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先日の模型サークルの定期会合にて、Tさんに上図のお土産をいただきました。大洗へ行かれたんですね、と聞くと楽しげに頷いて、「10日と11日に連休貰ったんでね」と言いました。
ガルパンの劇場版を観てハマってしまった新規ファンは、全国に数多くいらっしゃるようですが、模型サークルの仲間うちではTさんが筆頭格です。映画館での視聴回数も20回を超えたそうで、そのうちに大洗へもう一度行きたくなってしまったんだ、と笑っておられました。サークルにおいては、共にガルパン戦車を作って楽しんでいる、ほとんど唯一の仲間ですので、大洗巡礼の土産話も楽しく拝聴しました。
Tさんは、私と違ってAFVのキットも昔から楽しんでおられるので、ガルパン戦車というジャンルにもすんなりと入って、ガルパンの雰囲気をとことん楽しむために「カラコレ」や「にいてんご」等のキャラクターフィギュアも集め出しています。
いやあ、星野さんの真似をしてるだけやで、と話してはおられますが、私が全く手を出していないプラッツの1/35フィギュアシリーズも全部集めているという熱の入れようです。
そんなTさんですから、大洗巡礼においても商店街の各所に寄贈されているガルパン戦車プラモデルを主に見て回ったそうです。タグチさんでは店主さんと一時間ほど模型談義も楽しんだそうで、知波単学園チームの三種の車輌のプラモデルも購入してきていました。
なので、旅行中に撮った写真の大半が、各店舗の寄贈プラモデルのそれでした。模型マニアらしく諸角度から何枚も撮っていて、私も気付かなかった細部の特徴などがよく捉えられていました。
「見たところ、大洗にある寄贈品は、ほとんどストレート組みみたいやねえ」
「ええ、ブーム初期に作って寄贈されたものが多いらしいですよ。当時はまだ公式資料のアハトゥンクも出て無かったですから、テレビシリーズの画像キャプチャーとかを作って、劇中車の姿を調べてなんとか作ってるのもありますしね」
「それで、ガルパン仕様にきっちり作ってあるものが一つも無かったわけかあ」
「今の時点でも、一つも無いんですか?」
「僕が見てきた限りではね・・・」
そう言いながら、見学した場所のメモを見せてくれました。几帳面なTさんらしく、リスト風に並べて分かりやすく記され、簡単な感想も添えられてありました。
「マリンタワーの戦車喫茶も行かれたんですね・・・、クルセイダーがあるんですか・・・」
「星野さんは知らなかったの?」
「ええ、マリンタワーはこのところ行ってませんでしたので。ローズヒップのパネルが置かれたのであれば、戦車プラモも当然寄贈されるわけですね」
「僕が見たなかでは、そのクルセイダーが最も出来が良かったねえ」
「ガルパン仕様になってましたか?」
「いや、そこまでは分からんかったけれどな、仕上げが丁寧やった。あと、アウトレットの展示品が楽しかったねえ。あれだけ大量に並んでるとね、二時間なんてあっという間やね」
「二時間も見てたんですか・・・」
「うん、最初にガルパンギャラリーの方へ行ってね、ヤマタク大先生の作品を見たの。あれは素晴らしいね。ああいうの僕らには作れないねえ」
「仰る通りです」
「んで、次にガルパン展示の薬屋のケースに並んでるのを見たの。でもみんなほとんどストレート組みみたいでね」
「まあ、そうですね」
「その次にまいわい市場の二階の所へ行ったんやけど、あそこが一番楽しかったねえ」
「二時間もじっと見てたわけですか・・・」
「と言うか、たまたま一緒に見物してた人と話したんや。そしたら向こうも趣味とかジャンルが僕とあんまり変わらなかったんで、盛り上がっちゃったの。ずっと話し込んでて二時間過ごしたの。名刺も交換したんやけど、埼玉県の方やった。大洗に近い所に住んでて羨ましいねえ」
羨ましい、というあたり、今後も何度か大洗へ遊びに行きそうな気配が濃厚でした。試しに聞いてみましたら、勿論だよ、と大きく強く宣言しておられました。
「今度は、食べ歩きを楽しみたいねえ。今回は星野さんの言ってた「和久」で食事してきたけど、お刺身美味しかったねえ。僕の地元(Tさんは福井県小浜市出身)でも刺身とか海鮮は美味しいんやけどさ、大洗の魚はまた別の味わいがあるねえ」
「それは何よりです」
かくして、大洗ガルパンの常連ファンがまた一人、確実に増えています。劇場版は全国の全ての都道府県で上映されていますから、新規ファンの増加も全国規模で劇的に広がっているはずです。果たして、その何割が今後長くガルパンへの思い入れを保って下さるのでしょうか。