弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

名古屋の上に 豊田があって 岡崎の下に 豊橋か?

2024年04月16日 23時42分02秒 | 弁護士任官
勤務地によって変わる…
国家公務員『地域手当』とは
計算してみたら豊田と豊橋で6万円超の差が
(東海テレビNEWS)
https://www.tokai-tv.com/tokainews/article_20240416_33858

他局もさることながら、東海テレビ「ニュースONE」の報道内容は素晴らしかった。ぜひ動画部分をご覧いただきたい。
東海3県の住民には、地域手当の設定の不当性が実に分かりやすくまとめられている。

名古屋地裁管内の支部・簡裁では、次の通り。
16% 豊田
15% 名古屋
 6% 岡崎・瀬戸・春日井・津島・安城・犬山
 3% 豊橋・一宮・半田
 0% 新城
これでは、支部の裁判官が相次いで辞めるのも当然だろう。おそらく、その大多数は名古屋の住居から通勤しているのである。
津地裁で私の右陪席を務めてくれていた弁護士任官者も豊橋支部に異動して一年で依願退官してしまった。痛恨の極みである。
各マスコミとも、ぜひ続報を。

大事な大事な 見直しチャンス 見過ごしてるのは なぜなのか?

2024年04月15日 12時31分18秒 | 地域手当
先方に配達されたことを確認したので、内容証明郵便の全文を掲載して公表させていただきます。
なお、電子内容証明郵便の書式に調整されたため、実際に送られた正本のレイアウトとは異なります。

「無理させて 無理をするなと」「罷免して 萎縮するなと」無理を言う

2024年04月14日 08時46分20秒 | 「喝!」判決
12日の読売の記事から。
https://www.yomiuri.co.jp/column/civil02/20240410-OYT8T50057/

前半はよく整理しているが、結論が腰砕けなのは、今回の判決そのものを彷彿させる。
結びには、「今回の罷免をどう受け止めるのか。少なくとも、裁判官が世の中との交わりを恐れ、「象牙の塔」に立て籠もるかのように萎縮する必要はまったくないように思える。」とある。
例えれば、他人の体を縛って首を締めておいて「死んではならない」と言うようなものだ。

弁護士もすなる「e内証」を 裁判官も 出してみた

2024年04月13日 00時09分43秒 | 弁護士任官
https://www.post.japanpost.jp/service/enaiyo/

裁判所では導入したばかりのMicrosoft365を四苦八苦して私物iPhoneと接続できたところだが、初めてのe内容証明郵便はそれに匹敵するほど難航した。
それにしても、現職裁判官が内容証明郵便を出すのは、約半世紀前の青年法律家協会への一斉退会通知以来かも知れない。
今回の宛先と通知内容については、配達証明を確認した後に公表することにしたい。

伝家の宝刀 時には抜くぜ! 「権利濫用」シカーネーか?

2024年04月12日 08時28分55秒 | テレビ
昨日の続き、今朝の朝ドラから。
判決理由を補足すると、離婚訴訟中の夫が妻の着物を使う必要があるはずはないのであるから、管理権を主張して引渡請求に応じないのは典型的な「シカーネ」(写真)ということだろう。
これが私の言う「裁判官の良心」の発揮である。
良心的な裁判官は、正当な結論を正当化するための法律的な説明を模索するものだ。

「裁判官の良心とは」33回生 竹内浩史
時習館高校130周年記念フォーラム 2023.10.29
https://youtu.be/s55rYJSD6iY?si=RdB5gn1_Bw84KTQa

明日の判決 私の予想 夫の「管理 権」濫用

2024年04月11日 08時36分50秒 | テレビ
今朝の朝ドラ「虎に翼」から。
https://www.nhk.jp/p/toranitsubasa/ts/LG372WKPVV/episode/te/MVMNRQVGKQ/
傍聴席を埋め尽くした女性たちを目にした前後の、裁判官の良心からの苦悩と飛躍。
いいシーンだった。
そこで、明日の判決を予想。
夫が愛人のもとに行ってしまい、妻の着物の管理権を放棄したという認定も可能だと思うが、究極の手段としては、管理権の権利濫用として、所有権のある原告の返還請求を認容すべきだろう。
民法の権利濫用の条文は戦前からあり、宇奈月温泉事件や信玄公旗掛松事件のように、大審院の著名な判例もある。

