花岡あや子さんをはじめ、まだ知人の誰とも連絡が取れない状態でいます。読者の皆様のなかで、花岡さん090-7986-1502(またはそのほかの僕の知人)に連絡を取ってくださる方がいれば、よろしくお願いします。時差は2時間で、正午までに病院へ行き手術を始めることになっています。こちらからの電話は不可。メールも病院移動後は不可となります。一応滞在地を言っておきます。ハノイバックパッカーズホステル(オリジナル)+84(0)438285372.
これから病院にいきます。
手術費用の目度が着き次第、すぐに手術を始めます。
旧アカウント停止の関係もあり、僕のほうから直接メールを送ることが出来た方は、花岡、外輪、森光、石渡、柳の、計5人です。そのほかの方々で、花岡さんのほうから連絡のつく方がいらっしゃったなら、相談してみてください。
よろしくお願いします。
手術費用の目度が着き次第、すぐに手術を始めます。
旧アカウント停止の関係もあり、僕のほうから直接メールを送ることが出来た方は、花岡、外輪、森光、石渡、柳の、計5人です。そのほかの方々で、花岡さんのほうから連絡のつく方がいらっしゃったなら、相談してみてください。
よろしくお願いします。
花岡文子様、的場毅様、石渡賢一様、外輪則彦様、森光実様、海野和男様、高橋真弓様、およびブログ読者の皆様
昆明のアパートは、モニカの勤める会社(「海王電気昆明支社」)の社員寮のひとつを、会社の了解を正式に得て(家賃も前払いで支払い)借りていたのですが、4日前、突然会社側からの即時退去命令が出ました。新しい社員を急遽一人雇うので、僕の住んでいる部屋をその社員用に充てる、と言うのです。先払いの5月後半分と6月分(計1万5千円)は、近く返却するとのことですが、余りにも突然のことなので、モニカも僕も途方に暮れてしまっています。中国ではダブルブッキングは当たり前のことで、文句を言っても埒が明きません。
改めて外泊をしなくてはならないのですが、予算的にホテル住まいを続けるのは難しいことと、ビザ切れの関係もあって、いつものごとく安上がりで済むベトナムへ一時避難することにしました。今回は一度ハノイに出たあと南寧を往復、18日の朝の高速バスで再びハノイに向かうことにしました(所要7時間)。
その途中に、大事件が起こってしまった。まだ中国国内にあった午前11時頃、バスの座席に座っているときに、突然足の親指に激痛が走りました。その時には、気が付かないうちに指先を座席の下のどこかにぶつけたのだろうと思っていたのです。夕刻前にハノイに到着し、常宿のバックパッカーズホステルに投宿したのですが、激痛は収まるどころかますます酷くなります。医者に行こうかどうか迷ったのだけれど、たかが足の指くらいで大げさだし、この日は土曜、翌日は日曜、と言うことで、近くの薬局で怪しげな抗生剤と痛み止めを買って月曜まで様子を見ることにしました。
しかし、今日、日曜になって、痛みが引くどころか、右足全体が腫上がってきて、痛み止めも全く効かないほどの激痛が続きます。もう一晩我慢をして、月曜の朝一番で病院に行くことに決めていたのだけれど、指をぶつけただけにしては、幾らなんでも症状が酷すぎます。
ということで、Y.H.の紹介を得て先ほど(当地時間午後8時過ぎ)ハノイ一番の病院に向かいました。
診察の結果は、大変危険な状況であると。指をぶつけたのではなく、危険な虫(おそらく蚊の一種)に噛まれたためで、放置しておくと足の切断では済まず、命も危ない。今回はすでに24時間以上経っているため、かなりの上部まで毒が回っている可能性がある、一刻も早く切開手術が必要。まず血管から管を通して血液の検査をするとのことで、進行の度合いに沿って手術の内容も変わってくる、とのことです。
問題は、検査・手術の開始は、治療費の支払いの目処が立ってから。とりあえず、抗生物質、鎮痛剤などを貰い、診察費などと会わせて2万円余を支払い(全額は支払えなかったのでパスポートは取り上げられている)一度ユースに戻って、明日治療費などの目処がついてから手術を始めるとのこと。これまでの経験から言って、大使館が助けてくれることはまずありません(家族・会社・知人の紹介が必要)。保険が利かないので、相当の高額になるとのことです。もし、進行程度が遅くて簡単な手術で済むならば、合計7万円弱(US500$+未払い分160$)で済むが、状況が悪くなっていれば幾らかかるか分からない(7万円以上かかる場合は相談可とのこと)。とにかく少しでも早く進めることが、病状にとっても、治療費の問題にとっても、ベターだということで、明日(正確には今日20日)中に手術を開始することに同意をしました。
ということで、今日20日の午前中に即時7万円を用意せねば成りません。昆明ならば、モニカやルイスに助けてもらうことが出来るのだけれど、ハノイではどうしようもありません。
連絡先は、花岡文子さん090-7986-1529でお願いします。電話連絡がつかないときは、このブログか花岡さんのブログにコメントを入れて下さい。今現在でも激痛にのた打ち回りながらメールを記しています。部屋がドミトリーのため僕自身のメールの遣り取りはかなり制約され(それでなくともメールが著しく繋がり難い)、病院に行く前にチェックできない可能性もあります。この文章は、花岡さん充てのもの、知人(メールのあて先が分からない~旧アカウントは開けない~)に充ててのもの、ブログの読者に当ててのもの、などを、全て一緒に纏めてあります。花岡さんへの伝言です。今すぐにメールを打てる人には送信しましたが、すぐに連絡先が分からない人も多々居ます。花岡さんのほうで、電話やメールアドレスが分かった方がいれば、どうかすぐに連絡を取ってください(上記の中で的場・海野・高橋なども含む)。
昆明のアパートは、モニカの勤める会社(「海王電気昆明支社」)の社員寮のひとつを、会社の了解を正式に得て(家賃も前払いで支払い)借りていたのですが、4日前、突然会社側からの即時退去命令が出ました。新しい社員を急遽一人雇うので、僕の住んでいる部屋をその社員用に充てる、と言うのです。先払いの5月後半分と6月分(計1万5千円)は、近く返却するとのことですが、余りにも突然のことなので、モニカも僕も途方に暮れてしまっています。中国ではダブルブッキングは当たり前のことで、文句を言っても埒が明きません。
改めて外泊をしなくてはならないのですが、予算的にホテル住まいを続けるのは難しいことと、ビザ切れの関係もあって、いつものごとく安上がりで済むベトナムへ一時避難することにしました。今回は一度ハノイに出たあと南寧を往復、18日の朝の高速バスで再びハノイに向かうことにしました(所要7時間)。
その途中に、大事件が起こってしまった。まだ中国国内にあった午前11時頃、バスの座席に座っているときに、突然足の親指に激痛が走りました。その時には、気が付かないうちに指先を座席の下のどこかにぶつけたのだろうと思っていたのです。夕刻前にハノイに到着し、常宿のバックパッカーズホステルに投宿したのですが、激痛は収まるどころかますます酷くなります。医者に行こうかどうか迷ったのだけれど、たかが足の指くらいで大げさだし、この日は土曜、翌日は日曜、と言うことで、近くの薬局で怪しげな抗生剤と痛み止めを買って月曜まで様子を見ることにしました。
しかし、今日、日曜になって、痛みが引くどころか、右足全体が腫上がってきて、痛み止めも全く効かないほどの激痛が続きます。もう一晩我慢をして、月曜の朝一番で病院に行くことに決めていたのだけれど、指をぶつけただけにしては、幾らなんでも症状が酷すぎます。
ということで、Y.H.の紹介を得て先ほど(当地時間午後8時過ぎ)ハノイ一番の病院に向かいました。
診察の結果は、大変危険な状況であると。指をぶつけたのではなく、危険な虫(おそらく蚊の一種)に噛まれたためで、放置しておくと足の切断では済まず、命も危ない。今回はすでに24時間以上経っているため、かなりの上部まで毒が回っている可能性がある、一刻も早く切開手術が必要。まず血管から管を通して血液の検査をするとのことで、進行の度合いに沿って手術の内容も変わってくる、とのことです。
問題は、検査・手術の開始は、治療費の支払いの目処が立ってから。とりあえず、抗生物質、鎮痛剤などを貰い、診察費などと会わせて2万円余を支払い(全額は支払えなかったのでパスポートは取り上げられている)一度ユースに戻って、明日治療費などの目処がついてから手術を始めるとのこと。これまでの経験から言って、大使館が助けてくれることはまずありません(家族・会社・知人の紹介が必要)。保険が利かないので、相当の高額になるとのことです。もし、進行程度が遅くて簡単な手術で済むならば、合計7万円弱(US500$+未払い分160$)で済むが、状況が悪くなっていれば幾らかかるか分からない(7万円以上かかる場合は相談可とのこと)。とにかく少しでも早く進めることが、病状にとっても、治療費の問題にとっても、ベターだということで、明日(正確には今日20日)中に手術を開始することに同意をしました。
ということで、今日20日の午前中に即時7万円を用意せねば成りません。昆明ならば、モニカやルイスに助けてもらうことが出来るのだけれど、ハノイではどうしようもありません。
連絡先は、花岡文子さん090-7986-1529でお願いします。電話連絡がつかないときは、このブログか花岡さんのブログにコメントを入れて下さい。今現在でも激痛にのた打ち回りながらメールを記しています。部屋がドミトリーのため僕自身のメールの遣り取りはかなり制約され(それでなくともメールが著しく繋がり難い)、病院に行く前にチェックできない可能性もあります。この文章は、花岡さん充てのもの、知人(メールのあて先が分からない~旧アカウントは開けない~)に充ててのもの、ブログの読者に当ててのもの、などを、全て一緒に纏めてあります。花岡さんへの伝言です。今すぐにメールを打てる人には送信しましたが、すぐに連絡先が分からない人も多々居ます。花岡さんのほうで、電話やメールアドレスが分かった方がいれば、どうかすぐに連絡を取ってください(上記の中で的場・海野・高橋なども含む)。
The vicarious species of Neope niphonica and Neope goschevitschii (endemic species of Japan)found outside of Japan
大都市都心部を含めた日本の広い範囲(幾つかの離島を除く)に分布するサトキマダラヒカゲNeope goschevitschiiと、主に標高1000m以上の山岳地帯(寒冷地および房総半島では低標高地にも)に分布するヤマキマダラヒカゲNeope niphonicaは、ともに日本列島(サハリンの一部などを含む)の固有種である。
キマダラヒカゲ属は、朝鮮半島や中国北部、ロシア沿海地方など日本海対岸地方には分布せず、日本列島産2種のほか、台湾に4種、中国大陸(中部以南)・ヒマラヤ地方・インドシナ半島北部などに10種前後が分布することになっている。記載された種や亜種はかなりの数に上ると思われるが、相互の関係についての検証は全く成されていないというのが現状である。
筆者(青山は)以前、中国東部(杭州市)産のタイワンキマダラヒカゲ原名亜種Neope bremeri bremeriについて観察を行い、また「中国のチョウ」(東海大学出版会1998年)で、その時点で知り得たNeope属各種の雄外部生殖器の形状を比較し、各種間の相互関係を暫定的に考察した(166-168頁、315-322頁)。その後の15年間に、新たな知見の追加集積が成されているが、未だ総合的な纏めを行うには至っていない。最大の課題である日本産2種、ことにサトキマダラヒカゲの対応種についても、未解明のままである。
しかし、ひとつ、かなりの高い確率で指摘出来そうな事実がある。最終的な結論は将来の実証結果に委ねるとして、その概要をごく簡単に述べておく。
その前にまず、ヤマキマダラヒカゲ(以下“ヤマ”)とサトキマダラヒカゲ(以下“サト”)の外観上の区別点について説明しておこう。多くの形質による比較が成されているが、両種を確実に区別しうる安定的な指標形質は次の3点。
●①前翅外縁。
ヤマでは上部で緩く内側に湾曲、サトは湾曲しない。
●②前翅表第〇室眼状紋中の黒点。
ヤマで外縁寄りに、サトではほぼ中央部に位置する(♂についてのみ検証可)。
●③後翅裏基部の3個の丸紋の並び方。
ヤマでは下の一個が上2個の延長線上から明瞭に外側へ外れ、中央の一個からの距離は上の一個に比べて明らかに遠い。サトでは3個がほぼ均等の距離を保って並び、下の一個が外側へ大きく外れることはない。
上記3形質以外については傾向的な差異に過ぎず、それらに注目することで、しばしばかえって混乱してしまい、分からなくなってしまう。上記3形質は極めて安定的なので、慣れればそれによって100%区別が可能である。
