GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

真田丸は真田家目線過ぎて呆れる

2016-09-16 01:24:14 | MUSIC/TV/MOVIE
真田丸のことを書くのは桃生3回目か4回目だろうか。
戦国時代ものは好きだから見てるが、ますますひどくなるね。
三谷幸喜に戦国の脚本は無理ということがよくわかった。この人は史実ものは無理。

以前も書いたがこの人は肝心なツボを外す。
あえて期待を裏切ると言えば聞こえはいいが、他の人がすでに描いた演出を超えることができないから逃げてるんだろうな。
豪華キャストの群像劇でごまかしてる。
史実で有名なところは全部カット。
本能寺の変も山崎の戦いもナレーションだけで終了。
秀吉VS 家康&信雄の小牧・長久手の戦いも描かれず、四国長曾我部や九州大友島津などは一切描かれず、北条攻めはなんとまぁスケールの小さい描かれ方。伊達政宗の登場も完全に脇役キャラ扱い。
そのくせだらだらだらだらと秀吉編を描く。ここら辺から見た人は小日向秀吉と、山本幸治石田三成が主役かと思ってしまうのではないか?
秀次がプレッシャーから鬱のようになっていく。解釈は自由だが無理がないか?秀頼が産まれてから秀吉が置いていくシーンの適当さ。

細川ガラシャのシーン必要あったのか?長澤まさみがちょっと感化されたりしてたが、キリシタンの弾圧は秀吉の頃はそれほどでもないはずだが?異教徒が嫌いだったが貿易は許してたしね。秀吉が異教徒を嫌ったのは彼らが布教に見せかけて奴隷狩りしてたりしてたからだが?三谷幸喜はクリスチャンか?それなら高山右近などをなぜ描かん?橋本マナミを使いたかっただけか?

いつものことだが豪華キャストに任せてアテ書きするから、それなりの雰囲気にはなるがどれもこれも薄っぺらい。
役者の演技に助けられてるが内容がないからペラッペラ。それならもっと部分部分を丁寧に描けばいいのだが、興に乗ったところばかりを描くから肝心の全体像がぼやけてしまう。このシーンいるか?とか、この話いつまでやるの?が多く、ちっとも史実に忠実でもない。

唯一まともに観れたのは犬伏の別れのシーン。
あの演出、台詞、演技、どれも素晴らしい。
息子が父を超える日。
草刈正雄演じる計算高いが実は行き当たりばったりの真田昌幸、着実誠実に真田家の未来を考える大泉洋の真田信幸、秀吉の恩と石田三成に傾倒しつつも真田家の将来を考える堺雅人の真田信繁。
この三人の演技は素晴らしい。そしてこの回の演出構成は文句を誰もつけようがないくらい素晴らしい出来だった。(かなり上から目線だな)

と、思いきや翌週の徳川秀忠・真田信幸連合軍VS真田家の戦いは、あれ?これで終わりかよっていうくらいちゃちかった。
軍議に足軽クラスが参加してるのも笑えるが、一番笑えたのは戦闘シーン。
多分大河ドラマ始まって以来最低のいい加減な描き方。なんじゃこりゃ、ヤクザの出入りのシーンのほうがよっぽど臨場感あるぞ。
三谷幸喜は大人数の戦闘シーンが苦手なのか?それとも戦国時代の戦い方がよくわからないまま脚本書いてるから、合戦シーンが書けないのか?
そして衝撃の関ヶ原の合戦1日で終了は藤井隆んずるサスケの口から語られて終わり。

関ヶ原の前哨戦で伏見城攻略、関ヶ原では宇喜多秀家の軍と三成軍だけがまともに戦い島左近が奮闘したことも、毛利や吉川が動かなかったことも、片岡愛之助の大谷刑部が小早川秀秋の裏切りで殉じたことも、島津軍が中央突破で戦線離脱したことも一切描かれず。
もちろん黒田如水(黒田官兵衛)がこの隙に九州とってやろうと行動してたことも、上杉がまさかの急展開に全く動けなかったことも、上田で足止め食らった秀忠が関ヶ原に着いた時は終わってたことも一切描かれず。

いくら真田家目線での戦国時代を描いてるとはいえ、ひどすぎるだろう。
この先どうするんだ?
このまま大坂冬の陣の真田丸の出城、冬の陣での憤死を一気に描くつもりか。
まともな戦闘シーンを一切描かず最後まで乗り切るつもりか。

視聴率がいいから調子に乗ってるのかね。
まぁ、嫌なら見なきゃいいんだがね。
真田丸はもういいや。
来年の柴崎コウのドラマに早くも期待。
再来年は西郷隆盛が主役らしい。配役が誰になるのかな。これも期待。