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スキャンダル専門弁護士 QUEEN またもダメなフジテレビ

2019-01-13 03:44:31 | MUSIC/TV/MOVIE
今クールは弁護士ドラマが3本もある。
そのうちの一つ
「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」
久々に初手からダメなドラマだ。どうしたフジテレビ。

主演に竹内結子、脇に水川あさみ、中川大志、バカリズム、斉藤由貴・・・。
ドラマコンセプトは「法廷ではなく、様々なジャンルで起こるスキャンダルを専門に取り扱い、緻密な戦略の中で嘘すらも正義に変えてしまう力を持つ女性弁護士が、様々なスキャンダルで窮地に立たされる女性の心に寄り添いながらその危機から救うべく奔走していく」物語だそうだ。ホームページからマルコピしたので間違いない。

なのにこれが全然面白くないのよ。
はっきり言ってつまんないドラマ。
関西弁で言うと「見て(時間)損したわ」の、くそおもんねぇドラマ。

こんなこと書くと「なら見なかったらええやん」とチャチャ入れる奴がいるが、仕事柄、とりあえず話題作は一回は見るようにしてるのだよ。ほっといてくれ。まぁ次週はもうこのドラマは見ないと思うが。

っていうよりタイミング悪くね?ってのもある。
第一回目の放送が10日の木曜日。
人気アイドルグループが冠番組生放送中にメンバー同士いざこざを起こし、ネットで憶測や罵声中傷が巻き起こる。事態を収める謝罪会見をするため、専門である危機管理専門弁護士事務所に依頼するという内容。

この放送の2日前の1月8日に、NGT48の山口真帆が昨年12月に男性二人が自宅に押し掛けられた事件があったことを動画配信サイトで公表した。
そして1月10日には運営側が、メンバーが山口の帰宅時間を男たちに教えていた事実を公表。(犯人は9日に新潟県警により逮捕)

この事件について、ネットでは憶測が飛び交い、運営側の批判が巻き起こり、マスコミ・メディアが便乗してあらゆる情報番組でコメンテーターが好き勝手に批判するいつもの王道パターン。
さらにはAKB48横山や兼任の柏木由紀、HKT48卒業を決めた指原といった古参メンバーによる異例の運営への非難。
イベントは中止になったり劇場公演は休演者が出たりし、NGT48メンバーの太野彩香や西潟茉莉奈は私ら事件に無関係だとつぶやき、中井りかは「憶測とかで騒ぐ奴らってどうなのよ」をと批判。気持ちはわかるがこれはやっちゃいけないよ・・・。

ってのがリアルであって、ドラマの中でのアイドルグループが、トラブルは実はメンバー同士がかばい合った結果だったどか、運営側への暗黙の抵抗だったとか、テレビ局やスポンサーの思惑だとか、架空の世界を見せられてもなぁ。
もう少し放送がずれてたら便乗とか話題になったのかもしれないが。

だいたいテレビ局が製作するドラマで、テレビ局や番組製作の裏側、プロダクションの意向などのドロドロを描こうとしても無理があるだろう。
自画自賛ならぬ自作自演での自虐。なんのこっちゃ。

さらにキャスティングも悪いな。

竹内結子。
この女優を美人だと思ったことは一度もなく、これまでのドラマでも「いい演技するなぁ」と思ったことも一度もないが、なぜか結構主役に選ばれてる。
唯一映画『黄泉がえり』は良かったが、あれは草薙と柴咲コウが良かっただけだしなぁ。
『ストロベリーナイト』も俺はダメだったし(これも一話目以降見るのを断念)『真田丸』もダメだった(茶々には最後まで見えなかった)。

今回のドラマで竹内が演じるのは凄腕の危機管理専門弁護士スピン・ドクター。これまでの案件はほぼ100%解決に導いてきた敏腕で、時には「正義のためならば嘘すらも正当化させてしまう」戦略家っていう設定。「SUITS」の織田裕二の女版か。
頭脳明晰で周りの迷惑を顧みない自己中なデキる女の設定は、WEBドラマ『ミス・シャーロック』でも演じてたが、あれは相棒のワトソン(和都さん)役の貫地谷しほりがうまかっただけだからな。

そして今回も「デキる女」の演出で、「そんなので走り回れるのか」ってくらいのピンヒールを履き、「SUITSの鈴木保奈美やリーガルVの米倉涼子と張り合う気か?」ってくらいおっしゃれ〜なファッションで身を固めてる。多分どこかのブランドがバックアップしてるんだろうけどさ。バブルの頃ならスルーして観れたんだろうけど、このご時世こんなファッションで働く女なんているのかね。

だいたいこの人、2005年に結婚した中村獅童とできちゃった婚して、中村が酒気帯び運転と信号無視で検挙された2006年には離婚届を提出している。
そんな人が危機管理専門弁護士?

斉藤由貴。
この人は若い頃は興味がなかったのだが(スケバン刑事とかね)、近年はいい演技をするなぁと思ってる女優。
『真田丸』での内野聖陽演じる徳川家康の側室阿茶局役。内藤剛志主演の警視庁捜査一課長での現場資料班主任役。『遺留捜査』で上川隆也にフリマわされる刑事課課長役。関ジャニ∞錦戸亮主演の『ごめんね青春!』で演じた敬虔なシスターだが元ヤンキーな聖三島女学院校長。どれもいい。

不倫騒動でシリーズ化してるドラマなど残念ながら降板した彼女をなぜ登用したのだろう。そっちが気になってしまう。今回のドラマではクールにPCを操る事務員(でもちょっとおとぼけ?)を演じている。

そしてバカリズム。
この人は脚本を書かせたら天下一品だ。
竹野内豊主演の『素敵な選TAXI』やユースケ・サンタマリアを起用した『生田家の朝』などは見事である。

しかし、演技はどうなのかねぇ。今回も親から引き継いだ事務所の副所長って設定みたいだが、ただの世間知らずのバカ。スタッフからのクレームもまともな会話が成立していない。定時上がり、有休取得、週40時間/日8時間労働なんてのは弁護士事務所でもできるかどうかは知らないが、すぐブラックだ、パワハラだと言われるこの時代、コンプライアンスを全く無視した設定。

まぁそれをうまく演じてるんだろうけど、箸でポテトチップスを食うのはやめてくれ。今は手が汚れるのが嫌だという理由でチョコフレークが廃盤になったりする時代だが、テレビでそれを煽ってどうする。そしてお菓子を食いながら電話応対したりすんな。イラっとする。

バカリズム原作といえば『かもしれない女優たち』は名作だ。
女優が、“もし違う人生を歩んでいたら”という設定で、現在とは別の人生を歩む本人役を演じたこのドラマ。
竹内結子と水川あさみは第1弾(2015年)に、斉藤由貴は第二弾(2016年)にそれぞれ出てる。
だから余計に今回の スキャンダル専門弁護士 QUEENに違和感を感じるのかもしれない。
一層の事脚本をバカリズムに任せた方が良かったのではないかね。

あと中川大志のドジっぷり、できない、使えない役は見事なり。
この役者は今後伸びるかもしれない。
上から目線で申し訳ない。

でも残念ながら竹内結子の演技が多分耐えきれないので二回目以降はもう見ないと思う。
なのにこんなに長々とレビュー書いてるのはなぜだ。
自分でもちょっと不思議。


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