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バーボングラス片手のロックな毎日

ONE PIECE ワンピース78巻

2015-07-05 03:52:30 | BOOK/COMICS
尾田栄一郎氏の描く人気漫画ワンピース。最新刊78巻。
「一人の作家が描いたコミックス累計発行部数」でギネスブックに認定されたらしい。累計3億2千86万部。今回の78巻でまたもやその記録を積み上げる事だろう。100万部売れたら大金持ちになれる印税。いったい尾田栄一郎さんはいくら稼いだんだろう?なんてよこしまな事をちらっと考えつつ最新刊を読む。

この漫画終われるのか?
どんどん広がって行く展開、次々と現れる伏線。。登場キャラクター一人一人を丁寧に描いているせいで(あっというまに消え去るキャラもいるが)、一つのセクションが長い。
このままだと100巻くらいでも終われそうにない。広げた風呂敷をたためるのか?いや、そもそもたたむ気はないのか?

コミックスが100巻を超えてる漫画って、ゴルゴ13、こちら葛飾区亀有区公園前派出所、クッキングパパ、静かなるドン、美味しんぼ、ミナミの帝王・・・。数えるほどしか無い。これらに共通してるのは長期連載されてるけど、一話読み切り形式やセクションでのシリーズ完結形式だ。これなら連載がどんどん続いても、毎回新しいアイデアや時事ネタが入れられる。でも、続き物だとかなり厳しい。どこかで終わりをもってこないとイケナイから。
だからかな?続き物で100巻を超えるコミックスは殆どないのは。
パタリロももうすぐ100巻を迎える。でもこれもショートコンテンツで毎回話が変わる。本編以外にも番外編みたいにしたシリーズもあるから本当は100巻超えてるんだけどね。同じくドカベンも本来なら100巻超えてるが、こちらもタイトルが微妙に変わってるからね。

長期連載って結構大変なんだろうね。人気漫画でもどこかで最終話をもってこないと、だらだらと続いてしまうからかな?ドラゴンボールも何度も最終話になるようにもっていってたのに、ジャンプ側が許さなかったのか、最後の方はうだうだになってしまってた。スラムダンクはばっさり終わった。あれは勇気がいっただろうな。まだまだ続けようと思ったらできるけど、クライマックスで終わらせる。それ以上続けたらダラダラになってしまうから。見事だ。
漫画家にしても次々と描きたい物があるなら、ある程度で連載終了したいだろうね。手塚治虫にしても石ノ森章太郎にしても最終話の無い、未完のまま終了した漫画は多い。そしてまた次の作品を描く。どんどん溢れるアイデア、新作が描けるならそれも楽しいだろうね。あだち充さんや細野不二彦さん、新谷かおるさんのように次々と名作を産み出す人もいる。ONE PICEはどうかわからないが代表作でありライフワークになった作品を描き続けるのも、漫画冥利なのかもしれない。

「HUNTER×HUNTER」や「NANA」のように作者がアイデア枯渇したりして続きが描けなくなってしまう漫画は悲しい。
それならいっその事、ある程度で一度終了して、また続きが描けるようになったら続編って形で連載開始する方がいいのかも。車田正美さんの「リングにかけろ」や宮下あきらさんの「男塾」シリーズ、ゆでたまごさんの「キン肉マン」みたいに少年ジャンプで人気連載されてて一度完結してるのに、青年誌で続編を描いている物もある。
宮下英樹さんの「センゴク」シリーズのように同じ主人公で15巻単位でタイトルを変えて続編を描いていくのもいい手かもしれない。(「センゴク」「センゴク天正記」「センゴク一統記」番外編「桶狭間戦記」)。田中宏さんの「BAD BOYS」「グレアー」「KIPPO」「女神の鬼」や、高橋ツトムさんの「クローズ」「ワースト」のように、それぞれの作品がシンクロしてる描き方もいい手だ。

まぁ中には続編がプーみたいな漫画もある。一度せっかく完結して、作者もそこで描きたい事が終わってたのに、続編を期待する読者や出版社に依頼されて描いてしまうからかもしれないね。「北斗の拳」の続編っていうかエピソード編の「蒼天の拳」なんかがその例かな。まぁ北斗の拳はラオウを倒したところで終わってても良かったのに、ドラゴンボールと同じくダラダラと続かせられてたからね。修羅の国編以降は無理矢理こじつけみたいなストーリーだったもんね。

よくも悪くも数々の名作を産んだ少年ジャンプの漫画は、出版社集英社のポリシーというかお約束というものが存在する。
定番は、以前の敵は今日の友。以前戦った強敵が今度は味方として協力してくれて更なる強敵に挑む。
又は、さえない何の取り柄もない主人公がふとした事から事件に巻き込まれ、どんどん強く成長して行く。
そして最近気がついたんだが何故か主人公が常におなかをすかせてる漫画が多い。主人公が「腹へった~」と言ったあとは「おいおい、どんだけ食べるんだ?」ってシーンがある。人気漫画ほどこの傾向が強い。ドラゴンボールの悟空、HUNTER×HUNTERのゴン、NARUTOのナルト、そしてワンピースのルフィ。これらの主人公に共通してるのは「純粋な心」「正義を貫く」「どんな強敵を前にしても怯まない」「仲間想いである」そして「大食い」である。この大食いに関して何か意図があるのかどうかはわからないが、少年読者にとってはいい事だからまぁいいか。

話はだいぶ脱線してしまったが、ワンピース。そろそろ広げた風呂敷をたたみ始めないと完結できなくなるぞ。あのからくりサーカスでさえたたみきって完結した。銀魂もそろそろたたみ始めてるぞ。
“D”の謎、海賊同盟、新しい七武会の最後の一人、青キジが探ってる闇、四皇カイドウやビッグマムの正体・・・まさか最後は何もそれらが描かれず「ワンピースは君の心の中にある」みたいな終わり方になるんじゃないだろうな。そしてもしワンピースが完結したら次の週からは「ルフィロス」とか言われるんだろうか。
そんな事を考えてるのは俺だけか?