卯月朔日

 弥生(三月)尽の次の日は卯月朔日である。分かりきったことで、これを続けてタイトルにするとは余程語彙と感性、言語における美的感覚に乏しい御仁と見えるが、それはまさしく郷秋<Gauche>のことであるから笑って許して頂きたい。

 卯月とは旧暦四月の異名であるが、今では新暦四月の異名としても普通に使われている。そして朔日は月の初めの日のことを云う訳だから、つまり「卯月朔日」は四月一日のこと。ただし、この日を四月朔日とは書かないようである。なぜなら「四月朔日」は十万以上あると云われている日本の名字の一つ「わたぬき」であるかららしい。

 四月朔日と書いてなぜ「わたぬき」かと云えば、旧暦四月一日に、冬の間防寒のために来ていた綿入りの服を脱ぎ、棉の入っていない(綿抜きà綿貫)着物に替えたからなのだとか。旧暦の四月一日は新暦の4月23日頃に当たる。温暖化が進んだ近年の4月23日は汗ばむような日もあるように思うけれど、往時のその日はまさに衣替え時であったのだろうと想像するところである。

 と云うわけで今日の一枚は、5日ほど前に竹林を透かして撮った源平桃。遠目には満開に見えた桃の花であったが、今週末にはもうすかり「葉桃」になっていることだろう。

 横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」。ただいまは3月27日に撮影した写真を7点掲載いたしております。今日は桜尽くしです。是非ぜひご覧ください。
https://blog.goo.ne.jp/ondanomori/e/5c30187a5855d5b9dcc36332a9bdea86

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#卯月朔日 #綿貫 #旧暦新暦 #珍しい名字

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