青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

近況報告 2024年5月4日 コチャバネセセリなど

2024-05-05 07:57:21 | 雑記 報告



天気が良かったので、30分ほど近所の公園をチェックしてから、コンビニで朝の売れ残り半額弁当を買って部屋に戻るつもりで出かけました。

そうだ、2日ほど風呂に入っていません。このまま銭湯に行こう、と思い立ったのだけれど、オープンは3時です。まだ5時間もあります。それで銭湯の近くの路傍で撮影しながら時間を潰すことにしたのですけれど、全然余ってしまいます。ということで、時間つぶしもかけて、久しぶりに近所の最高峰・関の山359mに登ってくることにしました。

行きも(ほとんど)帰りも(全く)人に会わなかった。ところが、山の上に出たら、ジジババのハイカーの行列です(車で途中まで来れる?)。みな、完全な登山武装、大きなリュックを背負い、ピッケルを持ち、、、。

こちらは、Tシャツにサンダル、持ち物はスマホと風呂桶(←これは嘘、笑)だけ。カッコいい探検隊に出会った、腰蓑一丁の原住民みたい。お互いに相手を見て、“おやまぁ”と言うところでしょうか。



写真は今日撮影したセセリチョウで並べます。








ダイミョウセセリ

東京と福岡の都市近郊(青梅/飯塚)の蝶のメンツは凡そ同じなのですが、同じ種でありながら、外観に顕著な差があるのが、ダイミョウセセリです。東日本産は後翅全面が黒色、西日本産は後翅に白帯を有します(中国大陸産や台湾産は白帯が更に明瞭になる)。










クロセセリ

都市近郊に棲む蝶のメンバーは東西でほぼ同じ。でも、ごく数種は異なります。この季節(ゴールデンウイーク期間)、東京のアパート周辺(青梅市霞丘陵)で非常に多く見られるウスバシロチョウは、九州にはいません(飛び越して中国大陸東部-中部の低山地に現れます)。その逆パターン、九州(福岡にも)いて、東京にいない蝶の代表がクロセセリです。この蝶に出会うと、九州にいることを実感します。いつもダイミョウセセリと同じ場所にいて、同じアザミの花で入れ替わり吸蜜を行っています。両者は大きさや形とか色調とかがよく似ていますが、止まる姿勢(翅の開き方)が全く異なります。










イチモンジセセリ

なんだ、ただのイチモンジか、、、、と侮ってはいきません。「5月4日のイチモンジセセリ」で、本一冊が書けますから(そのうちにトライしましょう)。










コチャバネセセリ

僕が、何の忖度もなく、日本の国蝶を選ぶ(その権利を委ねられる)となると、コチャバネセセリが第一候補と成ります。唯一のライバルはヒカゲチョウ。ともに幼虫がメダケ(ネザサ)属を食し、分布域内(首都圏や京阪神圏の市街地周辺含む)ではごくポピュラーな蝶です。しかし、両種とも地味さ加減は半端ではありません。“国蝶”となれば、どうしても見栄えの忖度が加わるので、オオムラサキ(日本だけでなく東アジア全域に分布)が選ばれたのは、しかたがないことと思います。日本だけに分布し、海外には姉妹種の存在さえも知られていない唯一の種がヒカゲチョウです。特異な♂交尾器の形状から、1種で独立属Kirrodesaが提唱されたこともあります。本州と四国に極めて普遍的に分布、しかし北海道と九州(北部から僅かな記録がある)には分布を欠きます。一方、コチャバネセセリは、北海道や九州を含む日本の4大島に広く普遍的に分布し、台湾から唯一の姉妹種(同一種と考える研究者もいる)キスジチャバネセセリが知られています。その2種だけで、独立属Paraethoressaが提唱されていますが、ヒカゲチョウが広い意味での(というより一般的認識では)Lethe属に含まれることと同様に、中国大陸で繁栄するPedesta属(あるいはさらに広くHalpe属)に併合される、という見解も成り立ちます。ちなみに通常使用されているThressa属になる可能性は、ほとんどないものと思われます(理由は割愛)。今年は、やたらコチャバネセセリが多く、昨日も鳥羽池公園のクローバーに集まる数個体を、せっせと撮影したばかりです。写真は関の山登山口付近。地面の水分を一心不乱に吸っていました(良く見ると吸い戻しをしています)。








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