それらのうち、①②に関しては、幾分印象による判断が必要とされるため、よほどの熟練者でなければ同定を誤ることがある。しかし③については特徴が安定的で、この形質のみで同定が可能となる(それに①②による検証を加味すれば、ほぼ間違いなく正しい同定が出来ると思う)。
*両種の幼生期の形態には著しい差異があり、また染色体数も異なることから、外観上の酷似とはうらはらに、思いのほか血縁の離れた関係にある可能性も考えられる。
中国大陸産各種のうち代表的な種について、大雑把に整理しておく(詳しくは「中国のチョウ」を参照されたし)。
日本産2種から最も類縁が遠いと思われるのが、オオキマダラヒカゲNeope yama。外部生殖器は構造的にZophoessa属との類似性も示され、Neope属の中ではかなり離れて位置付けされる可能性がある。
Neope属中、低標高地を含む最も広い範囲に分布するウラキマダラヒカゲNeope muilheadiiも、外観が他の多くの種と顕著に異なる。♂外部生殖器にも、uncusの先端が2分岐するという他の各種に見られない明確な特徴を示す。ただし基本構造的には他各種と共通し、外観の相違から判断されるほど特異な存在ではないのかも知れない(将来複数種に分割される可能性もある)。分布状況や生態的地位に於いては、この種がサトキマダラヒカゲの代置的存在にあるように思われるが、形態形質的な面での相関性は特に見出し得ない。
シロキマダラヒカゲNeope armandiは、山岳地帯を中心として、やはり広い範囲に分布している。ウラキマダラヒカゲに於いても同様のことが言えるが、季節・雌雄・地域などに於ける外観上の差が著しく、後翅表に白色やオレンジ色部分が広がり他の各種とは顕著に異なって見える個体から、意外に一般のキマダラヒカゲに類似した個体まで、多岐に亘っている。♂外部生殖器にも、他の種から隔てられる顕著な特徴は見出されず(相対的にvalva基半部の幅が狭いというのが特徴と言えば特徴と言える)、外観で想像される以上に、以下に述べる各種に、かなり近縁な存在であるのかも知れない(やはり複数種から成る可能性あり)。
ヤマやサトの対応種は、(Neope simlansなど幾つかの特異な種を除く)残る各種の中に見出されるものと思われる。上記の①②の分類指標形質を見る限りに於いては、それらの全ての種がヤマに対応するように思われ、サトに対応すると積極的に評価しうるような集団は見出されない。四川省から記載されたNeope shirozuiをサトの対応種と考える意見もあるが、おそらくはN.bremeriやN.agurestis(あるいはN.pulaha)に収斂される、顕著な変異型(または地域集団)ではないかと考えている。
キマダラヒカゲ属の分類に当って最も問題となる事項のひとつは、♂外部生殖器の形状比較による考察が困難なことである。基本的な構造に於いて種間の差が少なく、かつ種内に於ける末端的な部分での変異が多様なことから、外部生殖器の形状から種間関係の正確な実態を把握するのは至難の業なのである。
ヤマとサトの外部生殖器の形状にも、ほとんど差異がない。そのため両者は、(上記したような)血縁上相当に離れた関係にあるとする見解とは逆に、比較的新しい時代に分化した集団ではないか、という見解も成し得よう。
ヤマとサトの間のみでなく、(yama, muilheadiiなど明らかな固有の特徴を示す種を除けば)国外産の各種間にも、基本的な構造差は、ほとんどないと言ってよい。差異が見られるのは下記のような部位。
●①プロポーション(uncusやvalvaやpenisの相対長)。
●②末端形質(valvaの先端部分など)。
●③penisの鋸状突起。
このうち、①や②については、種(または地域集団)間である程度の安定差が示されるが、③については、同一種の個体間(しばしば同一地域集団の個体間)でも、多様な表現が成される。また①については、しばしば亜種間(ことにN.bremeri watanabeiとN.bremeri bremeri間)で顕著な差が示される。
各部位が大型で、valvaやuncusの前後長が長く、penisの鋸歯群が最も発達するのが、タイワンキマダラヒカゲ台湾亜種N.bremeri watanabei。逆に各プロポーションが最もコンパクト(前後に寸詰まり)で、penisの鋸歯も発達が弱い(あるいは消失する)のがクロキマダラヒカゲN.agrestis。タイワンキマダラヒカゲ原名亜種(アカキマダラヒカゲ)N.bremeri bremeriと日本産の2種は、ほぼ中間的な段階を示し、アリサンキマダラヒカゲN.pulaha didia(および原名亜種を含む大陸産の幾つかの近似分類群)も、ほぼそれに準じる(penisの鋸歯の発達はおおむね弱い)。
思うに、外部生殖器の形状(例えば全体のプロポーションやpenisの棘の出現程度を含む末端部分)の差異は、種間差というよりも、種内(地域集団間、ときによっては個体間)変異と見るのが妥当ではないかと。
外観(翅の概形・斑紋・色彩など)の差異についても同様のことが言えるであろう。外観や外部生殖器の形状が酷似する複数の(しかし少数の)“種(または上種)”が存在、それぞれの種内で(同一空間に於いて並行的に相互相似する)変異の幅を示すことから、多くの種から成るように見えるのである(♂の性標の表現の違いにどのような意味があるのか? 今後の重要な検証課題だが、あえて誤解を顧みずに言えば、上記した他の形質同様に、2次的かつ並行的な相似/相違である可能性も考えられる)。
いずれにしろ、外部生殖器の形状に斑紋など外観的特徴を加味して考察すれば、国外産の典型Neope各種は、全ての種がヤマに繋がるように思え、サトに繋がる種は存在しない、と言い切ってもよさそうなのだが、今一度、外観上に表現された形質に惑わされることなく、改めて整理検討しておきたい。
上記したように、私見では、典型Neopeはごく少数の種、ほぼ同一の(かつ地域集団などの別に於いて様々な段階で異なった表現が成される)形質を備えた2つの分類群(種または上種)から成っているのでは、と見ている。ヤマもサトも、各々そのどちらかに収斂されるのである(同一空間に存在することによる偶然または必然的な相似)。
そのことを示唆する例を挙げておく。どうやらNeope分布圏内に於いては、幾つかの地域で(yama, muilheadii, armandiなどを除き)日本のヤマ&サト同様に、2つの分類群(種または上種)が混在している可能性がある。「2つの」ということが重要で、決して「多数の」ということではない。日本のヤマ同様に、いや遥かにそれを上回る顕著な変異を示すことから、「2つ」ではなく「多数」に見えるのだが、それらの「多数」は、全て「2つ」に収斂されるわけである。
その2つとは、すなわち「タイワンキマダラヒカゲNeope bremeri」と「アリサンキマダラヒカゲNeope pulaha」。ヤマが前者に対応することは容易に理解出来ようが、思い切って言うならば、サトは後者に対応する(後述)。
前者には、中国中部~東部のN.bremeri原名亜種や、西南部山岳地帯産のN.agrestisが含まれる。以下にこれまでに撮影した個体を、雲南省産N.agrestisを中心に紹介しておく。
Neope agrestis 2013.5.8 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2013.5.8 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2010.5.18 雲南維西Alt.2200m
Neope agrestis 2010.5.18 雲南維西Alt.2200m
Neope agrestis 2010.5.18 雲南維西Alt.2200m
Neope agrestis 2009.6.5 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2009.6.5 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2005.6.19 雲南香格里拉~白水台Alt.3200m
Neope agrestis 2005.6.19 雲南香格里拉~白水台Alt.3200m
Neope agrestis 2005.6.11 雲南梅里雪山Alt.3500m
Neope agrestis 2005.6.12 雲南梅里雪山Alt.3600m
Neope agrestis 2012.6.29 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2012.6.29 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 1990.6. 1 四川峨眉山Alt.2400m
Neope sp. 1995.4. 14 雲南金平県Alt.2000m
Neope agrestis 2012.7.9 雲南梅里雪山Alt.3500m
Neope agrestis 2009.6.3 雲南白水台Alt.2400m
Neope agrestis 2009.6.5 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2005.6.12 雲南梅里雪山Alt.3600m
四川峨眉山産と雲南金平産を除き、いずれも雲南北部の高標高地産で、5月上旬から7月上旬に至る撮影個体。8月中旬から10月上旬にかけての探訪時には確認していず、この期間に発生しているものと思われる。同一地点(例えば梅里雪山明永氷河末端下部の標高2300m地点)に於いても丸2ヶ月の期間に亘るため、2世代を繰り返している可能性も考えられなくはないが、5月上旬の個体と6月下旬の個体間に有意な差が見られないことから、年1化の発生(長期間に亘って暫時出現)と考えたほうが妥当であろう。もし2世代を繰り返しているとすれば、世代間の形質差がほとんどないということになる。(しばしばヤマキマダラヒカゲ房総亜種N.niphonicakiyosumiensis春型個体に見られるように)翅型がコンパクトで寸詰まりな印象、外縁の白色鱗と翅脈末端の黒色鱗のコントラストが強いため、外縁が顕著に凹凸を帯びて見える傾向がある。
全体的な形質はタイワンキマダラダラヒカゲ原名亜種(アカキマダラヒカゲ)N.bremeri bremeri春型に連続し、日本のヤマキマダラヒカゲN.niphonicaとも繋がるように思われる。写真下2枚の個体のように、裏面地色の色調がぼやけて明るい赤茶色を帯びた個体なども見出されるが、個体変異の範疇に入るものと考えている。「中国のチョウ」で“ウンナンクロキマダラヒカゲ”として紹介した雲南省南部のベトナム国境に近い金平産の個体は、北部のagrestisとは大分印象がことなり、bremeriに所属せしめるべきかも知れない。N.pulahaの系統とも考えられるが、裏面基部の丸紋の並び方は、後述するpulahaと仮同定した雲南北部山岳地帯産と異なり、明らかにagrestis~bremeri~niphonicaと共通する特徴を示している。
Neope bremeri bremeri春型♂ 1989.3.31浙江杭州市Alt.100m
Neope bremeri bremeri春型♀ 1989.3.31浙江杭州市Alt.100m
Neope bremeri bremeri春型♂ 1989.4 .15 四川青城山Alt.800m
Neope bremeribremeri夏型♂ 1989.8. 4 四川青城山Alt.800m
Neope pulahoides?♂ 1990.4. 8 四川青城山Alt.800m
Neope bremeri bremeri? 夏型♀ 1990.6. 1 四川峨眉山Alt.2400m
♂外部生殖器のプロポーションや末端構造に於いて(あるいは翅の概形や斑紋・色彩などに於いても)、クロキマダラヒカゲNeope agrestisと対極的な印象を持つのが、タイワンキマダラヒカゲ台湾亜種(N.bremeri watanabei)である。N.bremeriの大陸産原名亜種と台湾亜種の間には、一般的常識による種間差を優に越える差があるように見受けられるが、形質の一定方向への“傾き”であると捉えれば、両者を同一種として扱うことは妥当であると思われる。ただしその場合、反対方向の傾斜上に位置するN.agrestisの処遇も考慮しなければならない。大陸東部(杭州)産N.bremeri原名亜種は、全体の傾斜の中で、台湾亜種N.bremeri watanabeiと、大陸西南部高地産 N.agrestisとの中間に位置する、と言ってよい(日本産のN.niphonicaについてもそれに近いことが言えそうである)。
