秋の七草の一つに数えられる葛(くず。マメ科クズ属。日本原産と云われている)の花が咲いています。20センチほどの穂状花序が立ち上がり、花は下から上へと咲き上がりますが、下の方が咲き出したばかりの花序の先端は時に鎌首を持ち上げた蛇のようにも見えてギョッとすることもあります。花は葡萄ジュースのような香り盛大に放ち、その香りで開花に気づくこともあるほどです。
肥大した塊根を冬に掘り起こし繊維を取り除き、さらに精製して澱粉だけを取り出したのが葛粉。これをお湯で溶いたものが葛湯です。さらに冷やして固めて半透明になったものが葛切りや葛餅などとして和菓子の材料に、料理のとろみ付けにも古くから使われてきました。風邪薬として使われる葛根湯の原料もこの葛の肥大した塊根です。
葛は夏の間に盛大に蔓を伸ばし葉を広げて荒地や斜面、植え込みなどを覆います。電気事故を防止のために電柱の支線に「葛返し」が取り付けられたりもするほどです。明治初期に北米に緑化・土壌流失防止用として移入されましたが、予想を上回る旺盛な繁殖力から「緑の悪魔」と呼ばれ、有害植物ならびに侵略的外来種として指定され、駆除が続けられているのだそうです。背高泡立草の逆パターンということになるでしょうか。
横浜の住宅と地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは9月3日に撮影した写真を6点掲載しております。晩夏から初秋へと移りゆく森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
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