エメラルドの瑕疵

旧 『楽母の人見知り日記』です。 毎日更新しています。気候の良い時期は地元(京都)の寺社散策に励みます。

襲大鳳(かさねおおとり)

2022-06-29 17:35:38 | 
羽州ぼろ鳶組 襲大鳳 上下  ➉ ⑪

今村翔吾 著  祥伝社文庫   ➉  令和 4年 2月10日   第3刷
                ⑪  令和 2年 10月20日   初版

前作、ぼろ鳶シリーズ零から、また時代は戻って源吾ら『黄金雛』が十分に育って頭になっている今へ。

源吾(だけではないが)が憧れた炎聖、元尾張藩火消頭取の伊神甚兵衛が関わる大火事。
18年前の火事で死んだと思われていた甚兵衛は生きていた!

連続して尾張藩屋敷に不審火が続く。
生き残った甚兵衛が藩に復讐していると思っていたが。。。

巨悪は別にいた。

源吾の火消し羽織の裏地の模様は鳳。 それもあって『火喰鳥』とも呼ばれているが、もともとは憧れの炎聖 甚兵衛の衣装だった。
若き日に、甚兵衛に憧れ甚兵衛のようになった暁には、自分も裏に鳳を配してよいか、と聞いている。

ただ、甚兵衛のそれとは鳳の向きが違っている。
その二つの羽織は向き合う鳳。
タイトルのかさねおおとり、だね。

居眠り磐音の時の巨悪は田沼意次だったが、こっちでは御三卿の一橋治済。
幕府の権力争いとも相まって、物語が大きい、大きい。
火事の描写もはんぱない(笑) どっかんどっかん爆発もあれば毒を生み出す木も登場する。

私の好きな、007やワイルドスピードの江戸版、みたいな感じ(笑)

ああ、これで既刊のシリーズが終わってしまった、、、と思っていたら、もう1冊『幕間』というのが出ていた。 嬉しい。

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