GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

東京には空がない 大阪東京食文化

2016-05-12 03:32:25 | BOOK/COMICS
東京には空が無い・・・。
そう書いたのは高村光太郎だったか。

大阪もオフィス街やキタやミナミのビル群の中では小さな空しか見えないが、東京ほどではない。N.Y.も高層ビル群だが空はある。多分東京は、江戸城を中心に開拓したせいで、道が碁盤の目ではなく円状に作られてるからかもしれない。京都も大阪もN.Y.も碁盤の目で作られてるから見えるのか?東京は人も圧倒的に多いから、のんびり空を見て歩いてたらぶつかられるか、こけるかだ。だから空を見上げないせいもあるのかもしれないが。

東京には今まで数え切れないくらいかなりの回数行ってるが、あらためて考えると東京には無いものがいっぱいある。
正確には存在しないの「無い」ではなく形が違ったり呼び方が違ったりする、通じないの「無い」とか、これじゃないの「無い」。
言葉もそうだがこれは方言とかもあるから仕方がない。一番顕著にそれが出て困るのが食文化だ。

醤油の味が違う(関西=薄口/関東=濃口)
出汁の取り方が違う(関西=昆布/関東=カツオ)
といった基本からして違うのだが、
いなり寿司(関西=お稲荷さん&三角/関東=俵・・・あげの味も微妙に違うし酢めしも違う)
うなぎ(関西=腹開き&頭付きで身から焼く/関東=背開き&頭落として蒸してから焼く)
など「あれれ?」と思うものが多い。

《ちょっと違うもの=コレジャナイ》

豚まん。大阪で肉と言えば牛。したがって東京で売ってる肉まんを食べてがっかりしたことがある。豚肉入りだから豚まんと言ってなぜ笑う。

豆腐。大阪で豆腐といえば絹ごし。東京で主流の木綿は関西ではおでんかすき焼きにくらいしか使わん。ちなみに江戸時代は位が上の人しか基部越しは食べられへんかったらしいな。

すき焼き。大阪では肉を焼いて食ってから具材を入れてって2度楽しむ。東京のは牛鍋。または牛煮込み鍋。だいたい肉をあんなに煮込んだら固くなってしまわないか?もともと牛肉を鋤(すき)の上で焼いて食ったからすき焼きと呼ぶんだ。

パン。大阪では5枚切りが主流で4枚切りも売ってる。東京では6枚切りとか8枚切りだね。トースト食ってもペラペラで具なしのサンドイッチかぃって突っ込みそうになる。

タマゴサンド。大阪は卵焼きが入ってるサンドイッチをこう呼ぶが、東京はゆで卵を潰したやつやね。今では大阪のコンビニでも東京風のタマゴサンドもかなり多いから大阪人でもごっちゃになってるやつ多し。

《通じないもの=ツウジナイ》

巻き寿司。大阪で海苔巻きって言ったらせんべいと間違いなく思われるぞ。節分の恵方巻きのおかげで「巻き寿司」が東京でも通じるようになってちょっと嬉しい。

ハマチ。大阪ではツバス → ハマチ → メジロ → ブリ、東京ではワカシ → イナダ → ワラサ → ブリ。今も忘れない有楽町の寿司屋。俺がハマチって頼んだら大笑いしやがって。東京でハマチが養殖のブリの事を言うなんて、逆に超マイナーやで。

お造り。これまた寿司屋とかで困る。通じない。刺身ってスーパーじゃ無いんだからそんな味気ない言い方しなさんな。魚が可哀想やで。
かやくご飯。五目ご飯?炊き込みご飯?混ぜご飯?うどんにかやくご飯っていうやつがいたら関西人と思ってほぼ間違いない。

ひろうす。飛龍頭と書くのだが、関東ではがんもどきやね。懐石料理で雁肉が使えないから似せた雁もどき。洒落てるが飛龍頭の方がカッコよくないか?ちなみに飛龍頭もポルトガルのお菓子「Filhos(フィローシュ)」からネーミングされたらしいが、カステラと同じく全然本家と違うのは何故だ?

冷コー。アイスコーヒーのことだが全く通じ無い。「あぁコールコーヒーね」なんて上から目線で訂正されたりね。スタバとかドトールとかのせいで大阪でも「冷コー」は昔ながらの喫茶店くらいしか通じなくなってるのは寂しい。ちなみに「ホット」は通じるが「アイス」だと『コーヒーですか?紅茶ですか?』って聞き直される。それならホットも『ミルクですか?プレートですか?ケーキですか?』くらい言ってくれ。

フレッシュ。これまた喫茶店で通じない。俺はコーヒーはブラックで飲むので必要ないから困ったことがないが、よく一緒に東京行ってた友人は砂糖とミルクを入れないとダメなやつだから、毎回困ってた。「ミルク」「クリーム」ではなく「フレッシュ」これもスタバとかのせいでますます通じなくなってきてる。

