17日に村上春樹氏の新刊「街とその不確かな壁」が届いたことを、そして読み始めたことを書きましたが昨日、ようやく第一部を読み終え第二部に突入しました(遅読なんです)。集中して読めば一日半あればで読めてしまう分量ですが2,700円(税別)もする本を一日半で読んでしまったのではもったいないのでゆっくり、ちびちび読んでおります(ケチなんです)。もっとも、最近のCDは3,200円くらいしますが(40年前もそのくらいした) 、録音(再生)時間は最大74分(当初規格)と40年前と同じですから本はタイパは悪いけれど、コスパは抜群に良いということになりますね。と云う訳で、昨日ようやく第一部を読み終えて第二部に入りました。
17日に「骨格は1985年の『世界の終わり』そのものです。果たして新作と云えるのかどうか。読み進むにつれて、新作ならでは驚きの展開は、ないんだろうな・・・」。と書きましたが、第一部はその通りでしたが、第二部はまったく新しく書かれたもののようです。なんとなく「海辺のカフカ」の香りがいたしますので驚きはなく、と云うことはいつもの「村上ワールド」です。ファンの皆様、ご安心ください。
なお、「世界の終わり」の僕が「私」に、一角獣が「単角獣」に、門番が「門衛」に変わっていますが、その意図は不明です。
で、第二部を読み始めて、郷秋<Gauche>のふるさと「郡山」の名がいきなり登場したのにはびっくり。内容と感想についてはここではまだ書きませんが、ただ、ちゃんとした校閲を経たのだろうかという疑問が生じたことは書いておく必要があるでしょう。毎年ノーベル文学賞の有力候補となるほどの作家の作品には、校閲者も恐れ多くて「赤」を入れられないということなのでしょうか。でも、有名作家であればあるほど間違いは許されませんから念入りな校閲が必要なはずです。新潮社、しっかりせよ!
郷秋<Gauche>校閲(その1)
p.204 「そのZ**町は会津からさほど遠くないところにあるということだった。」
→「会津」とは福島県の西半分を占める会津地方(旧会津藩領)全体を指す言葉。ですから、この場合には「(会津)若松から」としなければなりません。
郷秋<Gauche>校閲(その2)
p.245 「図書館にはWi-Fi設備などは設置されていなかったから、私が自分のコンピュータにアクセスできるのは自宅に限られていた。」
→自分のコンピュータには好きな時、必要な時にいつでもアクセスできます。「限られる」のは(Wi-Fi等を経由した)インターネットへのアクセスです。
第二部(本書は全655頁の内、半分以上を第二部が占めています)をもう少し読み進んだところでまた感想なり「いちゃもん」を書いてみたいと思いますのでどうぞお楽しみに。
【参考】もう20年近く前のことになりますが村上氏の読むべき作品とその順序について書いておりますので、興味を持たれた方はぜひご覧ください。
「物事には順序ってものがある」
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/143cacac50d7e630ec2312972c714ef8
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは4月22日に撮影した写真を7点掲載しております。晩春から初夏へと向かう森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
https://blog.goo.ne.jp/ondanomori/e/158e5968df90fcf8399e75e38efcbf9c
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#村上春樹 #新作? #街とその不確かな壁 #世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド