銀幕大帝α

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ゴメンナサイ

2012年02月09日 13時32分05秒 | 邦画ホラー
11年/日本/94分/学園ホラー/劇場公開
監督:安里麻里
過去監督作:『呪怨 黒い少女』
原作:日高由香
脚本:安里麻里
主題歌:Buono!『DEEP MIND』

出演:
◆鈴木愛理…日高由香
主な出演作:『携帯彼女』
◆夏焼雅…黒羽比那子
◆嗣永桃子…園田詩織
<ストーリー>
文化祭で演劇を披露することになり、学校で1番の秀才・黒羽比那子が脚本を書くことに。しかし学校内では不可解な死が続き…。
<感想>
原作が良く出来ているんやろね。
実に物語の奥が深い。
イジメを引き金にした呪いの連鎖だけを描いた作品なのかと思いきや、裏背景も丁寧に描写され興味深い話になっている。

黒羽さんが陰湿な性格になってしまった原因

両親が妹しか可愛がらなくなってしまった経緯

その妹を苦しめて殺し、そしてイジメを仕掛けてきた同級生をも殺そうと考えた理由・呪殺方法

淡々と説明的に描かれるこの部分は哀しみに満ち溢れ、それが後の惨劇へと繋がるのかと思うと、いたたまれない気持ちへと移り変わって行く。

文字で人を殺すという奇抜なアイデアもホラー的要素としてはきっちり機能しており、読んだ者がその後怯え、恐怖を感じながらもがき苦しんで逝く様が本当に恐ろしいのだ。

「私が死んだら呪いは完成する」

この言葉通りに、死へのカウントダウンはランダムに拡散され、何時我が身が呪い殺されてもおかしくない異様な雰囲気が主人公・由香を中心に広がって行く。

黒羽さんは学校一番の秀才だけに、計画も用意も周到に進められていく。

脚本ノートが使えないと解ると、携帯電話で呪いの文章をメール送信する(他人名義で)という抜かりが無い所も秀才・黒羽さんらしくて、いやはや復讐に燃える女程怖い者はないと強く感じさせてくれます。

「私が文字で人を殺せたのだから、貴方は人を救う小説を書けばいい」

この台詞もオチへの布石としては効果をもたらせている。
追い詰められた由香が考えに考えた末、死からの一時的な避難措置として辿り着いた方法。

『リング』のテープのダビングに通じる方法ではあるが、あからさまにその文章を画面に映し出し、我々視聴者に読ませた上で
「多くの人にこの映像を見せる事で、貴方にかかった死の呪いも遠ざかります」
と語りかけてくるラストも、信じる信じないは別にしても多少なりの恐怖感を持たせる事には成功していると言えるだろう。

主要人物を演じたアイドル3人の演技も素晴らしいものがあった。
特に黒羽さんを演じた夏焼雅は見事なまでの怪演。
垂れた前髪から覗かせる目つきが半端無く危なかった。
恐怖を植え付けるキャラとしては十分にインパクトを与えるものになっており、台詞の発し方・他人を気味悪がらせる表情など、作品を盛り上げる意味での彼女の演技力は十分に合格に値する。

人間の冷たい部分がヒシヒシと伝わってくる事で、和製ホラー特有の悲壮感・恐怖感・残酷感と色んな感情が湧き起こり、嫌な余韻だけはしっかり残してくれる辺りも良し。
久々に耳と目で恐怖を体感出来る作品が出てきた事には素直に嬉しい。

ただ、エンドロール後に流れるフェイクドキュメみたいな映像は、余韻をブチ壊している様に思えて、あれは特に入れる必要は無かったんじゃないかと思うのだが。

オフィシャル・サイト

評価:★★★☆
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ステイ・フレンズ

2012年02月09日 11時26分24秒 | 洋画ロマンス
FRIENDS WITH BENEFITS/11年/米/109分/ロマンス・コメディ/PG12/劇場公開
監督:ウィル・グラック
製作:ウィル・グラック
脚本:ウィル・グラック

出演:
◆ジャスティン・ティンバーレイク…ディラン
過去出演作:『ソーシャル・ネットワーク』
◆ミラ・クニス…ジェイミー
過去出演作:『ブラック・スワン』
◆パトリシア・クラークソン…ローナ
過去出演作:『シャッター アイランド』
◆ジェナ・エルフマン…アニー
◆ブライアン・グリーンバーグ…パーカー
◆リチャード・ジェンキンス…ハーパー氏
過去出演作:『モールス』
◆ウディ・ハレルソン…トミー
過去出演作:『ゾンビランド』
◆マシ・オカ
過去出演作:『ゲット スマート』
◆エマ・ストーン
過去出演作:『ゾンビランド』
<ストーリー>
恋愛感情ナシのSEXフレンドに進展したひと組の男女が、恋と友情の狭間で揺れ動く様をユーモラスに描く。
<感想>
陽気なあの娘と楽しい男。

明るい映画です^^
ミラ・クニス

は云わばアマンダ・セイフライド

と同系列にあるカエル顔

なんで、ぶっちゃけ顔はそんなに好みじゃない。
でも彼女が演じたジェイミーという女性は底抜けに明るい性格なので、1人の女性としては凄く可愛らしく思えてくるのですね~。

単なるセフレのつもりが、何時の間にやら・・・。
王道パターンだけど、2人に活気があるので、終始ご機嫌な気分で鑑賞出来ちゃう。
また、2人それぞれの周りにいる人物が皆Happyそうなのも良い。

ウディ・ハレルソンなんて常にお茶らけているゲイですから(笑)。
そういや、このおっさんの顔ってゲイっぽいもんなぁ。
ゲイ役に違和感がありゃしない。
素で「私ゲイです」と言われても納得しちゃうゲイ顔だ。

明るい映画だけど、そんなにコメディはしていないかな。
声に出して笑ったのはディランがハリウッド看板からヘリコプターで強制保護されちゃう場面位。

壁に耳あり障子に目あり

じゃないけれど、ディランがつい口を滑らせちゃった事でジェイミーが彼を避け始めちゃう。
この辺は展開的には在り来たりなものだけれど、この後乙な演出が待っているんだな。
ジェイミーの心を取り戻す為にディランが仕掛けたサプライズ。
これは2人が最初に出会った時に、ジェイミーがディランの心を動かす為に用意していたものなんだけど、それを逆に利用しちゃう所がお洒落。
そりゃあジェイミーも落ちちゃうわなww

すれ違いから抱かせる様な苛々描写もなく、笑顔を心の中で持続させながら、最後はホッコリ。
『ブラック・スワン』でミラ・クニスと共演したナタリー・ポートマンが同じ様にセフレを題材にしたロマンス・コメディ『抱きたいカンケイ』を撮ったけれど、出来としては本作の方が遥かに良いってのは皮肉なもんやねぇ。

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