魔の事を耳にして私なんて可愛らしいもんだな、って思っている。

というのも、その人は我が町内会の住人なんだけど、何年かすると引っ越したくて引っ越したくて辛抱できなくなるという。
会社に行ってても引っ越したい気持ちがうずうずして、職場でも落ち着かないとか。

で、物件探してまた、新たに気に入った家に移るという、趣味というよりビョーキの域に達しているとか。

だって、全部一軒家で、借家ではなく、買うんだよ。
ここに引っ越してきた時も中古物件ながら、まぁ、それはそれはお金をかけて全部綺麗にリフォームし、自分好みに仕立て上げた。
それだけ綺麗にしたので、お掃除も半端なくて、夏だと朝の5時前から起きて雑巾片手に磨きまくってた（笑）

なのに、その人の言葉を借りると、「リフォーム最中に、すでに（次の）引越しの事を考えていた」っていうんだから驚く。

普通、手に入れた家を自分好みにリフォームしている時に、それが出来上がった完成図より、次の家の事を考えます？？

しかも、借家ならともかく全部買うんだよ。
今度も、今の自分好みにした家を売って、次の家に替るという。
ボンビーな私からすれば、不動産取得税や引越し費用や、その他諸経費だけでもバカにならないと思うのに、一旦引越ししたい、と思いかけるといても立ってもいられなくなるそうな。

そして、あれだけ磨きまくっていた家は最近、そんなに掃除している気配もない（笑）

まるで恋愛パターンのように一途に追いかけている時がピークで、相手を手に入れたらそれで情熱のほとんどを使い果たしたかのようで。
情熱が冷めても普通は、しがらみやら、友情やらに変化してそうそう相手をポイ捨てもできないのに、その人はさっさと次に移るハンター（笑）

多分、私よりすこし年上の独身女性なんだけど、あるところにはあるものね。