GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

ROCKじゃないぞダイアモンド☆ユカイ

2020-02-16 22:58:47 | MUSIC/TV/MOVIE

ダイアモンド☆ユカイはロッカーをやめたのだろうか。

あ、先に書いておくが、間に入る星マークは現在六芒星であるが、変換や表示の関係で☆(スター)で記載する。まぁどっちでもいいけどさ。つのだ☆ひろはどっちだ。

 

ダイアモンド☆ユカイが14日にブログで、妻から言われたことを書いていた。内容は簡単にまとめると妻が最近の芸能人薬物報道に危機感を感じたらしく、ユカイに念押しをしたとのこと。クスリやってないよねって聞かれて、してないって答えても「そりゃみんな俺はやってないというよね」と言われ、さらには「女性関係で離婚はしないけど、薬物に手を出したら即離婚だよ」と言われたそうだ。

まぁ普通に、他愛もない夫婦の会話なんだけど、ユカイよ、わざわざそれを書いてどうする。俺は読んでちょっとがっかりしたよ。

 

いや、ロッカーたるもの大麻マリファナ、LSDからコカイン、ヘロインはやるべきだ、なんていう気はさらさらない。廃人になるだけだ。捕まるだけだ。

でも、「俺はやってない」と大っぴらに公表してどうする。

「ロッカーってみんなやってるんじゃないの?」ってステレオタイプのイメージはともかく、夜の街、アルコールとタバコ、女とドラッグはロックのお供だろ?定番だろ。まぁこれもステレオタイプのイメージだが。

だが、それでも「俺は潔白だ」と、週刊誌やネットで「もしや」とか「あの人はやってそう」とか騒がれてもないのにカミングアウトする必要ってある?

 

なんでこんなこと書くかというと、ダイアモンド☆ユカイはRED WARRIORSのボーカルである。最近はバラエティで見る方が多くなったが、俺にとってユカイは80年代からのロックボーカリストの一人なのだ。

MODS、STALIN、STREET SLIDERS、RCサクセション、亜無亜危異、ブルーハーツ・・・好きなバンドはいろいろある。その中でRED WARRIORS。アルバムタイトルを会社名まで使ったくらい好きだ。

 

そのレッドウォーリアーズ(RED'S)のボーカリスト・ダイアモンド☆ユカイ。ギターはREBECCA初期メンバー(音楽性で揉めて追い出された)の小暮‘シャケ’武彦である。

RED’Sはとにかくかっこいいバンドである。ユカイのボーカルとシャケのギター。MODSのガレージロック、BOWWYのビート、STALINのパンクとは一線を介し、どちらかというとアメリカンロックテイストだ。AEROSMITHやGUNS N' ROSESが好きな人にはたまらんはずだ。

ダイアモンドユカイの名前はVan HalenのボーカルDavid Lee Rothのニックネーム「ダイやモンドベイブ」からパクった(インスパイアされた)ものだと思ってる。

 

その後レッズは何度か再結成したり活動休止したりまた再結成したり。その合間にアルバムが何枚か出てる。ソロになってからもライブやアルバムを出していて、最近ではZARDの「負けないで」やB.B.クィーンズの「おどるポンポコリン」などの織田哲郎とROLL-B DINOSAURってバンドもやってる。

 

さて、レッズおよびダイアモンド☆ユカイ薀蓄をwikiのごとく書き連ねてしまったが、本題に話を戻そう。すぐ脱線して長くなるのは相変わらずだ。すまん。

 

そのかっこいいボーカリスト、ダイアモンド☆ユカイがRED'S時代や、ソロになってからの曲にもクスリのイメージが入ってる曲がある。

 

[でかい声じゃ言えないが 注射針の音が 金網の向こうから 聞こえてくるのさ](90's Revolution/SWINGIN' DAZE)

