表通りの裏通り

~珈琲とロックと道楽の日々~
ブルース・スプリングスティーンとスティーブ・マックィーンと渥美清さんが人生の師匠です。

ありがとうビリーじいさん

2024-01-25 16:09:45 | Rock

小学六年生のときに『アメリカン・グラフィティ』を観て以来、ずっと古いロックばかり聴いていた中学時代。僕のヒーローはチャックやバディやリトルにファッツにビル、そしてキングでした。

そんな中二の秋、出たばかりの『ナイロン・カーテン』の「プレッシャー」をラジオで聴いて以来、僕の傍にはいつもビリーがいました。多分初めてリアルタイムで自分で買ったアーティストがビリー。

次作の『イノセント・マン』はまさにレコードが擦り切れるほど聴きまくっていた大好きな作品で、そこから遡って聴きまくっていましたねぇ。

なので”リアルタイムでレコードを買った人”の括りで言えば、ある意味ブルースより付き合いは長いです(笑)

 

閑話休題。

さてと。

♪I've seen the light go out on Broadway

   I saw the ruins at my feet

ブロードウェイの灯は消え

僕の足下には廃墟が横たわっていた

 

きっと心優しいビリーは、能登半島地震で被災した方々に気を遣って、こんなフレーズが入る「マイアミ」をセットから外したのではないでしょうか?

そう自分に言い聞かせなきゃ大好きな「マイアミ」がセット落ちしたショックは癒えません。

しかし、公開された恒例のセトリ・シートそのままの流れで構成(普段は結構イジくるのに)されたステージは圧巻でしたね。

24日に水道橋駅近くの屋根付き球場で”一夜限り”と謳われて開催された、久しぶりのビリー・ジョエル日本公演。来月出る新曲の披露もあるかなぁ~という淡い期待も吹き飛ばされ、直近のガーデンの定期演奏会のセトリを基本にちょっと日本向けに数曲を入れ替えた、最高に楽しい2時間を堪能させて頂きました。

しかも通常ガーデン公演が24~26曲、その他が21曲程度なのに大サービスの全25曲!!厳密に言えば「イノセント」前に披露(通常は「ドント・アスク・ミー・ホワイ」の前フリ)された、オレはミック・ジャガーじゃない!のに「スタート・ミー・アップ」、これには会場も大合唱だったのが嬉しいです。そしてザ・トーケンズの「ライオンはねている」のドゥー・ワップ、ティナへの追悼の気持ちを込めて「リバー・オブ・ドリームス」の曲間にはクリスタル・タリフェロウがティナそっくりに歌い上げた「リバー・ディープ・マウンテン・ハイ」が入った(「さくらさくら」はカウントしませんが)ので全部で28曲!なんてお得感満載のコンサートなんでしょう。チケットが高すぎるとお嘆きのアナタ!チケット代を曲数で割ってみてください。今回S席が¥24,000。一曲あたり¥1,000弱ですよ!

 

そうそう、『ヒューマン&ラッキー』ツアーでブルースのバックで多才ぶりを発揮していた、ビリーのバンドではお馴染みのクリスタルさん。相変わらずカッコ良いです。って言うか今のビリーのバンドの面々、殆どの皆さん長いから息もピッタリだし、みんなイカす面々ですよね。中でも歳を重ねて一段とエロ...いや、カッコ良くなったマークさん、奏でる音も一段と艶っぽく聴こえたのは僕の贔屓目でしょうか?

ビリーじいさんもさすがに高音が出ないって自虐していたけど、全然そんなことなかったですよね。そりゃ全盛期(ビリーの全盛期っていつ?)と比較すれば多少は出なくなってましたけど、昔と変わらずレコードそのまんまのキーで聴かせてくれるってスゴすぎます。

じいさん髪の毛のことも気にしていましたね。改めて『イノセント』の頃からのPVを観ると、どうもビリーの髪型って不自然にしか見えなくなってしまいました。カツラじゃないのかな?