四川成都市近郊(青城山)産もN.bremeriに含めた。杭州市産と同じくbremeriの原名亜種に置く事が妥当か否かについては今後の詳しい検証を待たねばならないが、盛夏に同一種の夏型(外部生殖器形状の一致を検証済み)が出現することから、夏型の出現しないN.agrestisとは一線を区し、(青城山に隣接した西嶺雪山で撮影した夏型♀共々)狭義のbremeriに含めておく。
ほかに青城山からは、性票(特殊鱗の集中散布)を欠く春型♂を記録していて、「中国のチョウ」では暫定的にN.pulahoidesとしておいた。N.pulahoidesやN.pulahinaは、広義にはN.pulahaの一群に所属するものと考えられるが、この個体は、あるいはpulaha ではなくbremeriに繋がるのかも知れない。先に記したように、性標(特殊鱗の有無や散布範囲)が種間関係に於いてどのような意味を持ち、分類指標としてどの程度の重要性を示すのかを検証することは、今後の重要な検証課題であると思われる。
それらの課題はさておき、(N.niphonicaの分類上の処遇はともかく)N.bremeri, N.agrestis, N.niphonica等の各種が、同一の形質傾斜上に置かれた、ひとつの上種super-speciesを形成する可能性を、一応の結論としておきたい。
では、サトキマダラヒカゲNeope goschevitschiiは、どの傾斜上に位置するのであろうか? 筆者の結論は、少々乱暴ではあるが「アリサンキマダラヒカゲN.pulaha」が、国外に於ける日本固有種「サトキマダラヒカゲ」の対応種であるということ。
“乱暴”の実態を補足しつつ、中国西南部に於ける「サトキマダラヒカゲ」対応集団の写真を紹介していく。
Neope pulaha【仮同定】(手前)とN.agrestis(奥)2012.6. 29 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 7 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 8 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 8 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 8 雲南梅里雪山Alt.2300m(上と同一個体)
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 10 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 11雲南梅里雪山Alt.3500m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 11雲南梅里雪山Alt.3500m
Neope pulaha【仮同定】 2012.6. 30雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2012.6. 29雲南梅里雪山Alt.2300m(12枚前と同一カット)
現時点では(比較的限られた地域で広範囲とはいえないが)少なくとも4つの地域に於いて“典型Neope”と呼ぶべき2種の混棲が知られている。先にも述べたように、重要なことは、単に2種が混棲していると言うことよりも、それらの地域に見られる(一見多様な変異形質を示す)“典型Neope”の全てが、そのどちらかの種に帰属する、ということである。
ひとつはもちろん日本産の2種。そして台湾のタイワンキマダラヒカゲ台湾亜種Neope bremeri watanabeiとアリサンキマダラヒカゲ台湾亜種Neope pulaha didia。以下に述べる雲南省北部山地に於けるクロキマダラヒカゲNeope agrestisとNeope pulaha類似種。およびそれと同一の組み合わせと考え得るミャンマー北部産の2種(Butterflies Musiam展示の過程で多数の標本を検証)。それ以外の地域では、今のところ前者(bremeriなどniponica対応集団)のみしか確認していないが、より多くの地域で“2種”が混棲している可能性も有り得る。
先に検証したように、niphonica~bremeri~agrestisは、同じ傾斜上に位置するniphonica対応集団と考えられる。ならば、一方のgoschchevitschii~pulaha didia(台湾亜種)~大陸東南部産pulaha類似種も、同じ傾斜上に置かれる対応集団、と考えるのは早計に過ぎるであろうか?
常識的には、暴論には違いない。アリサンキマダラヒカゲ台湾亜種N.pulaha didiaは(中国大陸産アリサンキマダラヒカゲN.pulahaのいくつかの亜種ともども)、外観上、様々な点でサトキマダラヒカゲN.goschevitschiiとは対極的な特徴を示している。 ヤマとサトの有意な区別点たる、「前翅外縁のカーブの仕方」「前翅表第0室眼状紋内の黒点の位置」「後翅裏面基部の3個の丸紋の並び方」など、いずれもサトとの共通性は全く示さず、むしろずっとヤマ的だ。アリサンとサトは、“典型Neope”の中では最も離れた位置にあると考えるのが妥当であろう。
大陸西南部高地産のN.pulaha類似種に於いても、以下に述べる斑紋などの幾つかの特徴はともかく、より広域に分布するN.bremeri~N.agrestisに対して、明らかに(高標高地のみに)分布域が限られている。日本のヤマとサトの関係とは正反対なのである。
しかし、日本と中国では、近縁種間の組み合わせに於いて生態的地位が逆転する、という現象は、枚挙にいとまない。また、表現された形質が、必ずしも系統を反映しているとは限らない、ということも、多くの例で知られるところである。
そして、非常に気になる事実がひとつ。最初に示した、ヤマとサトの、最も安定的な分類指標である「③後翅裏面基部の3つの丸紋の並び方」に於いて、大陸西南部(雲南省北部)山地産のN.pulaha類似種と、日本産N.goschevitschiiは、見事に一致するのである。
そのような前提で改めてこのN.pulaha類似種に注目すれば、裏面の色調や全体的な印象も、どこかサトに共通する印象が感じられる(ただし現地での観察に於いて、ことに飛翔時には本種は真っ黒に見え、一方、筆者が「中国のチョウ」で“クロキマダラヒカゲ”と名付けたNeope agrestisは、遥かに明るい色調~赤褐色~に見えることから、和名については再検討するべきと考えている)。
ちなみに、最初に記したごとく、♂外部生殖器の形状は、ヤマとサトの間で酷似し、全く相同のようにも見えるが、川副昭人氏も指摘し(若林守男氏との共著による「日本産蝶類大図鑑」保育社) 筆者も「中国のチョウ」で解説したように、非常にデリケートではあるが、それなりの安定差が見出される。すなわち、ヤマではpenisに生じる鋸歯群の個々の鋸歯が相対的に大型で、やや疎らに散布される傾向があるのに対し、サトでは個々の鋸歯がより小型で、大きさや散布密度が一定しているということ。また、(あくまで傾向的・印象的な相違に過ぎぬが)uncus概形の全体的な印象が、サトでは茫洋とした感じで、ヤマのような引き締まりに欠ける気がする。それらの傾向は、buremeri watanabei~bremeri buremeri~agrestisと、pulaha complexの間にも当て嵌まるように思える。
筆者は、原則、Neope分布圏内の多くの地域で、2組の“典型Neope”の組み合わせが成されているのではないかと考えている。そして、どの組み合わせの2つの種も、ヤマ、サト、それぞれの傾斜上に位置しているのではないかと。日本列島に於ける2つの種の酷似は、並行的に成された、2次的な類似だと解釈したい。
むろん、それぞれの組み合わせに於ける2種が、同じ傾斜上の同一種群間に帰属するのではなく、各地での組み合わせごとに、(少なくとも“サト”に対応する側は)別系統の集団からなっている可能性も否定出来ない。ここに示した雲南省北部山地産“アリサンキマダラヒカゲNeope pulaha類似種”が、果たして系統上、(台湾産亜種をはじめとした)ほかのアリサンキマダラヒカゲ各亜種に繋がるのかなど、全く分かっていない。
それらを含めた、より詳しい検証が成されなければならない。幼生期、生態、行動、生理の比較、性標(特殊鱗粉)の散布状況と機質的機能的意味の解明、むろんDNA解析による系統的考察。
頼りとするのが高橋真弓氏であることは、今も昔と変わらない。氏は今も(国内外に調査旅行に赴かれるなど)積極的に活動を続けていられるが、来年には古希(80歳)を迎えられる。高橋氏に全てを頼るというのは酷であろう。といって、小生(青山)や日本に於けるLethe族研究の第一人者である鈴木英文氏も、前期高齢者(65歳)に突入する。我々が成すことの出来る範囲は限られていよう。若い方々(中国をはじめとする国外の人々を含む)によるアグレッシブな探求を、切に願うところである。
Neope agrestis 2012.6. 29雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2009.6. 1雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope agrestis 2009.6. 1雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope agrestis 2013.5. 9雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 11 雲南梅里雪山Alt.3500m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 10 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】(下4頭と上右)/Neope agrestis(上左2頭) 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】(左)/Neope agrestis(右) 2013.5. 10 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】(左)/Neope agrestis(右)
追記
小生はコレクションの趣味を全く持たず、原則としていかなる地域でも採集は行わないが、Neopeをはじめ、Ypthima(ウラナミジャノメ属)、 Pieris(モンシロチョウ属)、 Parnara(イチモンジセセリ属)等々、ごく地味ではあるが、日本やアジアの蝶相(ひいては各地域のアイデンティティイ)の解明に当たって極めて重要な意味をもつ幾つかの分類群については、必要に応じて採集を行っている。
注1:大抵の場合、補虫網を使わず手で摘まんだり叩き落したり足で踏んづけたりして採取するので、コレクターの視点からの標本的価値は全くない。
注2:それらの標本は中国各地の博物館や来年度にオープン予定の「静岡県立博物館」などに保管。
上左:goschevvitschiiとniphonica
上右:bremeri bremeriとbremeri watanabei
下左:agrestis
下右:pulahaほか
【「中国のチョウ」より】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
僕のブログのうち、いわば“趣味”でアップしている「ElvisとBeatlesの狭間で~Johnny Tillotsonの時代」や「朝と夜の狭間で~My Sentimental Journey」と異なり、昆虫や植物関係の話題については、“仕事”の一環と考えています。「青山潤三ネイチャークラブ」の会員諸氏や、それに準じる協力者諸氏に向けての発信です。(たまたま訪問された方はともかく)継続してブログを訪問される方には、各自何らかの形での自主的な援助を望んでいる次第です。その旨、ご承知おき下さい。
大都市都心部を含めた日本の広い範囲(幾つかの離島を除く)に分布するサトキマダラヒカゲNeope goschevitschiiと、主に標高1000m以上の山岳地帯(寒冷地および房総半島では低標高地にも)に分布するヤマキマダラヒカゲNeope niphonicaは、ともに日本列島(サハリンの一部などを含む)の固有種である。
