いやぁびっくりした。
及川光博と檀れいの離婚の事とかではない。大塚愛や元貴乃花と同じく、まぁ離婚は好きにしてくれたまえ。俺の生活には何の関係もないもんね。
びっくりしたのは
「そそぎ口のついた徳利からお酒を注ぐ時に、そそぎ口のついたところから注ぐのはマナー違反」
最近ネットを賑わせてるこのマナーの件。
まぁ、くだらないニュースではあるんだが、誰だ、こんなの言い出したのは。
酒席でのマナーとして、そそぎ口の方から酒を注ぐと
「そそぎ口は円の切れ目だから縁が切れることに通じる」だと。
元ネタは今年8月のくりーむしちゅーの番組で紹介されたらしい。この時に日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会というまた胡散臭いどこにあるのか何の活動をしてるのかわからん団体の専務とやらが出てきて(VTR)で上記に書いた「徳利の注ぎ口から注ぐと縁が切れるに通じるから縁起が悪い。冠婚葬祭時は避けたほうがいい」だと言ったらしい。
しかもこれが怖いことに、他の専門家とかいうやつもこぞって「このマナーは聞いたことありますねえ(どこでだったか曖昧ですが)」ってまたいい加減なこと言い出してるのだわ。
インタビューを受けた酒造メーカーの人も、徳利作ってる窯元の人も、「どこかで聞いたことある」ってなんとまぁ曖昧なこと。
「どこで聞いたか忘れた」なんて、汚職政治家の言い訳答弁や、「〜らしいなぁ、よう知らんけど」って噂を言う大阪のおばちゃんじゃあるまいし。
こんなマナーは聞いたこともない。っていうか存在しない。
テレビ(特にバラエティ)なんかやらせでも演出でも、面白けりゃ何でもいいのだがこんなんはアカンと思う。
文献もソース(出どころ)も曖昧なのに、どいつもこいつも「なんか聞いたことがある」って。こんな番組をなんとなく見た人間の中には鵜呑みにしてしまう人もいるだろう。それこそ誤解を招く恐れのある内容ってやつだ。テレビ朝日よ、またやっちまったな。
通夜や結婚式など冠婚葬祭の宴、上司や取引先の飲み会の際にこんな注ぎ方をしたら「こいつ馬鹿じゃないか?何のために徳利にはそそぎ口がついてると思ってんだ?」って思われるだけだ。いくらTVで得た知識(間違ってるけど)で「へへ、俺ってモノ知ってるでしょ」とできる系を気取ったところで、周りの評価は「酒もろくに注げない奴」という最低評価(レッテル)を得るだけだ。
挙句には「戦国時代は徳利のそそぎ口に毒を塗られてる場合があるから、武将の酒席では丸い方で注ぐようにしてた」とか言い出すバカ(これもまたお酒関係の専門家)も出てきた。
いい加減にしろよ。
もともと徳利は酒屋から酒を買うとき、樽から入れてもらう容器だ。そしてその徳利から銚子に移してから盃に酒を注いでたんだ。それが江戸時代の末期になって徳利からお猪口に注ぐようになったんだ。江戸時代末期のどこが戦国時代だ。何が毒だ。
銚子は金属や陶器で出来た注ぎ口と柄のついた酒器のことだ。
時代劇での戦国武将の酒席ではお銚子が必ず使われてるし、吉原とかで花魁に酒を注いでもらってるシーンでもお銚子のはずだ。浪人がでっかい徳利ぶら下げてそのまま浴びるように飲んだりするのもあるが、あれはそもそも間違い。それこそ酒乱を演出するために使われてるだけだ。
いちいちお銚子に移すのが面倒だと思ったからか、陶器の徳利の方が残量がわかりにくいだろうという店側の思惑かは知らんが、徳利で熱燗を飲むようになったことくらい、お酒関係者や専門家とやらなら当然知ってるだろ?
