一昨日、父方の祖母が永眠いたしました。97歳。
母方の祖母も97歳でこの世を去っている。
母方の祖母は、気高く誇り高い人だったけれど、
父方の祖母は、気さくで、あまりにも人が良すぎる人だった。
祖父と共に農業を営んでおり、
子どもの頃は父に連れられて、よく手伝いにも行った。
炎天下での単調な作業に、正直嫌になったこともあった。
こんなにしんどいことを、おじいちゃん・おばあちゃんはよくやるなーなんて
子どもながらに思っていた。
でも不思議なもので、当時はしんどいとばかり思っていた農作業を、
今では自分の子どもたちにもさせたいと思っている。
祖父(夫)を亡くし、2年程して痴呆を発症。
その後20年、悪化の一途をたどる中、
「いろいろ忘れてしまって・・・」と言いながら最後まで覚えていたのは、
「子どもが4人いる」ということだった。
4人全員男の子。
「女の子も2人いたんだけどねぇ・・・」と、
幼くして亡くした我が子を思い出して、
目に涙を浮かべているのを見たこともあった。
子を亡くして50年経っても、母親は母親なのだ。
初孫は女の子だったけれど、その子も幼くして亡くなった。
男の孫ばかりの中、その後生まれた「女の子」の私は、
多分いちばん可愛がってもらったに違いない。
実際に他の孫たちとの差を肌で感じたことは無かったけれど、
祖母は私にだけ、特別なものを遺してくれていた。
私が遊びに行くと、「来てくれたんかい」と言って、
ニコっと嬉しそうにしていた、おばあちゃんの優しい笑顔が目に浮かぶ。
大好きだよ。
おばあちゃん、ありがとう。