冷麺。東京での冷やし中華。「熱い中華」ってのがないのに「冷やし中華?」って思ってしまう。だいたい中華料理にこの麺料理はない。大阪は韓国人朝鮮人が多かったからか冷麺は夏場結構みんな食べてる。ざるそばとかそうめんよりポピュラーかも。大阪でも中華料理屋さんでは冷やし中華と呼ぶ。中国人の「韓国人と一緒にするな」って意地かね。でも、考えたら焼き肉屋の締めは冬場はピビンバ定番だが、夏に冷麺ってやつは少ないな。

かしわ。鶏肉のことだがこれがまた通じない。猪肉を牡丹(ボタン)、鹿肉を紅葉(モミジ)、馬肉を桜(サクラ)と通じるのに鶏肉を柏(カシワ)と何故言わん?
鉄砲(ふぐ)もマムシ(うなぎ)も通じるのにね。

《東京には無いもの=ナイ・・・全国区と思ってた》

おにぎりせんべいが売ってない。ぼんち揚げが売ってない。カールのうすあじが売ってない。ハッピーターンも無ければ満月ポンも無い。お菓子はかなり無いものが多い
。大阪のおばちゃんが定番で常備してるアメちゃん(大阪では飴にもちゃんを付ける)でも、那智黒や黄金糖は東京で売って無い。

生姜の天ぷらが無い。何故?紅生姜の天ぷらっておいしいよ。
北極のアイスキャンデーも売ってない。

ミックスジュースが喫茶店のメニューに無い。大阪では普通に阪神百貨店やデパートでさえあるのに・・・。
ミックスジュースと同じくひやしあめも無い。どちらも缶ジュースで売ってるくらいなのに。

牛スジがおでんに入っていない。おでんの事をかんと炊きって大阪で言うけどおでんは関東から来たものだから。関東では一時期廃れるんだけど関東大震災の時炊き出しで復活したのは結構有名ね。ちなみに大阪のおでんに「ちくわぶ」は入ってないのでがっかりしないように。居酒屋でも、まず間違いなくちくわと間違えられるから注文しないように。

キリが無いからこの辺にしておくが、逆に東京にあって大阪に無いものもあるし、どちらでも通じるものもある。

ぜんざい(善哉)とおしるこ(お汁粉)。
イタリアンスパゲティとナポリタン。
回転焼きと大判焼き(太閤焼き、太鼓焼き、今川焼きとも言う)。
ミンチカツとメンチカツ。
ビアガーデンとビヤホール。

あっそうそう、東京で無いものの一番は「ボケたらツッコむ」っていうノリが無い。
話しをしててもオチが無い話も多いな。




本日のハンバーガー

2016-05-12 02:27:51 | FOOD&DRINK
AKB48の島田晴香と阿部マリアが、カリフォルニア発のハンバーチェーン、カールスジュニアのブランドPR大使に就任した。
PR大使って何をやるのかね?いつでもどこでもカールスJr.のハンバーガーを食べるのかね。AKB48の劇場公演やコンサート、握手会での楽屋差し入れは全てカールスジュニアのバーガーしか受け付けないとか?宝塚歌劇の楽屋差し入れ弁当みたいに暗黙の決まりになったら嫌だなぁ。



今、ハンバーガー業界が熱い。
どんどん新しいハンバーガーショップが開店している。
賞味期限切れ鶏肉使用問題を皮切りに、どんどん落ち目になっていく王者マクドナルドの衰退で「これはチャンス!」とばかりに乗り込んできたのかな?
アメリカ生まれのファストフードの代名詞。しかし、たかがハンバーガーと侮るなかれ、長崎の佐世保バーガーのように、オリジナルバーガーで勝負するこだわりのお店から、外資系のチェーン店まで色々。



こだわりの味で勝負する店のハンバーガーは、高級路線やプチ贅沢だとか、ヘルシーだとか、各店「今までのファストフードと一緒にしないでね」と言わんばかり。
プレミアムバーガーとかグルメバーガー呼ぶんだってさ。定着するかね。
このちょっとオシャレなこだわりのハンバーガーショップに色々行ってみたが、どこもかなり賑わっている。だけどさ、また行きたいって思う店少ないのよね。
漫画「美味しんぼ」でも初期(単行本9巻)ですでにハンバーガーが取り上げられてたが、パンズとパティ(中にはさむもの=主に肉=ハンバーグ)のバランスが悪い店が多いのよね。いっぱい挟めばいいってもんじゃないし、野菜は入れれば入れるほど水っぽく感じるし。