僕は今の丸くなってアタマも寂しくなったビリーじいさんが大好きです。でも日本公演では上からの映像多すぎませんか?あれじゃイヤでも後頭部に目がいっちゃいますって。

 

久しぶりに大作「サイゴン」も聴きたかったけど、短めの曲を重ねる最近のビリーのショウにはちょっと長すぎるのかな。それでも日本ではヒット曲とは呼べない(だけど絶大な人気のある、僕も大好きな)「エンタティナー」、どうしても聴きたかったジャズナンバー「ザンジバル」(カールのジャージーなトランペットめっちゃカッコ良かった)、大名盤『ストレンジャー』のB面の一曲目を飾る情緒的な「ウィーン」(思わず泣いてしまいました)など最近の定番曲が聴けたのは幸せだったし、約一年ぶりに披露された「さよならハリウッド」、たまにしか演らない「ストレンジャー」(口笛はマークさん)、日本では外せない「オネスティ」などのある意味レア曲もふんだんに盛り込んで、バランスよく”ビリー・ヒストリー”が楽しめました。一曲ずつ想いを書きたいけど終わらないのでそれはまたいつの日かに。

「イタリアン」と「ピアノ」は語りたいことだらけです。

 

集大成。

 

そう考えると最後の来日(年齢的にも)かもしれないって言うのも頷けるけど、今回の元気いっぱいなお姿を拝見するとまだまだイケそうだし。

だってもうすぐ新曲がリリースされるんだから、もしかすると『夢の河』以来のスタジオ・アルバムが出て、そのままの勢いでツアーだって無いとは言い切れません。

っていうかアルバム出さなくても来年また来てください。再来年も来てください。ついさっきロッド・スチュワートとのジョイント・コンサートがアナウンスされ、これでスティング、スティーリー・ダンに続いて三つ目のジョイントかな。そんな元気があるならまた来てください。

だって今回「マイアミ」と「素顔のままで」を聴かせてくれなかったんだから。

 

待ってます!

My Life
Movin’ Out (Anthony’s Song)
The Entertainer
Honesty
Zanzibar
Start Me Up
An Innocent Man
The Longest Time
Don’t Ask Me Why
Vienna
Keeping The Faith
Allentown
New York State of Mind
The Stranger
Say Goodbye to Hollywood
Sometimes a Fantasy
Only the Good Die Young
The River of Dreams
Nessun dorma
Scenes From an Italian Restaurant
Piano Man

We Didn’t Start the Fire
Uptown Girl
It’s Still Rock and Roll to Me
Big Shot
You May Be Right

 

個人的には1月24日と言えば、8年前にニューヨーク大豪雪でブルースには会えなかったうえに、もしかしたらすぐに日本に帰れないかもしれないという大ピンチ(今では笑い話)だった日。

そんな孤立したマンハッタンの夜を歩いているとき、脳内でエンドレスで流れていた「ニューヨークの想い」のイントロがナマで流れてきた瞬間、涙腺は決壊していました。見せ場と聞かせどころだらけだった日本公演で、この思い出(思い入れ)いっぱいの曲が今回一番の宝物です。

 

追伸

開演前にアリーナAブロックのところにマークが!!

手を振ったら振り返してくれました!!

一緒に写真を撮ってもらおうかとも思ったけど、電話しながらウラに行っちゃったので断念。

でもコミュニケーションをとれたのも良い思い出になりました。


さくら咲く

2024-01-25 15:14:05 | 焙煎珈琲裏通り

先ほどFACEBOOKのページでもお知らせしましたが、毎年大好評のブラジルさくらブルボン入荷しました。

さくらファンの皆さまから「まだ?」とか「そろそろかなぁ~」と到着を心待ちにする声を多数頂いておりました。

例年だと2月中旬頃なので、今年はちょっと早めにさくらの季節が到来してしまいました。

 

お早めにどうぞ。

焼きたてでまだ味が落ち着いていないのに、淹れてみたら店中爽やかな香りが広がり、飲んでみればフレッシュな風味が口いっぱいに広がります。

 

やっぱり美味しいですよ。