キマダラヒカゲ属は、朝鮮半島や中国北部、ロシア沿海地方など日本海対岸地方には分布せず、日本列島産2種のほか、台湾に4種、中国大陸(中部以南)・ヒマラヤ地方・インドシナ半島北部などに10種前後が分布することになっている。記載された種や亜種はかなりの数に上ると思われるが、相互の関係についての検証は全く成されていないというのが現状である。
筆者(青山は)以前、中国東部(杭州市)産のタイワンキマダラヒカゲ原名亜種Neope bremeri bremeriについて観察を行い、また「中国のチョウ」(東海大学出版会1998年)で、その時点で知り得たNeope属各種の雄外部生殖器の形状を比較し、各種間の相互関係を暫定的に考察した(166-168頁、315-322頁)。その後の15年間に、新たな知見の追加集積が成されているが、未だ総合的な纏めを行うには至っていない。最大の課題である日本産2種、ことにサトキマダラヒカゲの対応種についても、未解明のままである。
しかし、ひとつ、かなりの高い確率で指摘出来そうな事実がある。最終的な結論は将来の実証結果に委ねるとして、その概要をごく簡単に述べておく。
その前にまず、ヤマキマダラヒカゲ(以下“ヤマ”)とサトキマダラヒカゲ(以下“サト”)の外観上の区別点について説明しておこう。多くの形質による比較が成されているが、両種を確実に区別しうる安定的な指標形質は次の3点。
●①前翅外縁。
ヤマでは上部で緩く内側に湾曲、サトは湾曲しない。
●②前翅表第〇室眼状紋中の黒点。
ヤマで外縁寄りに、サトではほぼ中央部に位置する(♂についてのみ検証可)。
●③後翅裏基部の3個の丸紋の並び方。
ヤマでは下の一個が上2個の延長線上から明瞭に外側へ外れ、中央の一個からの距離は上の一個に比べて明らかに遠い。サトでは3個がほぼ均等の距離を保って並び、下の一個が外側へ大きく外れることはない。
上記3形質以外については傾向的な差異に過ぎず、それらに注目することで、しばしばかえって混乱してしまい、分からなくなってしまう。上記3形質は極めて安定的なので、慣れればそれによって100%区別が可能である。
それらのうち、①②に関しては、幾分印象による判断が必要とされるため、よほどの熟練者でなければ同定を誤ることがある。しかし③については特徴が安定的で、この形質のみで同定が可能となる(それに①②による検証を加味すれば、ほぼ間違いなく正しい同定が出来ると思う)。
*両種の幼生期の形態には著しい差異があり、また染色体数も異なることから、外観上の酷似とはうらはらに、思いのほか血縁の離れた関係にある可能性も考えられる。
中国大陸産各種のうち代表的な種について、大雑把に整理しておく(詳しくは「中国のチョウ」を参照されたし)。
日本産2種から最も類縁が遠いと思われるのが、オオキマダラヒカゲNeope yama。外部生殖器は構造的にZophoessa属との類似性も示され、Neope属の中ではかなり離れて位置付けされる可能性がある。
Neope属中、低標高地を含む最も広い範囲に分布するウラキマダラヒカゲNeope muilheadiiも、外観が他の多くの種と顕著に異なる。♂外部生殖器にも、uncusの先端が2分岐するという他の各種に見られない明確な特徴を示す。ただし基本構造的には他各種と共通し、外観の相違から判断されるほど特異な存在ではないのかも知れない(将来複数種に分割される可能性もある)。分布状況や生態的地位に於いては、この種がサトキマダラヒカゲの代置的存在にあるように思われるが、形態形質的な面での相関性は特に見出し得ない。
シロキマダラヒカゲNeope armandiは、山岳地帯を中心として、やはり広い範囲に分布している。ウラキマダラヒカゲに於いても同様のことが言えるが、季節・雌雄・地域などに於ける外観上の差が著しく、後翅表に白色やオレンジ色部分が広がり他の各種とは顕著に異なって見える個体から、意外に一般のキマダラヒカゲに類似した個体まで、多岐に亘っている。♂外部生殖器にも、他の種から隔てられる顕著な特徴は見出されず(相対的にvalva基半部の幅が狭いというのが特徴と言えば特徴と言える)、外観で想像される以上に、以下に述べる各種に、かなり近縁な存在であるのかも知れない(やはり複数種から成る可能性あり)。
ヤマやサトの対応種は、(Neope simlansなど幾つかの特異な種を除く)残る各種の中に見出されるものと思われる。上記の①②の分類指標形質を見る限りに於いては、それらの全ての種がヤマに対応するように思われ、サトに対応すると積極的に評価しうるような集団は見出されない。四川省から記載されたNeope shirozuiをサトの対応種と考える意見もあるが、おそらくはN.bremeriやN.agurestis(あるいはN.pulaha)に収斂される、顕著な変異型(または地域集団)ではないかと考えている。
キマダラヒカゲ属の分類に当って最も問題となる事項のひとつは、♂外部生殖器の形状比較による考察が困難なことである。基本的な構造に於いて種間の差が少なく、かつ種内に於ける末端的な部分での変異が多様なことから、外部生殖器の形状から種間関係の正確な実態を把握するのは至難の業なのである。
ヤマとサトの外部生殖器の形状にも、ほとんど差異がない。そのため両者は、(上記したような)血縁上相当に離れた関係にあるとする見解とは逆に、比較的新しい時代に分化した集団ではないか、という見解も成し得よう。
ヤマとサトの間のみでなく、(yama, muilheadiiなど明らかな固有の特徴を示す種を除けば)国外産の各種間にも、基本的な構造差は、ほとんどないと言ってよい。差異が見られるのは下記のような部位。
●①プロポーション(uncusやvalvaやpenisの相対長)。
●②末端形質(valvaの先端部分など)。
●③penisの鋸状突起。
このうち、①や②については、種(または地域集団)間である程度の安定差が示されるが、③については、同一種の個体間(しばしば同一地域集団の個体間)でも、多様な表現が成される。また①については、しばしば亜種間(ことにN.bremeri watanabeiとN.bremeri bremeri間)で顕著な差が示される。
各部位が大型で、valvaやuncusの前後長が長く、penisの鋸歯群が最も発達するのが、タイワンキマダラヒカゲ台湾亜種N.bremeri watanabei。逆に各プロポーションが最もコンパクト(前後に寸詰まり)で、penisの鋸歯も発達が弱い(あるいは消失する)のがクロキマダラヒカゲN.agrestis。タイワンキマダラヒカゲ原名亜種(アカキマダラヒカゲ)N.bremeri bremeriと日本産の2種は、ほぼ中間的な段階を示し、アリサンキマダラヒカゲN.pulaha didia(および原名亜種を含む大陸産の幾つかの近似分類群)も、ほぼそれに準じる(penisの鋸歯の発達はおおむね弱い)。
思うに、外部生殖器の形状(例えば全体のプロポーションやpenisの棘の出現程度を含む末端部分)の差異は、種間差というよりも、種内(地域集団間、ときによっては個体間)変異と見るのが妥当ではないかと。
外観(翅の概形・斑紋・色彩など)の差異についても同様のことが言えるであろう。外観や外部生殖器の形状が酷似する複数の(しかし少数の)“種(または上種)”が存在、それぞれの種内で(同一空間に於いて並行的に相互相似する)変異の幅を示すことから、多くの種から成るように見えるのである(♂の性標の表現の違いにどのような意味があるのか? 今後の重要な検証課題だが、あえて誤解を顧みずに言えば、上記した他の形質同様に、2次的かつ並行的な相似/相違である可能性も考えられる)。
いずれにしろ、外部生殖器の形状に斑紋など外観的特徴を加味して考察すれば、国外産の典型Neope各種は、全ての種がヤマに繋がるように思え、サトに繋がる種は存在しない、と言い切ってもよさそうなのだが、今一度、外観上に表現された形質に惑わされることなく、改めて整理検討しておきたい。
上記したように、私見では、典型Neopeはごく少数の種、ほぼ同一の(かつ地域集団などの別に於いて様々な段階で異なった表現が成される)形質を備えた2つの分類群(種または上種)から成っているのでは、と見ている。ヤマもサトも、各々そのどちらかに収斂されるのである(同一空間に存在することによる偶然または必然的な相似)。
そのことを示唆する例を挙げておく。どうやらNeope分布圏内に於いては、幾つかの地域で(yama, muilheadii, armandiなどを除き)日本のヤマ&サト同様に、2つの分類群(種または上種)が混在している可能性がある。「2つの」ということが重要で、決して「多数の」ということではない。日本のヤマ同様に、いや遥かにそれを上回る顕著な変異を示すことから、「2つ」ではなく「多数」に見えるのだが、それらの「多数」は、全て「2つ」に収斂されるわけである。
その2つとは、すなわち「タイワンキマダラヒカゲNeope bremeri」と「アリサンキマダラヒカゲNeope pulaha」。ヤマが前者に対応することは容易に理解出来ようが、思い切って言うならば、サトは後者に対応する(後述)。
前者には、中国中部~東部のN.bremeri原名亜種や、西南部山岳地帯産のN.agrestisが含まれる。以下にこれまでに撮影した個体を、雲南省産N.agrestisを中心に紹介しておく。
Neope agrestis 2013.5.8 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2013.5.8 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2010.5.18 雲南維西Alt.2200m
Neope agrestis 2010.5.18 雲南維西Alt.2200m
Neope agrestis 2010.5.18 雲南維西Alt.2200m
Neope agrestis 2009.6.5 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2009.6.5 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2005.6.19 雲南香格里拉~白水台Alt.3200m
Neope agrestis 2005.6.19 雲南香格里拉~白水台Alt.3200m
Neope agrestis 2005.6.11 雲南梅里雪山Alt.3500m
Neope agrestis 2005.6.12 雲南梅里雪山Alt.3600m
Neope agrestis 2012.6.29 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2012.6.29 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 1990.6. 1 四川峨眉山Alt.2400m
Neope sp. 1995.4. 14 雲南金平県Alt.2000m
Neope agrestis 2012.7.9 雲南梅里雪山Alt.3500m
Neope agrestis 2009.6.3 雲南白水台Alt.2400m
Neope agrestis 2009.6.5 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2005.6.12 雲南梅里雪山Alt.3600m
四川峨眉山産と雲南金平産を除き、いずれも雲南北部の高標高地産で、5月上旬から7月上旬に至る撮影個体。8月中旬から10月上旬にかけての探訪時には確認していず、この期間に発生しているものと思われる。同一地点(例えば梅里雪山明永氷河末端下部の標高2300m地点)に於いても丸2ヶ月の期間に亘るため、2世代を繰り返している可能性も考えられなくはないが、5月上旬の個体と6月下旬の個体間に有意な差が見られないことから、年1化の発生(長期間に亘って暫時出現)と考えたほうが妥当であろう。もし2世代を繰り返しているとすれば、世代間の形質差がほとんどないということになる。(しばしばヤマキマダラヒカゲ房総亜種N.niphonicakiyosumiensis春型個体に見られるように)翅型がコンパクトで寸詰まりな印象、外縁の白色鱗と翅脈末端の黒色鱗のコントラストが強いため、外縁が顕著に凹凸を帯びて見える傾向がある。