美味い!って唸らせるハンバーガーって結構難しいと思うよ。素材や具材がシンプルなだけにね。

俺らの学生の頃、ハンバーガーショップといえばマクドナルド、ロッテリア、ドムドムの3強だった。
マクドナルドは国道沿いや商店街に7店舗くらいあった。ドムドムはダイエー店舗の中にテナントが入ってて大きかった。駅前で気楽に行ける雰囲気のロッテリアが好きな奴もいたが、大抵はどこがどうって関係なしに気楽に入ってたな。
ハンバーガーショップは喫茶店と違って長時間居れるし、タバコも吸えたしね。(当時も学生はタバコを吸ってはいけません)
何より安いしね。マックシェイクとポテトで3時間くらい。ドムドムでバターコーン(一番安かった)だけ頼んで試験勉強してる奴もいたなぁ。あの頃は今みたいに子供連れやサラリーマンなんていなかったな。

そのマクド、ドムドム、ロッテリアが価格競争でお互い潰し合いをし始めた頃に、モスバーガーとファーストキッチンが出来た気がする。モスバーガーはヘルシーだと人気があったが、高いし遅いしであんまり人気なかったなぁ。新製品でライスバーガーが出た時も賛否両論。俺は好きじゃない。あれを頼むならスパイシードッグの方を頼む。
当時はファミレスも全盛期。すかいらーく、イエロープレーン、ビッグボーイ、ロイヤルホスト、フォルクス、トマト&オニオン、さと・・・。ハンバーショップでご飯にハンバーグを挟んだものを頼むくらいなら、同じ値段でファミレスのハンバーグランチを頼んだ方が満足感があるもの。

で、結局3強の中でマクドナルドが勝ち残ったんだけど、先日の鶏肉問題や異物混入問題で今や風前の灯火。以前のような活気はないねぇ。
24時間営業のせいで掃除は行き届いてないし、イカサマみたいに値段を高くしたり、禁煙にしたくせにコーヒーを売りにしたり。そりゃダメだわ。
一番姑息だなぁと思ったのは、注文カウンターにメニュー表を置かないようにしたこと。
カウンター越しの店員の後ろの高いところにあるメニューを読むしかないんだが、後ろに列が並ばれたらついつい焦ってセットメニューでいいかって思わすためだろう。マクド側は「迅速に注文に対応して、列に並ぶ時間を少しでも短縮するため」なんてそれっぽいコメント出してるが、結局はセットメニューを売りたいがため。原価率の低いポテトとドリンク付けて客単価アップ。なんか魂胆丸見えで嫌。

そんなこんなで、新しいハンバーガーショップが出来たらみんなそっちに行くんじゃないかね。

国内140店舗あるフレッシュネスバーガーはビールも飲めるから嬉しい。
グランドバーガーのハンバーガーセットは1,180円(単品850円)高いか安いか。
カールスジュニアはカリフォルニア生まれだが、アメリカではカリフォルニアバーガーはチーズバーガ-にベーコンとワカモレ(アボカドのディップ)をトッピングした西海岸スタイルと、レタス・トマト・オニオンのシカゴやN.Y.スタイルの二種類があるから気をつけて。
N.Y.発の新興チェーン店シェイクシャックや、マクドと同時期に日本上陸したがすぐ消えたウェンディーズもまた復活してる。
アメリカで絶対的なシェアを誇るバーガーキングは、マクドに慣れた人には違和感ないんじゃないかな。

バーガーキングにはいかにもアメリカらしいバカでかい「ワッパー」ってハンバーガーがある。ビーフパティは4オンス(約113g)で直径5インチ(約13cm)。こんなの食い続けたら間違いなく肥満になるぞ。
マクドも対抗して、ビーフパティが従来のビッグマックの1.3倍超えの「グランド ビッグマック」。さらにビッグマックの2.8倍超えの大きさ「ギガ ビッグマック」も限定発売してたね。
最近飲食店業界は大盛りどころじゃないギガ盛り、メガ盛りがブーム?ラーメンでいうジロリアンのような大食い野郎を満足させるメニューが増えてる。草食系は別として体育会系の若者は腹が減るからガッツリ食いたい。でも最近はドンブリ飯をお代わりできる定食屋が少なくなった(あっても最近の若者はそんな店は行かなかったりする)からか、ファストフード店が腹ペコ野郎にぴったりのメニューを用意してる。俺は一つのメニューで腹いっぱいにするよりは、チョコチョコ単品を色々つまみたいって思うから無縁だけどね。余談だが先日亡くなられたプリンスは、レコーディング前にハンバーガーを20個くらい食ってからスタジオにこもり、3日くらい何も食わずに曲作りに没頭してたらしい。

ドトール、スタバックス、ターリーズ、シアトルベストなど、カフェが次々と出来た時と今のハンバーガー業界は似ている。
若者は流行り廃りに敏感だからねぇ。飛びつくのも早いが飽きるのも早いぞ。なんて意地の悪いことを思ってみたりする。
さぁどこが生き残るか。

芳文社から出てる全編ハンバーガーだけの漫画コミック「本日のバーガー」(才谷ウメタロウ画)を読んでたら、無性にハンバーガーが食べたくなった。
美味しいハンバーガーを食わせてくれ。「美味い!」って言いたくないから「手が汚れたではないか!」って嘯く海原雄山のようになりたいものだ。