銚子と徳利をごっちゃにしてる人も多い。居酒屋や炉端でも店員どころか主人でも混同してたりするし、「お銚子お代わりね」と言いながら空になった2合徳利を振ってるおっさんを多々見かける。困ったもんだ。
そりゃ、マナーなんてもんはなんとなく出来上がったようなものが多いんだけど、縁起だのこじつけだの言い出したらもう何が何だかわからんようになるよ。
以前どこかのマナー教室の先生が書いた本を読んでたら「ラーメンの食べ方のマナー」てのがあって、そこには「麺を少量すくってレンゲに一度移して、冷ましながら音を立てないように啜るのがマナー」なんてアホなことを真面目に書いてあってびっくりしたことがある。ラーメンなんてガボッととってズルズル音を立てて一気に食うのがマナーだろうよ。
パスタの食べ方で、未だにスプーンの上でくるくる回して食べるのがマナーなんて勘違いしてる人がいる。(本にの載ってたりする)
イタリアじゃフォークがうまく使えない子供が練習のためにやってる食べ方のどこがマナーだ。
もはやこの徳利の注ぎ口マナー違反はネタ化され、ネットではハッシュタグつけていろんな想像(架空)マナー違反警告が飛び交ってる。
■PCの電源を切る時「シャットダウン」を押してませんか?「シャットダウン」には「関係を絶って落とす」という意味があり、ビジネスシーンではマナー違反です。取引先との関係が長続きするために電源ボタンを長押しして切りましょう。
■パソコンでデーターを共有する時「クラウド」を使用していませんか?「クラウド」の語源は雲で今後の関係に陰りが出る意味があり、ビジネスシーンではマナー違反です。取引先との関係が長続きするためにフロッピーディスクを手渡ししましょう。
といった感じで、何かとこじつけてそれは「ビジネスシーンではマナー違反です」と注意喚起。そして「取引先との関係が長続きするためにはこうしなさい」とオチにつなげた秀作が多数出回ってる。
他にも
■エンジンを切る時キルスイッチを押したらキル=殺すになり、ビジネスマナー。クラッチ繋げてエンストしてエンジンを切れ(クラッチが破損するかエンジンが痛むだけだ)
とか
■印刷屋にデータを送る時、高解像度データーはダメ。高解=後悔に繋がるから低解像度jpgで送りましょう。(印刷データとしては何の役にも立たない)
とか
■判子は反故に繋がるから拇印を押せとか、服を着ることも福を切るに繋がるから裸でいろとか、通勤で電車を使うと鉄道=金を失う道だから縁起悪いぞとか、まぁよくもまぁおろいろ出てくるもんだね。
その道の専門家のくせして、「そんな聞いたことないわ」と言わず、自分は知らないけどひょっとしたら本当はそれがマナーだったら大変だって、「聞いたことがあるけどどこだったっけ?」って曖昧に答えてる人よりよっぽど素晴らしいや。
ルールやモラルと同じく、マナーなんていうのは人間関係において相手に不快を与えない、周りに迷惑をかけないための気遣いと心遣いと所作だろう。
決してこじつけて無理やり作法にするもではない。
徳利の使い方一つのことだけど、こんな感じでフェイクなニュースが広まっていくのかと思うと、ビックリ。
メディアを信じて疑わない短絡思考の人達ばかりではないと思うが、適当なことしか言えない専門家とやらにはガッカリだ。
ちなみにハイネックセーターのことを以前はとっくりと呼んでいたのだが、今はもう死語なのかね。
及川光博と檀れいの離婚の事とかではない。大塚愛や元貴乃花と同じく、まぁ離婚は好きにしてくれたまえ。俺の生活には何の関係もないもんね。
びっくりしたのは
「そそぎ口のついた徳利からお酒を注ぐ時に、そそぎ口のついたところから注ぐのはマナー違反」
最近ネットを賑わせてるこのマナーの件。
まぁ、くだらないニュースではあるんだが、誰だ、こんなの言い出したのは。
酒席でのマナーとして、そそぎ口の方から酒を注ぐと
「そそぎ口は円の切れ目だから縁が切れることに通じる」だと。
元ネタは今年8月のくりーむしちゅーの番組で紹介されたらしい。この時に日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会というまた胡散臭いどこにあるのか何の活動をしてるのかわからん団体の専務とやらが出てきて(VTR)で上記に書いた「徳利の注ぎ口から注ぐと縁が切れるに通じるから縁起が悪い。冠婚葬祭時は避けたほうがいい」だと言ったらしい。
しかもこれが怖いことに、他の専門家とかいうやつもこぞって「このマナーは聞いたことありますねえ(どこでだったか曖昧ですが)」ってまたいい加減なこと言い出してるのだわ。
インタビューを受けた酒造メーカーの人も、徳利作ってる窯元の人も、「どこかで聞いたことある」ってなんとまぁ曖昧なこと。
「どこで聞いたか忘れた」なんて、汚職政治家の言い訳答弁や、「〜らしいなぁ、よう知らんけど」って噂を言う大阪のおばちゃんじゃあるまいし。
こんなマナーは聞いたこともない。っていうか存在しない。
テレビ(特にバラエティ)なんかやらせでも演出でも、面白けりゃ何でもいいのだがこんなんはアカンと思う。
文献もソース(出どころ)も曖昧なのに、どいつもこいつも「なんか聞いたことがある」って。こんな番組をなんとなく見た人間の中には鵜呑みにしてしまう人もいるだろう。それこそ誤解を招く恐れのある内容ってやつだ。テレビ朝日よ、またやっちまったな。
通夜や結婚式など冠婚葬祭の宴、上司や取引先の飲み会の際にこんな注ぎ方をしたら「こいつ馬鹿じゃないか?何のために徳利にはそそぎ口がついてると思ってんだ?」って思われるだけだ。いくらTVで得た知識(間違ってるけど)で「へへ、俺ってモノ知ってるでしょ」とできる系を気取ったところで、周りの評価は「酒もろくに注げない奴」という最低評価(レッテル)を得るだけだ。
挙句には「戦国時代は徳利のそそぎ口に毒を塗られてる場合があるから、武将の酒席では丸い方で注ぐようにしてた」とか言い出すバカ(これもまたお酒関係の専門家)も出てきた。
いい加減にしろよ。
もともと徳利は酒屋から酒を買うとき、樽から入れてもらう容器だ。そしてその徳利から銚子に移してから盃に酒を注いでたんだ。それが江戸時代の末期になって徳利からお猪口に注ぐようになったんだ。江戸時代末期のどこが戦国時代だ。何が毒だ。
銚子は金属や陶器で出来た注ぎ口と柄のついた酒器のことだ。
時代劇での戦国武将の酒席ではお銚子が必ず使われてるし、吉原とかで花魁に酒を注いでもらってるシーンでもお銚子のはずだ。浪人がでっかい徳利ぶら下げてそのまま浴びるように飲んだりするのもあるが、あれはそもそも間違い。それこそ酒乱を演出するために使われてるだけだ。
いちいちお銚子に移すのが面倒だと思ったからか、陶器の徳利の方が残量がわかりにくいだろうという店側の思惑かは知らんが、徳利で熱燗を飲むようになったことくらい、お酒関係者や専門家とやらなら当然知ってるだろ?