[Dr.モルフィーネ 俺を救ってくれ 息ができそうもないぜ このままじゃ Dr.モルフィーネ 早くぶちこんでくれ](Dr.モルフィーネ/Shadow Brown & Black Piretes)

[Everybody今夜はどうもありがとう そろそろそのクスリも切れる頃だろう また いいのが入ったら教えてあげよう](Lucky looking for blindman circus show/Shadow Brown & Black Piretes)

 

ロックな歌詞である。

だいたいRED'Sのデビュー時のキャッチフレーズは「SEX DRUG ROCK'NROLL」だ。まぁこれはレコード会社や事務所の宣伝が勝手につけたのかもしれないから、まあいい。今はコンプライアンスの問題で許されないだろうし。

こんな曲を歌ってた人が「俺、奥さんにクスリやってないって言われて、否定してもナンチャラカンチャラ」とか言ってもなぁ。

 

RED'S時代もソロになってからも、彼が歌う歌にはラブソングもかなり多いのだが、夜、酒場、荒野、退廃的な街、オンボロ車、煙などロックな曲が多い。

最初のRED’S解散後、インディーズで発売されたミニアルバム「Welcom To The Indy Land」の中には、かなり過激な歌詞のものもある。「平成 絵礼自慰」。タイトルもギリギリだがこの曲のせいでメジャーレーベルから発売できなかったのかもしれない。歌詞はここに書きたいのだがかなりヤバイので書けない。もし機会があったら聞いてみてくれ。

まぁ次のソロアルバムメジャー1stではかなりPOP路線で「世界のオンナは 俺のもの〜」なんて歌ってたりするのだが。

 

酒と泪と男と女になると河島英五だが、ロッカーといえばやっぱりアルコールとタバコと女。

「女はお前一人だ」「ずーと愛してるよ」なんてラブソングを歌ってても、違う曲では「デカイ車ととびきりの女はべらかして」とか「名前はいらないぜ チェックアウトまで愛したいのさ」と歌って欲しい。

矢沢永吉のようにキャロル時代、毎回ライブ後に打ち上げで騒ぐジョニー大倉らと別行動で女と家で飯を食うって人もいるが、ロッカーはやっぱり女はとっかえひっかえしてるってイメージのほうがいい。結婚して愛する奥さんがいて浮気をしない実生活をしてても、「女をひっかけに行こうぜ」とか「最初はコインで決めようぜ」なんて歌ってたりしてていいのだ。別に基準はないけど。

 

酒が飲めない(飲まない)、タバコは吸わない(やめた)なんてのも公言しないで欲しい。ジンライムを飲んだことなくて「雨上がりの夜空に」という名曲を作った清志郎のように、飲めようが飲めまいがそんなのはどうでもいい。リアルな実生活を歌にすると「お酒はぬるめの燗がいい」とか演歌になっちゃうしね。

酒が飲めなくても「今日もバーボン片手の いかれた連中に囲まれ 暴れまくるぜ」とか歌って欲しいのよ。

 

別に10代じゃないんだから「飯さえ食わず俺たち二人 さまよい歩いた街角」とか「取り残された 古いモラルに 唾を吐きかけるぜ No Surrender」とかいつまでも歌えないだろうし、もちろん曲と実生活とが違っててもいいのよ。

っていうか実生活を匂わせないでくれ。

 

ましてやいくら最愛の奥様との会話だからといっても、「『薬物をやったら即離婚』って言われちゃった〜」などと公表されてもなぁ。うんうん、健全でいいよね。やっぱ違法薬物はやっちゃいけないよ。って思えってか。

ビールより有機野菜のジュース、バーで仲間たちと朝まで飲み明かすより、規則正しい生活リズム。白い粉よりサプリメント。そんなのはロックじゃない。

 

