まぁよくもまぁこれだけ問題が次々に出るもんだ、東京五輪・パラリンピック。
今度は開閉会式の責任者の不適切演出プランの発覚。出処はこれまた文春砲。
クリエイティブディレター佐々木宏がタレントの渡辺直美さんに豚の格好をさせて、オリンピックとオリンピッグをダジャレのようにした演出はどうだって話。
くだらんと言えばくだらん。
テレビのバラエティ番組の制作関係者が企画会議や飲み屋で調子に乗って言ったってのなら、まぁ事務所や本人が耳にした時点でクレーム入れるなり怒るなり、もう二度とあんたの番組には出ないとおこったりすればいい話だ。
女性蔑視だとか侮辱だとか大騒ぎするほどの話でもない。
ただし、その言った人が公式のオリンピックの開会式や閉会式の演出を司るディレクターでなければの話だ。
こんなことを、グループLINE上でのブレストとはいえ平気で口にする人が、オリンピックの開会式や閉会式の総合クリエイティブディレターってのはちょっと嫌かな。
しかし、一年も前のグループLINE上でのやり取りが今頃取りざたされるとは佐々木氏もびっくりだろう。リークしたのかはそのメンバーの誰かだろうけど、こんなことなら組織委員会も昨年12月に、野村萬斎さんや椎名林檎さん、川村元気さんなど8人のチームを簡素化を理由に解散などさせなければよかったと、今頃悔やんでるだろう。(してないと思うけど、一応こう書いておく))
太ってる人を「デブ」とか「でかい」とかいじるのはバラエティの世界ではよくある話だ。逆に言えばいじられることでその芸人やタレントは存在価値があるとも言える。それを差別だの侮蔑だのということまで広げちゃうと、もうバラエティ番組は存在しなくなるし、そのタレントや芸人は仕事がなくなってしまう。
「人の容姿などで笑いをとるなんて昭和の考えだ」なんて言う人がいるが、そうは言ってもブスとかブサイクとかデブとかハゲとか、そういうキャラで売ってる芸人やタレントはいっぱいいるんだもん。伊集院光や松村邦洋は「痩せたら仕事がこなくなった」と言ってたぞ。
だいたいそんな「私は常識弁えてますよ」って言って糾弾してる人は、今まで人の容姿をいじったことは全くないのだろうか。
一番怖いのは悪意のないイジリ。
言われた本人は嫌なのだが、言った本人は全く悪気がないため、何が刺さってるのかさえ気づかない。
俺は生まれてこのかた太ったことがなく、典型的な瘦せ型だ。身長176cmで体重が50kg無い。シンナー薬物やってると勘違いされたこと多数。ガリガリと言われたのは飽きるほどある。
しかし人は「太ってる」「デブ」「ぷよぷよ」は悪口で、「痩せてる」「ガリガリ」は褒め言葉だと勘違いしてるのか、平気で口にする。
言われた時に「あんまり言われたないですね」と言い返すと必ずと言っていいほど「あら?褒めてんのよ」というから余計タチが悪い。言った本人は悪気がないのだから仕方がないと諦めること過去に何度あたか。
一番よくあるのが「痩せてんなぁ」。ここまではまだいいのだが、そのあとに「食べてるか?」とか言われるのが腹たつ。
食べてます。大きなお世話です。少なくともあんたよりいいもの食ってます。と、心の中でいつも言い返してた(なんかAdoの『うっせぇわ』みたいだな)。
これでも若いうちは王将でラーメン+天津飯+餃子そしてビール。焼肉屋でも生ビールとタン塩に始まり、ロース〜カルビ〜ミノと注文し(生レバーがなくなったのは残念だ)、「もう頼むん?」って訝しがられても「俺はタレをつけて食うのが好きなのだ」とライスも注文し、その後焼酎に変えハラミ〜ツラミ〜センマイ〜シマチョウと金と時間のある限り頼み続ける。
そんな俺の食はイメージできないのか、痩せてる=食が細いと勝手に思いこみ「ちゃんと食べてる?」と言うのだろう。
他にも「私の肉を分けてあげたいわ」と言われることがある。
誰が贅肉なんか欲しいか。考えたらわかるやろ。