さすが弁護士 常識人で「良き法律家は 良き隣人」

2024年04月10日 22時19分13秒 | 裁判
岡口判事の罷免判決、「妥当ではない」が78%
<緊急弁護士アンケート>
「投稿内容が不適切」
「裁判体の構成に大きな問題」
(弁護士ドットコムニュース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/20f9a8e69acfab421c7db54b3d6022ca067c840a

さすがアメリカ 珍裁判は 受刑者の「日食を 見る権利」

2024年04月09日 20時29分08秒 | 裁判
日食観測禁止は「権利侵害」 受刑者がNY州を提訴:時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024040400226&g=int

この裁判はどうなるのだろう。

新メンバーでも 若くはならぬ「笑点大喜利」「最高裁」

2024年04月08日 00時01分01秒 | テレビ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240405/k10014413061000.html

地域手当を ぶっ壊したい! 私の「新プロジェクトX」

2024年04月07日 08時31分29秒 | 地域手当
(写真)人事院の地域手当見直し関係資料

今年が10年に一度の「地域手当」の見直しの年に当たり、人事院で検討が行われている最中だという事を、Yahoo!知恵袋で今月になって初めて知った。

公務員の地域手当について2024年に地域手当の見直しが行われますが - Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11290391496

そんな事を最高裁事務総局から聞いた記憶は無い。

私はそもそも国家公務員の地域手当を転勤拒否権のある裁判官にまで適用することは、裁判官の減俸を禁止する憲法の規定に違反するのではないかと考えている。例えば、地域手当20%の東京23区から、地域手当0%の地方に異動すると、3年目には20%の減俸になる。さすがに転勤拒否権を行使するか依願退官するかで抵抗する裁判官が増えているようで、裁判官の定期異動人事に支障を来たしているという。
最高裁の責任ある見解を求めることにしたい。

(参照条文)
憲法80条2項
 下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。
裁判所法48条(身分の保障)
 裁判官は、公の弾劾又は国民の審査に関する法律による場合及び別に法律で定めるところにより心身の故障のために職務を執ることができないと裁判された場合を除いては、その意思に反して、免官、転官、転所、職務の停止又は報酬の減額をされることはない。

もうあなたとは 話をしない 読売「罷免」に 補足意見

2024年04月06日 10時05分03秒 | 裁判
待ちに待った毎日と読売の社説が、遅ればせながら、今日の紙面に掲載された。
朝日が犬事件投稿の問題の記事を書いたのが、一連の処分のきっかけだったが、罷免には反対意見を述べた。
他方で、毎日は刑事事件投稿で岡口非難の先鞭を付けた新聞だから、おそらく反対はできないだろうと予測できた。
したがって、キャスティングボートを握り、これまで弾劾裁判に沈黙を守ってきた読売に期待していた。
一か月近く前には、裁判所に電話で取材要請があり、弾劾裁判公判で弁護側証人に立った責任上、取材に応じて反対意見を述べた。判決前に両論併記の記事にしたいという話だった。
私が馬鹿だった。
私の意見は判決前後を通じて一顧だにされなかった。
判決も私の証言には一切触れなかったが、弁護側の最終弁論でも一言も引用しなかったのだから、この点は責められないだろう。

今日の読売社説
「裁判官を罷免 重責担っている自覚を欠いた」
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20240405-OYT1T50184/
何と、罷免判決すら最高裁分限決定の認定判断を否定した犬事件投稿までも責めている。同決定における補足意見を彷彿させる。そもそも「事件をちゃかすような内容をSNSに投稿した」などとは、罷免判決も認定していない。それに「自分が担当していない裁判に関する書き込みを繰り返した」こと全般が問題というのであれば、私のこのブログさえ該当しかねない。
今後は、罷免判決に賛成した新聞各社の取材要請は、最高裁事務総局の指示ではなく、裁判官の情報発信に過度の「慎重さ」を要求する各社の社説を理由にして、一切お断りすることにしたい。