全体的な形質はタイワンキマダラダラヒカゲ原名亜種(アカキマダラヒカゲ)N.bremeri bremeri春型に連続し、日本のヤマキマダラヒカゲN.niphonicaとも繋がるように思われる。写真下2枚の個体のように、裏面地色の色調がぼやけて明るい赤茶色を帯びた個体なども見出されるが、個体変異の範疇に入るものと考えている。「中国のチョウ」で“ウンナンクロキマダラヒカゲ”として紹介した雲南省南部のベトナム国境に近い金平産の個体は、北部のagrestisとは大分印象がことなり、bremeriに所属せしめるべきかも知れない。N.pulahaの系統とも考えられるが、裏面基部の丸紋の並び方は、後述するpulahaと仮同定した雲南北部山岳地帯産と異なり、明らかにagrestis~bremeri~niphonicaと共通する特徴を示している。
Neope bremeri bremeri春型♂ 1989.3.31浙江杭州市Alt.100m
Neope bremeri bremeri春型♀ 1989.3.31浙江杭州市Alt.100m
Neope bremeri bremeri春型♂ 1989.4 .15 四川青城山Alt.800m
Neope bremeribremeri夏型♂ 1989.8. 4 四川青城山Alt.800m
Neope pulahoides?♂ 1990.4. 8 四川青城山Alt.800m
Neope bremeri bremeri? 夏型♀ 1990.6. 1 四川峨眉山Alt.2400m
♂外部生殖器のプロポーションや末端構造に於いて(あるいは翅の概形や斑紋・色彩などに於いても)、クロキマダラヒカゲNeope agrestisと対極的な印象を持つのが、タイワンキマダラヒカゲ台湾亜種(N.bremeri watanabei)である。N.bremeriの大陸産原名亜種と台湾亜種の間には、一般的常識による種間差を優に越える差があるように見受けられるが、形質の一定方向への“傾き”であると捉えれば、両者を同一種として扱うことは妥当であると思われる。ただしその場合、反対方向の傾斜上に位置するN.agrestisの処遇も考慮しなければならない。大陸東部(杭州)産N.bremeri原名亜種は、全体の傾斜の中で、台湾亜種N.bremeri watanabeiと、大陸西南部高地産 N.agrestisとの中間に位置する、と言ってよい(日本産のN.niphonicaについてもそれに近いことが言えそうである)。
四川成都市近郊(青城山)産もN.bremeriに含めた。杭州市産と同じくbremeriの原名亜種に置く事が妥当か否かについては今後の詳しい検証を待たねばならないが、盛夏に同一種の夏型(外部生殖器形状の一致を検証済み)が出現することから、夏型の出現しないN.agrestisとは一線を区し、(青城山に隣接した西嶺雪山で撮影した夏型♀共々)狭義のbremeriに含めておく。
ほかに青城山からは、性票(特殊鱗の集中散布)を欠く春型♂を記録していて、「中国のチョウ」では暫定的にN.pulahoidesとしておいた。N.pulahoidesやN.pulahinaは、広義にはN.pulahaの一群に所属するものと考えられるが、この個体は、あるいはpulaha ではなくbremeriに繋がるのかも知れない。先に記したように、性標(特殊鱗の有無や散布範囲)が種間関係に於いてどのような意味を持ち、分類指標としてどの程度の重要性を示すのかを検証することは、今後の重要な検証課題であると思われる。
それらの課題はさておき、(N.niphonicaの分類上の処遇はともかく)N.bremeri, N.agrestis, N.niphonica等の各種が、同一の形質傾斜上に置かれた、ひとつの上種super-speciesを形成する可能性を、一応の結論としておきたい。
では、サトキマダラヒカゲNeope goschevitschiiは、どの傾斜上に位置するのであろうか? 筆者の結論は、少々乱暴ではあるが「アリサンキマダラヒカゲN.pulaha」が、国外に於ける日本固有種「サトキマダラヒカゲ」の対応種であるということ。
“乱暴”の実態を補足しつつ、中国西南部に於ける「サトキマダラヒカゲ」対応集団の写真を紹介していく。
Neope pulaha【仮同定】(手前)とN.agrestis(奥)2012.6. 29 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 7 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 8 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 8 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 8 雲南梅里雪山Alt.2300m(上と同一個体)
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 10 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 11雲南梅里雪山Alt.3500m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 11雲南梅里雪山Alt.3500m
Neope pulaha【仮同定】 2012.6. 30雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2012.6. 29雲南梅里雪山Alt.2300m(12枚前と同一カット)
現時点では(比較的限られた地域で広範囲とはいえないが)少なくとも4つの地域に於いて“典型Neope”と呼ぶべき2種の混棲が知られている。先にも述べたように、重要なことは、単に2種が混棲していると言うことよりも、それらの地域に見られる(一見多様な変異形質を示す)“典型Neope”の全てが、そのどちらかの種に帰属する、ということである。
ひとつはもちろん日本産の2種。そして台湾のタイワンキマダラヒカゲ台湾亜種Neope bremeri watanabeiとアリサンキマダラヒカゲ台湾亜種Neope pulaha didia。以下に述べる雲南省北部山地に於けるクロキマダラヒカゲNeope agrestisとNeope pulaha類似種。およびそれと同一の組み合わせと考え得るミャンマー北部産の2種(Butterflies Musiam展示の過程で多数の標本を検証)。それ以外の地域では、今のところ前者(bremeriなどniponica対応集団)のみしか確認していないが、より多くの地域で“2種”が混棲している可能性も有り得る。
先に検証したように、niphonica~bremeri~agrestisは、同じ傾斜上に位置するniphonica対応集団と考えられる。ならば、一方のgoschchevitschii~pulaha didia(台湾亜種)~大陸東南部産pulaha類似種も、同じ傾斜上に置かれる対応集団、と考えるのは早計に過ぎるであろうか?
常識的には、暴論には違いない。アリサンキマダラヒカゲ台湾亜種N.pulaha didiaは(中国大陸産アリサンキマダラヒカゲN.pulahaのいくつかの亜種ともども)、外観上、様々な点でサトキマダラヒカゲN.goschevitschiiとは対極的な特徴を示している。 ヤマとサトの有意な区別点たる、「前翅外縁のカーブの仕方」「前翅表第0室眼状紋内の黒点の位置」「後翅裏面基部の3個の丸紋の並び方」など、いずれもサトとの共通性は全く示さず、むしろずっとヤマ的だ。アリサンとサトは、“典型Neope”の中では最も離れた位置にあると考えるのが妥当であろう。
大陸西南部高地産のN.pulaha類似種に於いても、以下に述べる斑紋などの幾つかの特徴はともかく、より広域に分布するN.bremeri~N.agrestisに対して、明らかに(高標高地のみに)分布域が限られている。日本のヤマとサトの関係とは正反対なのである。
しかし、日本と中国では、近縁種間の組み合わせに於いて生態的地位が逆転する、という現象は、枚挙にいとまない。また、表現された形質が、必ずしも系統を反映しているとは限らない、ということも、多くの例で知られるところである。
そして、非常に気になる事実がひとつ。最初に示した、ヤマとサトの、最も安定的な分類指標である「③後翅裏面基部の3つの丸紋の並び方」に於いて、大陸西南部(雲南省北部)山地産のN.pulaha類似種と、日本産N.goschevitschiiは、見事に一致するのである。
そのような前提で改めてこのN.pulaha類似種に注目すれば、裏面の色調や全体的な印象も、どこかサトに共通する印象が感じられる(ただし現地での観察に於いて、ことに飛翔時には本種は真っ黒に見え、一方、筆者が「中国のチョウ」で“クロキマダラヒカゲ”と名付けたNeope agrestisは、遥かに明るい色調~赤褐色~に見えることから、和名については再検討するべきと考えている)。
ちなみに、最初に記したごとく、♂外部生殖器の形状は、ヤマとサトの間で酷似し、全く相同のようにも見えるが、川副昭人氏も指摘し(若林守男氏との共著による「日本産蝶類大図鑑」保育社) 筆者も「中国のチョウ」で解説したように、非常にデリケートではあるが、それなりの安定差が見出される。すなわち、ヤマではpenisに生じる鋸歯群の個々の鋸歯が相対的に大型で、やや疎らに散布される傾向があるのに対し、サトでは個々の鋸歯がより小型で、大きさや散布密度が一定しているということ。また、(あくまで傾向的・印象的な相違に過ぎぬが)uncus概形の全体的な印象が、サトでは茫洋とした感じで、ヤマのような引き締まりに欠ける気がする。それらの傾向は、buremeri watanabei~bremeri buremeri~agrestisと、pulaha complexの間にも当て嵌まるように思える。
筆者は、原則、Neope分布圏内の多くの地域で、2組の“典型Neope”の組み合わせが成されているのではないかと考えている。そして、どの組み合わせの2つの種も、ヤマ、サト、それぞれの傾斜上に位置しているのではないかと。日本列島に於ける2つの種の酷似は、並行的に成された、2次的な類似だと解釈したい。
むろん、それぞれの組み合わせに於ける2種が、同じ傾斜上の同一種群間に帰属するのではなく、各地での組み合わせごとに、(少なくとも“サト”に対応する側は)別系統の集団からなっている可能性も否定出来ない。ここに示した雲南省北部山地産“アリサンキマダラヒカゲNeope pulaha類似種”が、果たして系統上、(台湾産亜種をはじめとした)ほかのアリサンキマダラヒカゲ各亜種に繋がるのかなど、全く分かっていない。
それらを含めた、より詳しい検証が成されなければならない。幼生期、生態、行動、生理の比較、性標(特殊鱗粉)の散布状況と機質的機能的意味の解明、むろんDNA解析による系統的考察。
頼りとするのが高橋真弓氏であることは、今も昔と変わらない。氏は今も(国内外に調査旅行に赴かれるなど)積極的に活動を続けていられるが、来年には古希(80歳)を迎えられる。高橋氏に全てを頼るというのは酷であろう。といって、小生(青山)や日本に於けるLethe族研究の第一人者である鈴木英文氏も、前期高齢者(65歳)に突入する。我々が成すことの出来る範囲は限られていよう。若い方々(中国をはじめとする国外の人々を含む)によるアグレッシブな探求を、切に願うところである。
Neope agrestis 2012.6. 29雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope agrestis 2009.6. 1雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope agrestis 2009.6. 1雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope agrestis 2013.5. 9雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 11 雲南梅里雪山Alt.3500m
Neope pulaha【仮同定】 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】 2013.5. 10 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】(下4頭と上右)/Neope agrestis(上左2頭) 2009.6. 1 雲南香格里拉-虎跳峡Alt.2800m
Neope pulaha【仮同定】(左)/Neope agrestis(右) 2013.5. 10 雲南梅里雪山Alt.2300m
