「VTRを見る」って、どいうこと? そもそもVTRって何?
VTRはVideotape Recorder/ビデオテープレコーダー、つまり、映像信号(ビデオ信号)を磁気テープに記録する装置。もっと解りやすく云えば、放送されているテレビ番組を磁気テープ(一般的にはVHSやベータマックスなど、ビデオ用カセットテープテープ)を用いて記録(録画)・再生する装置のことですから「VTRを見る」は「VTRと云う 機械(機器)を見る」と云う意味になり、明らかに正しくない表現です。
正しくは「VTRで再生した映像を見る」だし、テープに記録されている訳でもないので「記録された映像を再生して見る」と云うべきですが 「VTRを見る」で通じてしまうから不思議です(もっと云えば「見る」ではなく「観る」ではないかと云う主張もあることでしょう)。映画の場合「映写機を見る」とは云わないのに「VTRを見る」と云うのも不思議。
20年前までは大容量の映像データを記録できるのは磁気テープしかなかったのですが、その後、大容量のデジタルデータをHHD、半導体メモリ(SDカードやSSD)などに記録することができるようになり、現在は磁気テープを使うVTRの出る幕はまったくなくなりました。
なのに、「VTRを見る」ってどう云うこと?
21世紀も22年目だと云うのに、筆なんか入っていないのに「筆入れ」「筆箱」であったり(鉛「筆」を入れるのだか筆箱で良いと云う人もいる)、下駄を履いて学校に来るような子供はいないのに「下駄箱」であったりするのと同じなんだな。稀にペンケースとか靴入れと云うこと(人)もなくなないけれど、やっぱり「筆入れ」「下駄箱」の方がしっくり来る。少なくとも60代以上の人間には。
かつて使われていた物の名前(表現)が、実態は変わったのに今でも使われていることは少なくありませんね。電子レンジで加熱することはいまだに「チンする」「レンチン」と云う方が多いのでは。加熱が終わって「チン」と鳴る電子レンジなんか博物館に行かないとないと思うんだけれど。
今でも「写メ送って」と云うのは40代以上でしょうか。若ぶっていても「写メ」で歳がバレてしまいます。テレビの「チャンネルを回す」も同じですね。確かに50年前のテレビは、一回りで12チャンネル分の周波数を切り替えできた(コイルパックの)大きなツマミをガチャガチャ回したものでした。
逆に、文章を記すことなどは今どきにマッチする云い方がなくて困ったりしますね。例えばいま、私は「blogを書いています」が、書くことを「記す」と解すならば私はMacのキーボードをパタパタと打っているだけでまったく記していない。ただ、「記す」を「記録すること」と解釈するならばそれで良いのかもしれませんが、「筆が進まない」「ペンが進まない」と云うようなことを表現しようとすると途端に困ってしますのです。
「キーが進まない」「指が進まない」はちょっと違う気がするけれど「箸が進まない」という云い方があるのだから、これからは「指が進まない」という云い方があっても良いのかもしれませんね。
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは5月22日に撮影した写真を5点掲載しております。田植えが始まり麦畑も色づき始めた森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
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