タバコを吸うのをやめたとしても、「最近高音がしんどくなってきたから思い切ってやめた」とか言ってくれ。

下戸で飲めなくても、医者のストップかけられてやめたとしても「毎晩飲み歩いてるぜ」ってイメージは保ってくれ。

健康のためにジョギングを始めたとしても「2時間以上のステージでばてないためにこれは欠かせられないのさ」とうそぶいてくれ。

 

そう、ロッカーはイメージが大事。本当に葉っぱや薬などやらなくていい。でも、俺は健全ですよってわざわざ言う必要はない。

 

ロッカーが俳優業やったりバラエティ番組に出るのはいい。もともとユカイは「TOKYO POP」という映画で役者デビューしてるからね。

孤独のグルメにもなぜか沖縄料理店の店主で出演してる。まぁ、演技がうまいとか下手とかはこの際置いとこう。

 

バラエティ番組に出て、ちょっと外したコメントを言うのも別にいい。以前ワイドナショーにエレカシのボーカル・宮本が出たことがあるが、見事に空回りして浮いてた。ロッカーにはテレビにむく人とむかない人がいるってことだ。

MODSなんてベストテンだったかトップテンだったかに出たときほとんど喋らず、「今までどんな活動をされてきたんですか?」って質問にも「音楽活動」ってぶっきらぼうに答えてた。

Street Slidersも同じく歌番組でほとんどハリーは喋らず、「テレビの前のみんなにコメントを」と言われ一言、「ヴォリュームア〜ップ!」。ロッカーなんてそんなもんでいいけどバラエティに出るならそれじゃぁもう呼んでくれないしね。

そう考えたら未だに呼んでもらえてるってことは、ユカイはテレビにむいてるのかもしれない。

 

でもさ、ロックンローラーだったら徹底してほしいのさ。

世良公則だって太陽にほえろ〜マルモのおきてなど、ドラマに出たりするけどやっぱりロッカーだなって思うもの。ダウンタウンのハシゴ酒のコーナーに出た時もロッカーだった。もちろん未だに歌ってる姿もカッコイイ。

その差はなにかって言ったら、やっぱりプライベートな部分じゃないかな。プライベートでも生活感は絶対見せない。プライベートなとこは想像にお任せしますよってところをどこかに置いておいてほしいのよ。

俳優さんだってそうだろ?不倫だなんだって騒がれたら、どんないい演技しても「でも実生活ではこのセリフと真逆のことを」とか「あんなことした俳優にこのセリフ言わすか」なんてなっちゃうでしょ。ロッカーも一緒よ。歌ってるのは退廃的なロックだけど、でも実生活は真面目なんですよねってイメージついちゃったら、なんの得にもなりゃしない。

 

ユカイは昨年末の紅白歌合戦でディズニーの曲を歌った一人の中に入ってたそうだ。トイ・ストーリーの日本版の主題歌を歌ってたらしいからその縁かな。矢沢永吉がディズニーイベントにいきなり登場してきて「星に願いを」を歌った時以上になんかモヤっとする。まぁ紅白は見てないし、見る気もなかったからよく知らんけど。いいのかそれで。

 

勝手なイメージを押し付けられても困るだろうけど、アイドルが恋愛禁止なように、ロッカーは実生活暴露禁止にしたほうがいいんじゃない?ただし、夜の街での騒動とか、ロッカー仲間のエピソードなんかは許す。

内田裕也さんの曲自体はよく知らないのだが、あの人はロッカーだったなぁと思う。樹木希林さんが生前語ってたことや、娘さんや知人などの話などからもそう思う。「破天荒」だったんだなって。身内はたまったもんじゃないけど、彼は死ぬまでロックな人だった。

 

60'sや70’Sの洋楽ロック及びロッカーがかっこいいのは、やっぱりどこか危険な部分が漂い、退廃的なイメージがあるからかもしれない。まぁあの時代はロッカーにほんもののジャンキーも多いんだけどね。

ロッカーを演じ続けるのは大変だろうけど、やはりDIAMOND☆YUKAIというロッカーを期待しちゃうのよ。

 



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