Neope pulaha【仮同定】(左)/Neope agrestis(右)
追記
小生はコレクションの趣味を全く持たず、原則としていかなる地域でも採集は行わないが、Neopeをはじめ、Ypthima(ウラナミジャノメ属)、 Pieris(モンシロチョウ属)、 Parnara(イチモンジセセリ属)等々、ごく地味ではあるが、日本やアジアの蝶相(ひいては各地域のアイデンティティイ)の解明に当たって極めて重要な意味をもつ幾つかの分類群については、必要に応じて採集を行っている。
注1:大抵の場合、補虫網を使わず手で摘まんだり叩き落したり足で踏んづけたりして採取するので、コレクターの視点からの標本的価値は全くない。
注2:それらの標本は中国各地の博物館や来年度にオープン予定の「静岡県立博物館」などに保管。
上左:goschevvitschiiとniphonica
上右:bremeri bremeriとbremeri watanabei
下左:agrestis
下右:pulahaほか
【「中国のチョウ」より】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
僕のブログのうち、いわば“趣味”でアップしている「ElvisとBeatlesの狭間で~Johnny Tillotsonの時代」や「朝と夜の狭間で~My Sentimental Journey」と異なり、昆虫や植物関係の話題については、“仕事”の一環と考えています。「青山潤三ネイチャークラブ」の会員諸氏や、それに準じる協力者諸氏に向けての発信です。(たまたま訪問された方はともかく)継続してブログを訪問される方には、各自何らかの形での自主的な援助を望んでいる次第です。その旨、ご承知おき下さい。
四川雲南産ボタン属3種(白/黄/赤)
前回、Bowlingさんから有り難いコメントを頂いたのに、失礼な返答をしてしまったことを申し訳なく思っています。ただし僕にとっては重要な問題なのです。近く改めて詳しく説明していく予定でいます。でもまあ、僕の側の意図とは無関係に、多くの読者の方々には、“無意味な写真の羅列”のほうが喜ばれるようなので、たまにはサービスをしておくことも、良いのかも知れません。と言うことで、野生のボタン属3種の写真を。
Paeonia sp.1(white) 野生ボタン属の一種(白花種)雲南梅里雪山2300m付近2013.5.5
Paeonia sp.2(yellow)野生ボタン属の一種(黄花種)雲南白馬雪山2400m付近2013.5.12
Paeonia sp.3(red)野生ボタン属の一種(赤花種)四川雅江3700m付近2010.6.7
Paeonia sp.1(white) 野生ボタン属の一種(白花種)雲南梅里雪山2300m付近2013.5.5
Paeonia sp.2(yellow)野生ボタン属の一種(黄花種)雲南白馬雪山2400m付近2013.5.12
Paeonia sp.3(red)野生ボタン属の一種(赤花種)四川雅江3700m付近2010.6.7
Paeonia sp.1(white) 野生ボタン属の一種(白花種)雲南梅里雪山2300m付近2013.5.6
Paeonia sp.2(yellow)野生ボタン属の一種(黄花種)雲南白馬雪山2400m付近2013.5.12
Paeonia sp.3(red)野生ボタン属の一種(赤花種)四川雅江3700m付近2010.6.6
Paeonia sp.1(white) 野生ボタン属の一種(白花種)雲南梅里雪山2300m付近2013.5.5
Paeonia sp.2(yellow)野生ボタン属の一種(黄花種)雲南白馬雪山2400m付近2013.5.12
Paeonia sp.3(red)野生ボタン属の一種(赤花種)四川雅江3700m付近2010.6.7
前回、Bowlingさんから有り難いコメントを頂いたのに、失礼な返答をしてしまったことを申し訳なく思っています。ただし僕にとっては重要な問題なのです。近く改めて詳しく説明していく予定でいます。でもまあ、僕の側の意図とは無関係に、多くの読者の方々には、“無意味な写真の羅列”のほうが喜ばれるようなので、たまにはサービスをしておくことも、良いのかも知れません。と言うことで、野生のボタン属3種の写真を。
Paeonia sp.1(white) 野生ボタン属の一種(白花種)雲南梅里雪山2300m付近2013.5.5
Paeonia sp.2(yellow)野生ボタン属の一種(黄花種)雲南白馬雪山2400m付近2013.5.12
Paeonia sp.3(red)野生ボタン属の一種(赤花種)四川雅江3700m付近2010.6.7
Paeonia sp.1(white) 野生ボタン属の一種(白花種)雲南梅里雪山2300m付近2013.5.5
Paeonia sp.2(yellow)野生ボタン属の一種(黄花種)雲南白馬雪山2400m付近2013.5.12
Paeonia sp.3(red)野生ボタン属の一種(赤花種)四川雅江3700m付近2010.6.7
Paeonia sp.1(white) 野生ボタン属の一種(白花種)雲南梅里雪山2300m付近2013.5.6
Paeonia sp.2(yellow)野生ボタン属の一種(黄花種)雲南白馬雪山2400m付近2013.5.12
Paeonia sp.3(red)野生ボタン属の一種(赤花種)四川雅江3700m付近2010.6.6
Paeonia sp.1(white) 野生ボタン属の一種(白花種)雲南梅里雪山2300m付近2013.5.5
Paeonia sp.2(yellow)野生ボタン属の一種(黄花種)雲南白馬雪山2400m付近2013.5.12
Paeonia sp.3(red)野生ボタン属の一種(赤花種)四川雅江3700m付近2010.6.7
四川省雅江~宝興の地震被災地に向かう予定でいたのですが、5月5日の時点で援助者を一人しか得ていないこと、外部者の被災地域への入境が難しいとの情報があり、そのためには成都にいる現地出身の知人を伴って赴かねば成らないのですけれど、旧アカウントが回復せず、その知人に連絡が取れません。それらのことから、今しばらく様子を見て、スケジュールを組もうと考えています。とりあえず、雲南奥地(梅里雪山~四川雲南省境地帯)に向かい、臨機応変に今後の予定を考えることにします。
2012.2.19 魚が大好物(彼女の奢り)。
2012.3.6 食事代は毎回交互に支払う。
2012.6.25 結構グラマーなのです。
2012.7.20 このあとまた魚が、、、
2012.7.22 僕のお気に入りの写真。
2012.8.14 ちょっと大人っぽく。
2012.8.22 やっぱりまだ子供?。
2012.11.15 化粧はしない。
2012.12.23 木に登って取ってきた。
2013.2.27 我が家にて。
2013.3.2 おやすみ。
2013.3.9 旅行Ⅰ
2013.4.5 旅行Ⅱ
2012.3.6 食事代は毎回交互に支払う。
2012.6.25 結構グラマーなのです。
2012.7.20 このあとまた魚が、、、
2012.7.22 僕のお気に入りの写真。
2012.8.14 ちょっと大人っぽく。
2012.8.22 やっぱりまだ子供?。
2012.11.15 化粧はしない。
2012.12.23 木に登って取ってきた。
2013.2.27 我が家にて。
2013.3.2 おやすみ。
2013.3.9 旅行Ⅰ
2013.4.5 旅行Ⅱ
(再開第2回へ移る前に、、、)
蝶界の大御所T先生、ヒカゲチョウの研究家S氏、ヒメハナカミキリの研究者A氏、アメリカンポップス愛好家のN氏たちの協力を得、4月30日夜に成田を出発、香港経由で5月1日の午後に昆明のアパートに戻って来た。
モニカが空港まで迎えに来てくれたのだが、部屋に帰ると大きなバースデイケーキが!
65年の人生で、誕生日を祝ってもらったのは初めてのこと。
「蝋燭を消す前に、願い事を(言葉に出さずに自分の心の中で)しなさい」と。
もちろん、「I want to be your lover、、、、」といきたいところだけれど、「モニカ有難う、君をはじめ(僕と関わりのある)全ての人々に幸せを」と、僕らしくないベタな台詞を思い浮かべてしまった。
でも、嬉しい、、、。そして、頑張らねば。
蝶界の大御所T先生、ヒカゲチョウの研究家S氏、ヒメハナカミキリの研究者A氏、アメリカンポップス愛好家のN氏たちの協力を得、4月30日夜に成田を出発、香港経由で5月1日の午後に昆明のアパートに戻って来た。
モニカが空港まで迎えに来てくれたのだが、部屋に帰ると大きなバースデイケーキが!
65年の人生で、誕生日を祝ってもらったのは初めてのこと。
「蝋燭を消す前に、願い事を(言葉に出さずに自分の心の中で)しなさい」と。
もちろん、「I want to be your lover、、、、」といきたいところだけれど、「モニカ有難う、君をはじめ(僕と関わりのある)全ての人々に幸せを」と、僕らしくないベタな台詞を思い浮かべてしまった。
でも、嬉しい、、、。そして、頑張らねば。
昨日今日と、ここのところ怒りっぱなしで、、、(笑)。
そろそろ「アメリカのテロとイスラム、北朝鮮、日中関係、頻発する日本各地の地震と再び起こった四川地震、、、、」に取り掛かろうと思っていたのですけれど、その前に憤慨やるかたないことが次々と起こって、、、それを書かない訳にはいきません。
実は来月(5月末か6月はじめ頃)から、「産経新聞」朝刊で連載(毎月曜3ヶ月間)を始めるのですが、、、ちょっとマズイかな?と、、、。
「産経新聞」とは、これまで一度も縁が無かったのです(かつて連載をしたことがあるのは「朝日新聞」「毎日新聞」「東京新聞」「神戸新聞」「南海日日新聞=奄美大島」「小笠原新聞」)。縁がなかった理由は、たまたま、ということも有りますが、右寄りの思想が、どうもしっくり来ない、それでもって(「読売新聞」ともども)積極的に近づかないでいたことも関与しているでしょう。
先日、「週刊G誌」のU記者と話した際に、産経新聞の中国関係の記事が、他の各メディアを圧倒する充実した内容だ、ということで意見が一致したのです。量的に多いというだけでなく、(中国に対しての姿勢の是否はさておき)本当に中国のことを知っている人でなければ書けない的確な指摘がなされているということ。ひとえに(矢板明夫氏ら)特派員諸氏の手腕なのだと思います。
それとは別に、20数年ぶりにお会いした論説委員のN氏や、先日はじめてお会いしたO氏が担当する科学面の記事も充実していることから、「産経も捨てたものではないな」という感想を持ち、最近になって産経新聞を読むようになったのです。
そのような流れの中で、今回N論説委員の仲介で科学紙面での短期連載を引き受けることになりました。3ヶ月間とは言え、毎週数万円の収入を得ることが出来るというのは、超貧乏な僕としては経済的に大変助かるというのが本音ではあります。
でも、“この話は断わるべきではないだろうか”と、、、、。
すでに原稿も送っていて、ドタキャンを実行すれば収入の道も閉ざされてしまいますし、現実にはそんなことは不可能なのですが、“道義的?”には、この新聞での連載など“やってはならないこと”なのではないか、という想いが、心の隅にあります。
産経新聞が“右寄り”のメディアである(ただし多くの日本の市民はそうは思ってないことでしょう)ことは、もともと承知していたわけですけれど、それにしても、ここ数日の紙面は余りにも異常であるような気がします。
4月26日、産経新聞が提示する日本の新憲法の雛形としての「国民の憲法」要綱を発表しました。12章117条からなるこの“新憲法”は、「天皇を元首」と明記し、「独立自存の道義国家」を目指し、「国旗・国歌」を規定、「国防のための軍」を保持する、等々、、、、。まあ、このように抜書きすれば、“なるほど”と思う気もしますが、実のところは「たとえ戦争をやってでも、国民の皆が一致団結し、自分たちの利益を守ろう」ということであり、先の戦争(日中事変→第2次大戦)前夜の状況と、まるっきり変わっていないのです。
一番怖いのは、多くの市民が、自分たちこそ「中道」だと思っていること。少数の意見は無視、多数(強者)が少数(弱者)を排除する(意識的に行うか否かの問題ではなく結果としてそのような方向性を確立してしまうこと)。実質的な多数(強者)による少数(弱者・異端者)の排除は、法に守られ、大衆の理解や支持を得られているだけで、根本的には新大久保のヘイトスピーチと何ら変わることがないと思います。
安倍首相の「アベノミクス」を持ち上げ、黒川総裁の「異次元金融」に期待する(早晩間違いなく崩壊します)
市民たちの頭の(心の)構造は、どうなっているのでしょうか?