中日新聞 反対意見「死刑宣告 重すぎる」

2024年04月05日 08時45分43秒 | 裁判
岡口さんは、私と意見が異なり、裁判員制度には終始反対してきた。
反対論者の多くの理由は、
①事実認定は慎重・厳格になる可能性はある。
②しかし、量刑は不当に重くなる可能性がある。
③特に、死刑の適否の判断は、負担が重すぎる。
というものだと理解しているが、皮肉にもその見込みが全て現れたような判決となった。

昨日の中日・東京の社説から。
「岡口判事を罷免 制裁が苛烈に過ぎる」
https://www.chunichi.co.jp/article/878735?rct=editorial
今や司法についてまともな社説を出せるのは、私の誇りとする地元紙しかなくなってしまった。
朝日は昨日、日経は今日、判決を疑問とする社説を出したが、中日に比べると歯切れが悪い。
産経は今日、賛成社説を出した。
それにしても、この期に及んでも社説を出さない読売と毎日は一体どういう見解なのか。
それ自体、見識を問われよう。明日以降の紙面に注目しよう。

「先に結論 ありき」と言われ ないよう「主文 後回し」?

2024年04月04日 08時04分28秒 | 裁判
https://youtu.be/LvR4qlRhSLM?si=ls8V_gLi0AcoM7VM

裁判長が言った「ギリギリの評決」とは、おそらく8対4あるいは9対3の「死刑」判決だったということだろう。
14人中12人の裁判員の出席で結審して評決した結果だから、あと1人あるいは2人、不罷免の意見の裁判員が出席してくれていたら、主文は異なったことになる。
判決理由はほとんど「無罪」で、理由齟齬の観を呈しているのは、罷免意見の裁判員が「結論先にありき」だったということだろうか。

すべてはここから 始まった罪 林道晴「申立書」

2024年04月03日 17時01分34秒 | 裁判
岡口判事に罷免判決、
ネット投稿めぐり 弾劾裁判
(弁護士ドットコム)
https://www.bengo4.com/c_18/n_17417/

(写真)林道晴東京高裁長官(当時)の1回目の分限裁判の申立書。
要するに犬事件の記事(朝日)を引用して「当事者の感情を傷付けた」としか懲戒理由を書いていない。
常識的な法律家であれば、これだけで分限処分が相当とは到底言えないだろう。
司法修習生の起案ならば落第必至。
しかし、最高裁大法廷は理由を大幅に組み替えて「原告が訴えを提起したことが不当であるとする一方的な評価を不特定多数の閲覧者に公然と伝えるものであった」などと解し、裁判を受ける権利を侵害したものとして、戒告決定をした。
間もなく最高裁入りする見込みであった東京高裁長官の顔を立てた形となった。
ここからエスカレートして、罷免判決に至るまでの一連の処分が始まった。

今日の裁判官弾劾裁判所の罷免判決ですらも、犬事件については「原告の民事訴訟提起行為を一方的に不当とする認識ないし評価を示すなどしたことが明らかであるとまでは認められない」と判示して、最高裁大法廷決定の全員一致の意見を否定している。
このように、1回目の分限裁判の顛末は誠に罪深い。
その後の事態の展開に照らしても、司法の自殺行為であったと評してもいいだろう。
したがって、彼の「A級戦犯」説は全く揺るがず、むしろ補強された。
罷免の場合、訴追請求しなかった最高裁長官の責任問題が生じると思われていたが、それだけではないことが明らかになったとも言える。

自重すべきか? 闘うべきか? 私も「選択」迫られる

2024年04月02日 20時16分49秒 | 地域手当
昨日のNHKプレミアム特番から。
数ある歴史番組の中で、私はこれが一番好きだ。
https://www.nhk.jp/p/heroes/ts/2QVXZQV7NM/episode/te/XKQW2YJ344/

私も今、選択を迫られている。
約十年前の一律1割2年減俸では自重したが、今回は闘うべきかも知れない。
裁判官の減俸禁止の憲法の条文(写真)を空文化しないためにも。
今年は十年に一度の国家公務員の地域手当の見直しの年だという。是正させる機会を逃すべきではないだろう。