大谷翔平の口座からブックメーカー(賭博企業)の口座に少なくとも450万ドルの送金があったが、大谷がこのことに関して自分から弁明しないことに、私は困惑している。
日本のメディアは大谷がどんな罪に問われるかの心配ばかりをしているが、私の心配は別にある。大谷は東アジア系アメリカ人にとって希望の星である。東アジア系アメリカ人のイメージ向上を期待されていたのである。大谷が自分の言葉で弁明しないことで、憶測が飛び交い、東アジア系に対する信頼が下がることを、私は恐れる。
通訳の水原一平の賭博の借金を肩代わりしたことなど、大した罪ではない。自分の言葉で話さないことは、野球賭博に何らかの関係したのではないか、また、大谷だけでなく、野球選手のあいだに違法賭博が蔓延していたのではないか、の疑惑を招く。
欧米のあいだには東アジア人に対する潜在的警戒心がある。ヨーロッパ人は長らく中央アジアからの侵略に悩まされた。また、ドイツ人には第1次世界大戦で大日本帝国に東アジアの植民地を横取りされたとの記憶がある。
アメリカに移民した日本人たちは、正直であることを胸に、この不信感を払しょくしてきた。この努力を裏切らず、大谷は正直に話すべきである。英語は下手であることは、話さない理由にならない。