「アベノミクス」は、金持ち、特権階級に対しての政策です。僕が言う“金持ち”“特権階級”というのは、一握りの人々を指しているのではありません。「権力からの無自覚な恩恵」を受けている、ほとんどの日本国民を指します。早い話、大半の日本の国民自体が“権力”そのもの(権力の作成者)なのです。
政府の言う「貧困層を減らし、国の繁栄を、、、」という言葉は聞こえが良いのですが、皆が金持ちになる(正直言って僕もなりたいけれど、、、笑)ことなど有り得ないでしょう。「貧困層を減らし」の“減らし”に問題があるわけで、取りこぼされた人々に対する配慮は毛頭考えていない。
そもそも、貧困であって何が悪いのでしょうか? 金持ちになることよりも、もっと大切なことがあるはずです(今の中国を見ていれば分かるでしょう、、、金持ち連中がいかに醜いかということが)。
実のところ、僕の知人のほとんどは「非自民」系の思想の持ち主だと言ってよさそうなので、そのことから考えれば、自民党が躍進し、アベノミクスが支持されることなど有り得ないように思えるのだけれど、エディターやクリエイターという人種は、「国民」全体からすれば、ごく一部の、異端的な存在なのですね。
僕は「国民」という言葉に(おそらくは無意識的に)拒否反応があるのです(だから、これも無意識的に「市民」という表現を多用しているようです)。ほとんどの国民は、自分たちの利益と安泰しか考えていない(そして問題なのは“そうとは認識していない”ということ)。
権力(その中には僕などの立場からすれば一般市民の多くも含まれます)の意向に従わねば、実質的な「国民」とはいえない。価値観の違う人々により、大多数の特権と安定が乱されることは、あってはならない。そういった生温い“風”を、お上が送り、人々もその“風”に乗ろうとする。メディアは扇風機みたいなものです。
“国民の総意”なんてのは、嘘っぱちだと思っています。「日本の国民の皆が、、、」と言ったって、大抵の場合、僕の意見とは異なるわけで、異なる意見の人は僕以外にも何人もいることでしょうから、それらの人々は「国民」中には数えられていないことになります。
安倍さんの目指す憲法96条の改正とは、一言で言えば「国を守るためには戦争をしても良いようにする」ということです。改正のためには国民の3分の2の賛成が必要、という規約を2分の1に変えようとしているわけです。国民の半分が改正に賛成しているのだから変えないほうがおかしい、と。
普通に考えてみてください。半分が賛成、ということは、半分が反対、ということです。過半数の支持者がいるのだから法案を通すべき、というのは、逆の立場からしても、やはり半分の支持者がいるわけで、そんなことは幼稚園児でも分かるはず。
「国家・国民は運命共同体」であり「人に人柄があるように国にも国柄がある」従って「わが国の特徴を(憲法に盛り込み)骨格に規定していく」などとも言っています。本来、国民たるものは、“国柄”に縛られるものではないはずです。様々な異なった思考や生活風習をもつ人々が集まって、漠然とした輪郭の“国柄”が形成されるものです。規定の中に“国民”を閉じ込めてしまうなど、余りにも馬鹿げています。それじゃヒットラーと同じじゃないですか。
(ちなみに、「我が国」という表現をするのは「右」、「この国」という表現をするのは「左」。前者は主観主導、後者は客観主導、ということになるのだと思います。)
上記した「96条改正のための賛成反対の比率が半々」というのは、反対44.7%と賛成42.1%で、正確には反対のほうが上回っているのです。そのため安倍さんは「まだ反対の人々がいるので慎重に改正を進めなくては」などと言っているようですが、何たる傲慢な態度であることか。一般市民の相当に多くの人々が、安倍首相や産経新聞のいう“国民の総意”に対して疑問も感じているわけで、だから強引に“風”を送ることにより、その芽をも摘んでしまおうと言うことなのでしょう(今の日本は中国とそっくりです)。
4月27日付けの一面見出しには、目を疑いました。「東大に巣くう軍事忌避」。これが、大メディアのする表現 でしょうか?「第2次大戦およびそれ以前の不幸な歴史に鑑み、一切の例外なく軍事研究を禁止する」姿勢を、明確に「害」であると。それもひとつの見解には違いありません。しかし、そうは考えていない国民(それらの人々は“国民”とは認知してもらえないのかも知れませんが)も、少なからずいることは事実なのです。
4月28日には、政府による「主権回復式典」が行われました。しかしこの日は、沖縄に於いては「屈辱の日」、奄美に於いては「痛恨の日」でもあります。朝日新聞の紙面では、「主権回復の日」としての安倍総理の式辞要旨と並列して、それに抵抗する「沖縄抗議大会決議」の要旨を、それぞれ客観的に紹介しています。まあ、朝日は“非国民(沖縄県民は国民とは勘定されていないわけですね)”の代表ですから、ますます多くの正しい“国民”に軽蔑されるわけです(僕にしても、朝日で仕事を打ち切られ、代わりに産経から仕事を貰っているわけで、、、心境は複雑です)。
一方、産経は、「主権回復の日」の意義を正しいとする前提のうえで、「沖縄の主権」も(潜在的に)回復した、という論調の評論を行っています。沖縄を“わが国”と認識しているのは、本土の人々だけのように思えるのですが、、、。中国の、チベットやウイグルへの対し方を、笑えないのではないかと。
今日4月29日の産経一面見出しは、「家族尊重で少子化克服」。もちろん悪いことではなく、それも大切だと思います。けれど、家族のいない独り者や、子供を持てない人々のことは、どう考えているのでしょうか? どうもこれらの標語の中には、「例外や異質を認めない」「強いもの勝ち」「皆が同じ思想の下に」といった志向の匂いを、色濃く感じるのです。
「アベノミクス」による恩恵は、多数派にのみ齎されるものです。よって皆こぞって多数派を目指す。そして、弱者、異端、無駄、例外、、、は、切り捨てられてしまう。
今の世の中(ことに日本)で大事なのは、すぐに答えを出すこと、便利なこと、効率的なこと、楽なこと、、、。本来の意味での多様性、異質な存在や無駄の大切さを忘れてしまっている。
もともと日本という国の特性(それこそ“国柄”ですね)は、“ホモ志向”であるということ。安定を良しとし、 変動を忌避する。内に収斂し、外への拡散を嫌がる。だから、欧米のカルチャーのような、無から何かを生む出す、という“ヘテロ志向”とは相容れない(出来上がったものを改良発展させるのは大得意ですが)。大きなリスクの伴う挑戦をやらないだけでなく、それを実践することは社会を乱す“悪”と見做されてしまう。
生物の進化と繁栄は、対極にあります。進化は、異端的・例外的・衰退的な集団からのみ成され、繫栄に浸りきった集団は、いずれ滅びるのです。
そろそろ「アメリカのテロとイスラム、北朝鮮、日中関係、頻発する日本各地の地震と再び起こった四川地震、、、、」に取り掛かろうと思っていたのですけれど、その前に憤慨やるかたないことが次々と起こって、、、それを書かない訳にはいきません。
実は来月(5月末か6月はじめ頃)から、「産経新聞」朝刊で連載(毎月曜3ヶ月間)を始めるのですが、、、ちょっとマズイかな?と、、、。
「産経新聞」とは、これまで一度も縁が無かったのです(かつて連載をしたことがあるのは「朝日新聞」「毎日新聞」「東京新聞」「神戸新聞」「南海日日新聞=奄美大島」「小笠原新聞」)。縁がなかった理由は、たまたま、ということも有りますが、右寄りの思想が、どうもしっくり来ない、それでもって(「読売新聞」ともども)積極的に近づかないでいたことも関与しているでしょう。
先日、「週刊G誌」のU記者と話した際に、産経新聞の中国関係の記事が、他の各メディアを圧倒する充実した内容だ、ということで意見が一致したのです。量的に多いというだけでなく、(中国に対しての姿勢の是否はさておき)本当に中国のことを知っている人でなければ書けない的確な指摘がなされているということ。ひとえに(矢板明夫氏ら)特派員諸氏の手腕なのだと思います。
それとは別に、20数年ぶりにお会いした論説委員のN氏や、先日はじめてお会いしたO氏が担当する科学面の記事も充実していることから、「産経も捨てたものではないな」という感想を持ち、最近になって産経新聞を読むようになったのです。
そのような流れの中で、今回N論説委員の仲介で科学紙面での短期連載を引き受けることになりました。3ヶ月間とは言え、毎週数万円の収入を得ることが出来るというのは、超貧乏な僕としては経済的に大変助かるというのが本音ではあります。
でも、“この話は断わるべきではないだろうか”と、、、、。
すでに原稿も送っていて、ドタキャンを実行すれば収入の道も閉ざされてしまいますし、現実にはそんなことは不可能なのですが、“道義的?”には、この新聞での連載など“やってはならないこと”なのではないか、という想いが、心の隅にあります。
産経新聞が“右寄り”のメディアである(ただし多くの日本の市民はそうは思ってないことでしょう)ことは、もともと承知していたわけですけれど、それにしても、ここ数日の紙面は余りにも異常であるような気がします。
4月26日、産経新聞が提示する日本の新憲法の雛形としての「国民の憲法」要綱を発表しました。12章117条からなるこの“新憲法”は、「天皇を元首」と明記し、「独立自存の道義国家」を目指し、「国旗・国歌」を規定、「国防のための軍」を保持する、等々、、、、。まあ、このように抜書きすれば、“なるほど”と思う気もしますが、実のところは「たとえ戦争をやってでも、国民の皆が一致団結し、自分たちの利益を守ろう」ということであり、先の戦争(日中事変→第2次大戦)前夜の状況と、まるっきり変わっていないのです。
一番怖いのは、多くの市民が、自分たちこそ「中道」だと思っていること。少数の意見は無視、多数(強者)が少数(弱者)を排除する(意識的に行うか否かの問題ではなく結果としてそのような方向性を確立してしまうこと)。実質的な多数(強者)による少数(弱者・異端者)の排除は、法に守られ、大衆の理解や支持を得られているだけで、根本的には新大久保のヘイトスピーチと何ら変わることがないと思います。
安倍首相の「アベノミクス」を持ち上げ、黒川総裁の「異次元金融」に期待する(早晩間違いなく崩壊します)
市民たちの頭の(心の)構造は、どうなっているのでしょうか?
