唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
メルカトルに騙されるな
世界地図の図法としてもっとも一般的で、見る機会も多いのがメルカトル図法によって描かれた上の地図です。ただし、日本で見る地図は太平洋が真ん中にあって右端、つまり東側に南北アメリカ大陸があり左端、つまり西側にヨーロッパやアフリカ大陸がある地図ですね。欧米では同じメルカトル図法の地図でも大西洋が真ん中にあってアメリカとヨーロッパが向かい合った地図が使われています。この地図を見ると日本が極東(Far East)だと云うことが良く解ります。
さて、今日のお題の「メルカトルに騙されるな」は、メルカトル図法によって書かれた地図は赤道付近の国の形と面積がほぼ正確に描かれておりますが、図法の特性によって高緯度地方になると誇張して描かれている、つまり実際よりも大きく描かれているから注意しましょうね、と云うお話です。
上の地図の薄青で示されているのが一般的な陸地(国々)の形ですが、先に書いたように高緯度になるに従い実際よりも大きく描かれている特徴を補正し、実際の国の大きさで書いたのが濃青の図で、これがそれぞれの国の上に乗せてあります。
まず驚くのが、通常のメルカトル図では巨大な島として描かれているグリーンランドと、アメリが合衆国の飛び地であるアラスカです。実際にはこんな小さいのです。そしてロシア。世界一大きな国であることは変わりないのですが、通常のメルカトル図で描かれているもの比べると1/4程の大きさになってしまいます。カナダも随分と小さくなってしまっていますね。
赤道上から中緯度までの国の形と大きさはほぼ正確ですが、ヨーロッパの国の多くは高緯度に位置していますので、実際の大きさよりも誇張されていることがわかりますね。つまり日本よりも大きく描かれている国が多いのです。
実際の大きさを比べてみたのが下の図です。日本は小さい国だと思っている方が多いかと思いますが、ヨーロッパの地図の上に日本を乗せてみると、なんとスウェーデンからスペイン南端のジブラルタルまで届く大きさなのです。実際、200近くある国と地域の中で日本の面積は62番目で、ヨーロッパで日本より大きな国はフランス、スペイン、スウェーデンとノルウェーだけなのです。そして、日本が南北だけではなく東西にも長い国であることがよくわかります。日本の最東端の南鳥島と最西端の与那国島では経度で31度の差、時間で云うと2時間の時差あり、ヨーロッパで云うとバルト三国とポルトガルの時差に相当する訳で、実はそのくらい日本は大きいのです。
そうは云っても細長い国土ですので「大きい」と云う実感はありませんね。でも、島国ではあっても実は小さくないんだと、実際、排他的掲載水域面積では世界第6位の大国ですので大いに自信を持って良いのではないでしょうか。いや、小国だから自信が持てないと云うつもりはありませんが・・・。
画像は下記のサイトより転載しております。
https://dailynewsagency.com/2019/08/20/world-mercator-map-projection-with-kjr/
https://dailynewsagency.com/2016/07/22/the-true-size-of-wii/
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは11月27日に撮影した初冬の森の様子を掲載いたしております。ご覧いただけたら嬉しいです。
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