「羨ましいわぁ」。ここまではまぁいい。「どうしたら痩せれるの?」という前に、まずは今、お前が口にしてるそのエンゼルパイを吐き出せ。
おっといけない、怒りがこみ上げてきて話が脱線してしまった。
そうなのだ。自覚はしてるけど、容姿を人に言われると腹が立つのだ。
容姿的なことをキャラにして売っているタレントや芸人ならともかく、一般人は人に言われたく(指摘されたく)無いのだ。
自分で「最近コロナ自粛生活でちょっと太った」って言うのは自虐ネタになるが、他人に「太ったんと違う?」と言われると腹が立つもんだ。自分の不摂生は棚に上げて「大きなお世話だ」って。「ちょっとぽっちゃりした?」って言葉変えてもそのあたりは敏感だからね。言わん方が揉めなくて済む。
ましてや赤の他人が「オリンピックとオリンピッグをダジャレにして」「過去の大会ハイライトシーンを見てる宇宙人家族」「その宇宙人が飼ってる豚を演じるのは渡辺直美さん」なんて言った日には、そりゃ反感買って当然だ。
「容姿をそのように例えるのは気分が悪いです」「女性目線かもしれませんが、理解できません」と女性メンバーから指摘され、男性メンバーからも「眩暈するほどヤバイ」と反対されたそうだ。
森さんの時と違って参加メンバーは苦笑してスルーしたわけではなく、グループLINEのメンバーは指摘をし、不快感を表し、駄目出しを食らわしてる。つまり同調してないってことだ。もしそこでグループLINEのメンバーが笑った絵文字入れてたり、「面白いですね」なんて書き込んでたら図に乗ってたかもしれない。
でも、グループLINEのメンバーは同調しなかった。いじっていいと勘違いさせなかった。偉いぞ。すごいぞ。相手がBOSSの宇宙人ジョーンズやソフトバンクの白戸家などヒット作多数のディレクターでも、ちゃんと指摘したのはすごいことだ。
数謝罪して、それでこの話は終わりになるはずだったって佐々木氏も甘く見てたんだろうな。
なのになぜこの文面は流出した。
メンバーの誰かがスクショしてたのか?それを文春に売ったのか?森さんの女性蔑視発言での辞任があったから、これも同じくネタになると文春がおくらい入りにしてたネタを出してきたのか?一年も経ってから出てきたのは不可解だ。
ただ、今後あまりこのような容姿イジリを「蔑視だ」とか批判するような風潮になってくると、それこそそのいじられをキャラにしてる芸人やタレントは困るだろう。
吉本新喜劇の座長・酒井藍さんは持ちネタの「ブーブー、私人間ですねん」ってギャグを封印しなくてはいけなくなる。
間寛平の猿(チンパンジー?)ネタも、池乃めだかのチビを武器にしたネタもダメだね。過去の横山やすしの眼鏡がどこ行ったって探すネタも全部ダメ。
「不快だ」「蔑視だ」「気を悪くする人もいるかもしれない」などと言われてしまうだろう。
話はいきなり変わるが、本日3月18日に大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に新エリア「スーパー・ニンテンドー・ワールド」が開業した。
任天堂の人気キャラ、スーパーマリオなどをテーマにしたこのエリアの開業に水を差す、今回の佐々木氏騒動。
そう、前回のオリンピック閉会式で、安倍総理(当時)にマリオの格好をさせて登場させるという演出を企画したのが佐々木宏氏だ。
アベマリオもどうせ、アベマリアの韻を踏んだダジャレからできたんだろうけど、今回の騒動で何かとこのアベマリオが使われてる。USJも「何でこのタイミングで・・・」と思ってるかも。
ちなみに渡辺直美は【Foodpanda】のCMキャラクターだが、パンダはいいのか・・・?
本人は来月(4月)から本格的にアメリカに拠点を移す。最後にえらいとばっちりだったな。
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