「アベノミクス」は、金持ち、特権階級に対しての政策です。僕が言う“金持ち”“特権階級”というのは、一握りの人々を指しているのではありません。「権力からの無自覚な恩恵」を受けている、ほとんどの日本国民を指します。早い話、大半の日本の国民自体が“権力”そのもの(権力の作成者)なのです。
政府の言う「貧困層を減らし、国の繁栄を、、、」という言葉は聞こえが良いのですが、皆が金持ちになる(正直言って僕もなりたいけれど、、、笑)ことなど有り得ないでしょう。「貧困層を減らし」の“減らし”に問題があるわけで、取りこぼされた人々に対する配慮は毛頭考えていない。
そもそも、貧困であって何が悪いのでしょうか? 金持ちになることよりも、もっと大切なことがあるはずです(今の中国を見ていれば分かるでしょう、、、金持ち連中がいかに醜いかということが)。
実のところ、僕の知人のほとんどは「非自民」系の思想の持ち主だと言ってよさそうなので、そのことから考えれば、自民党が躍進し、アベノミクスが支持されることなど有り得ないように思えるのだけれど、エディターやクリエイターという人種は、「国民」全体からすれば、ごく一部の、異端的な存在なのですね。
僕は「国民」という言葉に(おそらくは無意識的に)拒否反応があるのです(だから、これも無意識的に「市民」という表現を多用しているようです)。ほとんどの国民は、自分たちの利益と安泰しか考えていない(そして問題なのは“そうとは認識していない”ということ)。
権力(その中には僕などの立場からすれば一般市民の多くも含まれます)の意向に従わねば、実質的な「国民」とはいえない。価値観の違う人々により、大多数の特権と安定が乱されることは、あってはならない。そういった生温い“風”を、お上が送り、人々もその“風”に乗ろうとする。メディアは扇風機みたいなものです。
“国民の総意”なんてのは、嘘っぱちだと思っています。「日本の国民の皆が、、、」と言ったって、大抵の場合、僕の意見とは異なるわけで、異なる意見の人は僕以外にも何人もいることでしょうから、それらの人々は「国民」中には数えられていないことになります。
安倍さんの目指す憲法96条の改正とは、一言で言えば「国を守るためには戦争をしても良いようにする」ということです。改正のためには国民の3分の2の賛成が必要、という規約を2分の1に変えようとしているわけです。国民の半分が改正に賛成しているのだから変えないほうがおかしい、と。
普通に考えてみてください。半分が賛成、ということは、半分が反対、ということです。過半数の支持者がいるのだから法案を通すべき、というのは、逆の立場からしても、やはり半分の支持者がいるわけで、そんなことは幼稚園児でも分かるはず。
「国家・国民は運命共同体」であり「人に人柄があるように国にも国柄がある」従って「わが国の特徴を(憲法に盛り込み)骨格に規定していく」などとも言っています。本来、国民たるものは、“国柄”に縛られるものではないはずです。様々な異なった思考や生活風習をもつ人々が集まって、漠然とした輪郭の“国柄”が形成されるものです。規定の中に“国民”を閉じ込めてしまうなど、余りにも馬鹿げています。それじゃヒットラーと同じじゃないですか。
(ちなみに、「我が国」という表現をするのは「右」、「この国」という表現をするのは「左」。前者は主観主導、後者は客観主導、ということになるのだと思います。)
上記した「96条改正のための賛成反対の比率が半々」というのは、反対44.7%と賛成42.1%で、正確には反対のほうが上回っているのです。そのため安倍さんは「まだ反対の人々がいるので慎重に改正を進めなくては」などと言っているようですが、何たる傲慢な態度であることか。一般市民の相当に多くの人々が、安倍首相や産経新聞のいう“国民の総意”に対して疑問も感じているわけで、だから強引に“風”を送ることにより、その芽をも摘んでしまおうと言うことなのでしょう(今の日本は中国とそっくりです)。
4月27日付けの一面見出しには、目を疑いました。「東大に巣くう軍事忌避」。これが、大メディアのする表現 でしょうか?「第2次大戦およびそれ以前の不幸な歴史に鑑み、一切の例外なく軍事研究を禁止する」姿勢を、明確に「害」であると。それもひとつの見解には違いありません。しかし、そうは考えていない国民(それらの人々は“国民”とは認知してもらえないのかも知れませんが)も、少なからずいることは事実なのです。
4月28日には、政府による「主権回復式典」が行われました。しかしこの日は、沖縄に於いては「屈辱の日」、奄美に於いては「痛恨の日」でもあります。朝日新聞の紙面では、「主権回復の日」としての安倍総理の式辞要旨と並列して、それに抵抗する「沖縄抗議大会決議」の要旨を、それぞれ客観的に紹介しています。まあ、朝日は“非国民(沖縄県民は国民とは勘定されていないわけですね)”の代表ですから、ますます多くの正しい“国民”に軽蔑されるわけです(僕にしても、朝日で仕事を打ち切られ、代わりに産経から仕事を貰っているわけで、、、心境は複雑です)。
一方、産経は、「主権回復の日」の意義を正しいとする前提のうえで、「沖縄の主権」も(潜在的に)回復した、という論調の評論を行っています。沖縄を“わが国”と認識しているのは、本土の人々だけのように思えるのですが、、、。中国の、チベットやウイグルへの対し方を、笑えないのではないかと。
今日4月29日の産経一面見出しは、「家族尊重で少子化克服」。もちろん悪いことではなく、それも大切だと思います。けれど、家族のいない独り者や、子供を持てない人々のことは、どう考えているのでしょうか? どうもこれらの標語の中には、「例外や異質を認めない」「強いもの勝ち」「皆が同じ思想の下に」といった志向の匂いを、色濃く感じるのです。
「アベノミクス」による恩恵は、多数派にのみ齎されるものです。よって皆こぞって多数派を目指す。そして、弱者、異端、無駄、例外、、、は、切り捨てられてしまう。
今の世の中(ことに日本)で大事なのは、すぐに答えを出すこと、便利なこと、効率的なこと、楽なこと、、、。本来の意味での多様性、異質な存在や無駄の大切さを忘れてしまっている。
もともと日本という国の特性(それこそ“国柄”ですね)は、“ホモ志向”であるということ。安定を良しとし、 変動を忌避する。内に収斂し、外への拡散を嫌がる。だから、欧米のカルチャーのような、無から何かを生む出す、という“ヘテロ志向”とは相容れない(出来上がったものを改良発展させるのは大得意ですが)。大きなリスクの伴う挑戦をやらないだけでなく、それを実践することは社会を乱す“悪”と見做されてしまう。
生物の進化と繁栄は、対極にあります。進化は、異端的・例外的・衰退的な集団からのみ成され、繫栄に浸りきった集団は、いずれ滅びるのです。
結局、日本に戻ってきてから2週間、必死で(何通りもの組み合わせを使って)アカウントの回復作業を行っているのだけれど、未だに本人の証明が出来ません。
★「名前」の欄は、ローマ字で記しているはず。念のため、漢字とカタカナも組み合わせて送信しています。
★「国名」はもちろん日本。
★「住所」は、東京。他の可能性は神奈川か兵庫。
★「郵便番号」は、それぞれ住んでいた場所のもの。
問題は、★「次の秘密の質問の答え」というところで、その「質問」の欄は空欄(文字化けで?????に)、質問自体が分からないから答えようがない(2年前に回復作業をしたときは、ちゃんと質問があった)。
あや子さんに一週間ほどかけて調べてもらい(教えてgoo)、やっと、「質問」らしきものを見つけました。
(ちなみに、「面倒だから新しいアカウントを取ったら?」という無責任な回答もあったけれど、アカウントを回復するために苦労しているのではなく、中に入っている送信されたアドレス等をチェックすることが目的)
質問と、僕の答えられる範囲。
●母または父の旧姓は? ■母の旧姓は「南海」
●お気に入りの映画は? ■映画は見ない
●運転免許証の下5桁は? ■運転免許は持っていない
●初恋の人の名前は? ■覚えていない(小学校の頃、、、正確な名前は忘れた)
●尊敬する人の名前は? ■答えるとすれば、野茂英雄、岡本綾子(?)、Bert Kaempfert、、、、辺りではないかと。
●配偶者のくせは? ■配偶者はいない
●両親の結婚記念日はいつ? ■知らない
●大好きなペットの名前は? ■ペットを飼うことは嫌い(いない)
●最初の子供の誕生日は? ■子供はいない
この中で、前回覚えているのは、「母の旧姓」があったような気がする、ということです。
あと、可能性があるのは、「尊敬する人」ぐらい。ほかは答えようがない。
★「このアカウントで使ったことのあるほかのパスワード」(4つまで)。
=日本第*位の山と、前回新しく作った改定ワードの二つだけ。これは間違いありません。
★「迷惑メール等々、規定のフォルダー名以外で、これまでに作成したフォルダーの名前」(4つまで)。
=作成していない(その旨記入)。
★「最近送信したメールの件名」(4つまで)
=「memo」「追記」「19」「20」。これも間違いはない(念のため他のも記している)。
★「最近メールのあて先として使ったメールアドレス」(4つまで)
=モニカ、あや子さん、某出版社などで、間違えようがない。
★課金情報の4つの質問(「プリベートカード番号最後の5桁」「クレジットカードに記載している名前」「クレジットカード番号の最後の4桁」「有効期間」)は、カードを持っていないので応えようがない(「記載していない」と記入)。
以上、それぞれ可能性としては3パターンづつある、名前の筆記文字、住所と郵便番号の組み合わせなどを変えながら、何度も送信しているのに、ダメ出しの返答(下記)が、毎回一瞬の間(1分とかからない、、、それ自体がおかしいと思う)に返ってきます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お客様のセキュリティ確保を重視しています
先日より、aoyamajunzo@hotmail.co.jp へのMicrosoft アカウントの復元に関するご依頼を数回いただいておりますが、誠に残念ながら、お送りただいた情報からは、お客様が対象アカウントの所有者様であることを確認できませんでした。マイクロソフトでは、お客様のセキュリティおよびプライバシーをきわめて重視しており、お客様の個人情報の保護に万全を期しています。そのためマイクロソフトは、悪意のあるさまざまな行為からお客様を保護することを目的に、入念なアカウント復元プロセスを定めています。
次に行っていただくべきこと
複数回アカウントの復元をご依頼いただきましたが、いずれも成功に至りませんでした。そのため、新しいアカウントを作成し、ご利用いただくことをお勧めいたします。アカウントはすぐに作成できます。マイクロソフトが提供する各種サービスを利用していただくことで、連絡先のインポート、Facebook との連携、複数のメール アカウントからのメッセージ受信設定などを簡単に実行できます。
> 新しいアカウントを作成する
新しいアカウントを作成することにより、以下のサービスをお客様が所有するあらゆるデバイスからご利用いただけます。
•無制限の容量、軽快な動作、厳重なセキュリティを備えた、最も優れたメールサービスの 1 つです。
•友人や家族といつでも会話を楽しめるだけでなく、ソーシャルネットワークサービス上の更新情報を確認したり、Facebook の友達とチャットをしたり、ビデオ通話で思い出を記録することができます。
•書類や写真を保存し自由に共有できる、無料のオンライン ストレージです。
今後、アカウントにアクセスできなくなった場合に備えて
新しいアカウントを作成した後、お客様の携帯電話の情報と連絡用メールアドレスを追加して、パスワード再設定情報を更新されることを強くお勧めします。これによって、今後アカウントにアクセスできなくなった場合にも、アカウントに簡単にアクセスできるようになります。
> 新しいアカウントを作成する
お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
Microsoft サポート チーム
Microsoft Corporation
One Microsoft Way
Redmond, WA 98052
USA
アカウント復元のご依頼 (86168239) の処理は完了しております。このメッセージは配信専用のメールボックスから送信しているため、このメッセージへの返信はお控えください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんとまあ、無責任極まりない文章であることか。
こちらから返信質問できないのだそうな(笑)。
それで、電話でマイクロソフト社に連絡すると、「直接社に訪ねて行ったりすれば犯罪行為として警察を呼ぶので、その旨心置き願いたい」と。
僕だけではなく、同じような状況に陥って、途方に暮れている人々が山ほどいるようです。
責任逃れのために安易に勝手にアカウントを止め、現実問題として、本人確認が取れないようにしてしまっている。それでもって「悪人から守ってやっているのだ」と。利用者の立場なんて、これっぽっちも考えていないということです。
何度も言うけれど、「個人情報を守る」というお題目を借りて、本当の「人権」を無視してしまっている彼ら(日本マイクロソフト)こそ、「悪意のあるさまざまな行為」を平気でやり続ける“極悪人”だと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
30日に中国に戻ります。引き続き交渉を繰り返し、どんなことをしてでも、「自分」が「本人」であることを証明するしかありません。あらゆる方法を繰り返しても上手く行かないとしたら、実力行使をするか、裁判に訴えるか、、、、
彼ら(日本マイクロソフト社)を許すわけには行きません。
「ElvisとBeatlesの狭間で~Johnny Tillotsonの時代」の読者のNさんより、カンパを頂きました。有難うございます。
4月27日 援助協力者 1人 協力基金 1万円
累計 援助協力者 1人 協力基金 1万円
........................................................................................................
☆カンパ振込先口座
口座(国際キャッシュカード)
三井住友銀行 大船支店 普通口座 6981197 青山潤三
☆振り込んでいただいた方は、
氏名
振込金額
振り込んだ日付
を記載して、下記のアドレスにメール送信してください。
お礼の写真を送らせていただきたいと思います。
メールアドレス jaoyama10☆yahoo.co.jp (☆をアットマークに)
4月27日 援助協力者 1人 協力基金 1万円
累計 援助協力者 1人 協力基金 1万円
........................................................................................................
☆カンパ振込先口座
口座(国際キャッシュカード)
三井住友銀行 大船支店 普通口座 6981197 青山潤三
☆振り込んでいただいた方は、
氏名
振込金額
振り込んだ日付
を記載して、下記のアドレスにメール送信してください。
お礼の写真を送らせていただきたいと思います。
メールアドレス jaoyama10☆yahoo.co.jp (☆をアットマークに)