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水戸の見て歩き

水戸の市指定文化財(彫刻)

2021-05-28 20:25:30 | 水戸

 普通に見ることのできる彫刻の市指定文化財です。多くの指定文化財は、われわれ一般の人には見ることができませんので、何かの機会に、見る機会ができるといいなと思います。

 

木造狛犬(水戸八幡宮 八幡町8-54)
 室町時代の作で、一木造りだそうです。目が飛び出したように彫られていたり、たてがみの先がカールしたように彫られたりしています。両方とも、右足を前に出しています。口を開けた阿(あ)像(写真上)が少し柔らかい感じがします。歯には金箔があったそうですが、装飾的な本殿とは少し違った感じがするように感じられます。上は、一昨年の節分祭に、向拝に置かれていた狛犬を撮した写真ですが、祭礼の際には展示されるようです。写真上が阿像、下が吽像です。

 

木彫仁王(薬王院 元吉田町682)
 仁王門内にある、南北朝時代から室町時代前半作の仁王だそうです。肩、手首、足先以外は杉の一木造りだそうです。高さ2.1mくらいで、口を閉じた吽(うん)像の方が少し背が高いそうです。風雨でだいぶ傷んできているようですが、衣のひだなどを見ると、そうとう細かい彫り方だったように見えます。仁王が入っている茅葺きの山門は県指定の文化財だそうです。写真上が阿像、下が吽像です。

 

石造仁王像(仏性寺 栗崎町1985)
 元禄7年(1694)という、徳川光圀隠居時代の年号が背後に刻まれているという、山門前に立つ石造の仁王像です。「刻彫人 田上」ともあるそうです。石造の仁王像は全国で673カ所あるそうですが、それほど多くないようです。ぼつぼつ覆いをほどこした方がよいような気がします。像高は140cmくらいで、素朴ですがどっしりとした存在感のある仁王像です。写真上が阿像、下が吽像です。

 

石造六地蔵(仏性寺 栗崎町1985)
 仁王のある門をくぐって、参道を進んだすぐ右側にある六地蔵です。5体には天明9年(1789)の年号があり、「四十世住 仏性寺法印 覚蓮」などの文字も刻まれているようです。天明の大飢饉で、他藩から流れ込んできて、飢えて死んだ人たちを供養するために建てられたと言いつたえられているそうです。水戸藩は、斉昭の穀倉政策で飢饉を乗り越えたようです。刻銘のない写真左から2番目の地蔵は、後に作られたもののようです。

水戸の市指定文化財(建造物)(2) 

水戸の市指定文化財(史跡)(1)


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