さびは、鉄製品を劣化させる天敵のようなもののようですが、見ようによっては違って見えるようです。
トタン屋根(市内東部)
茅葺き屋根の上にかけたトタンのようです。良いかたちでさびによる劣化が進んでいて、私などにはこうした風景が絶景に見えます。トタンの下には古い茅葺きが保存されているわけでこれも貴重なものでしょう。
陶器(二の丸展示館 三の丸2-6-8)
行平(ゆきひら)鍋という、厚手の陶製鍋の蓋だそうです。水戸城二の丸で出土した江戸時代の陶器だそうです。鉄釉(てつゆう)という草木灰に鉄さびを加えた釉薬(ゆうやく)が全体にかかっているようです。濃い丸い模様もさびの入った絵の具を使っているだろうと思います。たぶん陶土にも鉄分が入っているのでしょう。
鉄製品(埋蔵文化財センター 塩崎町1064-1)
東前原(東前(とうまえ)町)遺跡から出土した、奈良時代のクルル鉤(かぎ 錠前をあける鍵)だそうです。さびが進むのを防ぐために、酸化防止の薬剤が入ったビニール袋に入れてあるようです。こういうものを見ていると、鉄さびは成長するのかなとも思えます。
列車車輪(妻里小学校 中原町682)
使われていない列車車輪はすぐにさびていくようです。でも、この頑丈さから見ると、少なくとも数百年はさびに対して持ちそうな感じです。生徒の教材としておかれているのでしょうが、すぐ近くには旧式の赤いポストもあります。
跨線橋(常磐線跨線橋 姫子1)
歩行者用の跨線橋です。主要構造部分は古い線路が使われているようですが、これもいいさび色をしています。