銚子と徳利をごっちゃにしてる人も多い。居酒屋や炉端でも店員どころか主人でも混同してたりするし、「お銚子お代わりね」と言いながら空になった2合徳利を振ってるおっさんを多々見かける。困ったもんだ。
そりゃ、マナーなんてもんはなんとなく出来上がったようなものが多いんだけど、縁起だのこじつけだの言い出したらもう何が何だかわからんようになるよ。
以前どこかのマナー教室の先生が書いた本を読んでたら「ラーメンの食べ方のマナー」てのがあって、そこには「麺を少量すくってレンゲに一度移して、冷ましながら音を立てないように啜るのがマナー」なんてアホなことを真面目に書いてあってびっくりしたことがある。ラーメンなんてガボッととってズルズル音を立てて一気に食うのがマナーだろうよ。
パスタの食べ方で、未だにスプーンの上でくるくる回して食べるのがマナーなんて勘違いしてる人がいる。(本にの載ってたりする)
イタリアじゃフォークがうまく使えない子供が練習のためにやってる食べ方のどこがマナーだ。
もはやこの徳利の注ぎ口マナー違反はネタ化され、ネットではハッシュタグつけていろんな想像(架空)マナー違反警告が飛び交ってる。
■PCの電源を切る時「シャットダウン」を押してませんか?「シャットダウン」には「関係を絶って落とす」という意味があり、ビジネスシーンではマナー違反です。取引先との関係が長続きするために電源ボタンを長押しして切りましょう。
■パソコンでデーターを共有する時「クラウド」を使用していませんか?「クラウド」の語源は雲で今後の関係に陰りが出る意味があり、ビジネスシーンではマナー違反です。取引先との関係が長続きするためにフロッピーディスクを手渡ししましょう。
といった感じで、何かとこじつけてそれは「ビジネスシーンではマナー違反です」と注意喚起。そして「取引先との関係が長続きするためにはこうしなさい」とオチにつなげた秀作が多数出回ってる。
他にも
■エンジンを切る時キルスイッチを押したらキル=殺すになり、ビジネスマナー。クラッチ繋げてエンストしてエンジンを切れ(クラッチが破損するかエンジンが痛むだけだ)
とか
■印刷屋にデータを送る時、高解像度データーはダメ。高解=後悔に繋がるから低解像度jpgで送りましょう。(印刷データとしては何の役にも立たない)
とか
■判子は反故に繋がるから拇印を押せとか、服を着ることも福を切るに繋がるから裸でいろとか、通勤で電車を使うと鉄道=金を失う道だから縁起悪いぞとか、まぁよくもまぁおろいろ出てくるもんだね。
その道の専門家のくせして、「そんな聞いたことないわ」と言わず、自分は知らないけどひょっとしたら本当はそれがマナーだったら大変だって、「聞いたことがあるけどどこだったっけ?」って曖昧に答えてる人よりよっぽど素晴らしいや。
ルールやモラルと同じく、マナーなんていうのは人間関係において相手に不快を与えない、周りに迷惑をかけないための気遣いと心遣いと所作だろう。
決してこじつけて無理やり作法にするもではない。
徳利の使い方一つのことだけど、こんな感じでフェイクなニュースが広まっていくのかと思うと、ビックリ。
メディアを信じて疑わない短絡思考の人達ばかりではないと思うが、適当なことしか言えない専門家とやらにはガッカリだ。
ちなみにハイネックセーターのことを以前はとっくりと呼んでいたのだが、今はもう死語なのかね。
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