水戸には、石垣が少ないような気がします。お城に石垣がなかったために、町うちでもあまりつくられなかったのでしょうか。また、崖が高くて急なのでつくりにくかったのでしょうか。
佐竹氏は、水戸でも秋田でも石垣をつくらなかったそうで、徳川氏以前から水戸城に石垣はなかったそうです。徳川家康、家光は水戸城に石垣を築かせようとしていたものの、それぞれその死によってなされなかったそうです。水戸徳川家としては、江戸住まいの定府制のため、それほど気にしなかったとも、石垣築造の費用負担は大きいので、大日本史編さん事業などのためにできなかったともいわれているそうです。(写真は赤尾関の石垣)
水郡線本城橋下周辺の石垣 コンクリート補強の谷積み
水戸第一高校入口付近の鉄道式内
どこでも大きな石垣は鉄道に多いのですが、ここが水戸で一番大規模な石垣ではないでしょうか。お召し列車が通れないため、今の本城橋(平成14年)近くにあった那珂トンネル(土橋)を崩して、新たに昭和4年に前の本城橋(今と同じ位置)がつくられたそうで、石垣も多少は変わっているのでしょう。
東照宮の石垣 谷積み
宮町2-5・6・10
東照宮西側の上層部分と、道を距てた下層部分の、2段になっています。かつては、東照宮の境内は今よりずっと広かったので、石垣もかなり大規模なものです。
神崎寺の石垣 谷積み
天王町8-17(神崎寺 かみさきじ) 029-221-2748
新旧色違いの石組みがつながってゆくところが見られます。神崎寺のある通りは、両側にいくつかの石垣が見られます。見比べながら散策するのも面白いものです
赤尾関の石垣 布積み
赤尾関町613
民家の石垣で、土塁に石を嵌め込んだような感じの、比較的大きな四角い石を横に積んだ、きれいで堂々としたものです。
大井神社 乱整層積み
水戸市飯富町大井3475
最近のもののようですが、大石をぴっちりと組み合わせたみごたえのあるものです。
注 谷積み:石を斜めにして積んで、上がぎざぎざになる積み方 布積み:石を並行に積んで、横が一直線になる積み方 乱整層積み:横が並んでいる部分と乱積みとが組み合わさった積み方
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