銀幕大帝α

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暴走車 ランナウェイ・カー

2016年01月17日 14時07分00秒 | 洋画アクション
EL DESCONOCIDO/RETRIBUTION
2015年
スペイン
101分
アクション
劇場公開(2015/11/21)



監督:
ダニ・デ・ラ・トレ
出演:
ルイス・トサル
エルビラ・ミンゲス
ゴヤ・トレド
ハビエル・グティエレス
フェルナンド・カヨ




<ストーリー>
ある朝、カルロスは子どもたちを学校に送るため車を走らせていた。すると突然携帯電話が鳴り、身代金を要求される。シートの下には爆弾が仕掛けられていて…。

-感想-

全編に渡って車を暴走させている訳ではない。
車止めてエンジン切っても爆弾は爆発しないからね。
ただ座席から腰を浮かしたり、車外へと出るとドッカーーン!

スペイン警察の無能男性刑事と、爆弾処理班責任者でもある有能女性警官との対比が面白い。
有能の方は薄々と主人公は第三者から指示を受けていると察知し始める。
対して無能の方はイカレたオヤジが自暴自棄になって子供を道連れに自爆しようとしているんだと勝手に結論つけている。
両者考え方が違うから、有能は主人公も助けようとしているのに、無能は子供を救出してスナイパーを使い主人公を撃ち殺し被害を最低限に留め様と動き回るのみの丸で使えない有様。

殺したい、助けたい、夫が容疑者だ、いや彼は無実だ、と警察同士で揉めている中で、主人公は何か打開策はないものかと頭を抱え自力で乗り切ろうと必死になる様子に、警察に対しての不信感と主人公に対しての応援心が交差し、適度の緊張感を与えてくれました。

仕事中心で生活している夫に愛想をつかしている妻と、そんな父に興味を示していない娘。
しかし目の前で自分の父だけが危険な目に晒されていると知った娘は、車から降りれば助かるのに自ら爆弾が仕掛けられている助手席に飛び移り「パパとは離れない!」と泣き叫び、警察の制止を振り切ってまでして最後まで一緒にいようと決意するのだ。

このサラちゃんの父に向ける愛情が猛烈に泣ける。
冒頭での朝食シーンでは無関心と見せかけて、実は誰よりも父を信じ、誰よりも父の無事を祈っているとっても心の優しい子で、これら健気な姿を観続けていたらどんどんとサラちゃんが愛おしく思えてきちゃった。

犯人が誰なのか、目的は何なのか終盤までは分からない。
ところが警察が用意した主人公の兄と名乗る男が説得する為に車に近づき、主人公と接触した事で全ての事実が判明する。
犯人が取った復讐の意味を悟った主人公は、自分が銀行の支店長としてこれまでやってきた事の過ちを認め、事件が解決したその後は潔く無職となり、今度は家庭を一番に想い、子供達を迎えに出向いていた所で綺麗に作品は終了する。
一台の爆弾が仕掛けられた車を中心にした話だが、犯人との遣り取り、警察との遣り取り等には後先の見えないスリルを味わえ、主人公はどういった行動を選択するのかにも俄然注目を集めさせてくれる。

車が停止した場所の周りは大渋滞が起き、ラストでは警察車両を巻き込みながら市街地を全ドア無しの状態でタイトル通りの暴走車と化す。
意外としっかり大規模なロケをしている点にも注目。

中盤手前、同僚の車が主人公達が乗る車の前で爆発するのだが、その直後何故か息子が足に大怪我を負い大流血していた。
初見の時は主人公の車は被害を受けていないはずなのに、何で息子が怪我するのか分からず、そこをずっと私は引きずったままでいた。
全部を観終えた後に、もう一度同僚の車が爆破されるシーンを観直すと、心に引っ掛かっていたものがようやく取れました。
爆破した車の破片が主人公達が乗る車のフロントガラスを突き破って息子の方に向かって飛んでいるのをスローで確認。
一瞬の出来事だったので、そりゃあ見落としちゃうのも当然だわと色んな意味で納得した。

評価:★★★☆
16/01/17DVD鑑賞(新作)
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レンタル開始日:2016-01-06
メーカー:ニューセレクト

情報
<モースト・デンジャラス・シネマグランプリ2015>
コメント (2)
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