今回は、奉納年が分かる手水鉢です。
千波神社(千波町503)
「奉上 元文二年(1737)十二月吉日」とあります。手水鉢では、奉上、奉献を中心書いて、左右に年月を分けて書くというこの手水鉢のような書式が一般的なようです。
有賀神社(有賀町1032)
「奉上 安永九(1780)庚子(かのえね)九月吉日」とあります。そのあとに武士らしい名前が刻まれています。一部が割れたようで、今は使われていない古い手水鉢です。
住吉神社(東前2)
「奉上御宝前 寛政十二(1800)庚申 二月吉日東前村中」とあります。これもひびが入ったせいか、今は使われていないようで、上に蓋が置かれています。この年に徳川斉昭が生まれています。
田野不動尊(田野町662-1)
「堀壇中 享和壬戌(じんじゅつ)冬」のように見えます。壬戌は、享和2年(1802)です。「堀壇」に自信がないのですが、たぶん、堀という坪の檀家中という意味なのではないかと思います。変わった形の自然石を使っているようです。
折居神社(塩崎町折居1)
「奉献 享和三年(1803)癸亥(きがい)六月十五日」とあり、あとに願主と「当村氏子中」が刻まれています。これには珍しく十五日という日にちが記されています。そうとうひびが入ってきていますが、よくもっているといった感じの手水鉢です。
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