DAY 35
ウィーン・・・
客:「 」
ゆうすけ:「いらっしゃい」
「お好きな席でどうぞ」
客:「いいんですか?」
ゆうすけ:「はい。」
客:「じゃ、カシス・オレンジを」
ゆうすけ:「はい。かしこまりました」
トクトク・・・
トクトクトク・・・
サッ
ゆうすけ:「はい。どうぞ。」
客:「 」
コクッ
一時間後
客:「アハハハハッ」
「マスター面白ーい」
ゆうすけ:「へっへへ・・・」
30分後
ゆうすけ:「まじ!?」
客:「凄いでしょ!」
10分後
ゆうすけ:「これ、サービス」
サッ
客:「わーありがとー!」
ゆうすけ:「へっへへ・・・」
10分後
客:「マスターのお休みっていつなの?」
ゆうすけ:「 」
「水曜日だよ」
「なに夕食に誘っていいの?」
客:「や、そうじゃなくて」
「また来て閉まってたらやだなって」
ゆうすけ:「あっ そいうことね」
「ん。水曜日」
客:「じゃマスター、また来るね」
ゆうすけ:「ん。待ってる。」
ウィーン・・・
ゆうすけ:「ありゃっ!金もらってねぇっ!」
ゆうすけ:「ま いっか。」
外国人客:「カワイカッタネ~」
「アノコ」
ゆうすけ:「同感です!」
DAY 35
フミ:「ゆうちゃん見ててね」
「コマネチ!」
ゆうすけ:「 」
「フミ、もっと面白くしたい?」
フミ:「うん」
ゆうすけ:「も一回やって」
フミ:「コマネチ!」
ゆうすけ:「そこで首かしげてみな」
フミ:「コマネチ!」
ゆうすけ:「フフフフフ・・・」
「面白い」
フミ:「コマネチ!コマネチ!」
「コマネチ!」
ゆうすけ:「フミ、あんま連発しちゃダメ」
「ここだって時に」
「気合い入れてやるの」
フミ:「 」
「コマネチ!」
ゆうすけ:「 フフフフフフフ」
フミ:「面白い?」
ゆうすけ:「かなり面白い。」
DAY 36
ウィーン・・・
客1:「そーよねー」
ゆうすけ:「いらっしゃいませ」
客2:「二人なんですけど」
ゆうすけ:「じゃここどうぞ。」
客1:「もう限界よー」
客2:「その子はなんて言ってるの?」
客1:「もう来てないから分かんない。」
客2:「ちょっとそれひどくなーい?」
客1:「もう限界きてんのよ」
ゆうすけ:「なにします?」
客1:「あ、生で」
客2:「私も」
客1:「ミキんとこはどうなのよ?」
客2:「うちも最悪」
「も、すごいのセクハラが」
客1:「うそー!」
ゆうすけ:「はい、お待たせしました」
トン。
トン。
客2:「新入社員の大半やめてるの」
客1:「セクハラで?」
客2:「そう。」
「ま、いったん乾杯しますか?」
客1:「じゃ、お誕生日おめでとー」
客2:「どーもー」
グビ
客1:「どんなことされてるの?」
客2:「もう言葉の暴力よ」
「特に課長がひどくてさ」
「ビッチ!だとかさ」
「死ねだとか」
客1:「ひどーい」
客2:「その課長、たまにじーっと」
「私のこと見てんの」
客1:「やばくない?」
客2:「ま、無視してればいいから」
「黙ってるんだけど。」
客1:「危ないよ、そういう奴」
客2:「実はね、私がトイレ行くと」
「ついてくんの。課長」
客1:「トイレ男女一緒なの?」
客2:「違うわよ、女性用に入ってくるのよ」
客1:「きもーい」
ゆうすけ:「それ訴えた方がいいですよ」
DAY 38
ウィーン・・・
ゆうすけ:「いらっしゃい」
「ハッピー、ホワイト・デイ!」
客:「よせよ。」
「楽しかないよ、ホワイト・デイなんて」
ゆうすけ:「そういわないで」
「一杯どうです?」
客:「そうね。」
「生で。」
ゆうすけ:「はいよっ」
プシュ~ッ
トン・・・
客:「 」
グビ
客:「会社の部下からもらってさ」
「バレンタインに。」
ゆうすけ:「で、今日お返しですね」
客:「そう。」
「今迄貰ったことなかったからさ~」
「チョコ」
ゆうすけ:「プッ」
客:「笑った?」
ゆうすけ:「いえ」
「プッ」
客:「お返し選びも初めてでね」
ゆうすけ:「で、何したんですか?」
「プッ」
客:「シャネルの・・・」
ゆうすけ:「プッ」
客:「何よ。」
ゆうすけ:「シャネルの?」
「フッ」
客:「ハンカチ」
ゆうすけ:「アハハハハハハハ」
DAY 39
フミ:「ゆうちゃん、変な顔するから見てて」
ゆうすけ:「いいよ。」
フミ: ニュ
ゆうすけ:「ぷっ」
「おもしろい。」
「でももっと面白くしたい?」
「フフフフ・・・」
フミ:「うん、教えて!」
ゆうすけ:「じゃ首かしげてさっきの顔してみ」
フミ: ニュ
ゆうすけ:「ククククク」
「でね、部屋の隅でその顔して立っててみな」
「静かに」
「クククク」
フミ:タッタッタッタ・・・
「この辺?」
ゆうすけ:「うん。で、さっきの顔」
フミ: ニュ
ゆうすけ:「ハハハハ!」
DAY 40
ジェイ:「ワン!」
「ワン!」
フミ:「ジェイ、うるさい!」
ジェイ:「ワンワンワン!」
フミ:「ジェイ、シーッ!」
ジェイ:「ワン!」
ゆうすけ:「僕に任せな」
ジェイ:「ワン!」
ゆうすけ:「ジェイ、おまえ」
「抱っこしてやる」
「おりゃっ!」
ジェイ:「アウ~」
ゆうすけ:「おまえは無力だ」
「おりゃおりゃ」
ユサユサ・・・
ジェイ:「ウ~」
フミ:「ゆうちゃん凄い!」
ジェイ:「がウッ!!」
ガブッ
ゆうすけ:「うえっ!」
「って~」
フミ:「誰かー!!」
「ゆうちゃんが噛まれた」
「ジェイに」
DAY 40
ウィーン・・・
客:「今晩はー」
バイト:「いらっしゃい」
客:「あれっ?」
「マスターは?」
バイト:「買い出しみたいです」
客:「へえ~・・・」
バイト:「何します?」
客:「んー、」
「生で」
バイト:「はい」
プシュー
トン
バイト:「どうぞ」
グビ
客:「こういうとこでさ」
「働くってどう?」
グビ
バイト:「えっ?」
客:「いや、なんでこの店選んだのかなって」
「ジョナサンとかあるじゃん、前に」
バイト:「選んだっていうか」
「派遣されたんで」
客:「あ、派遣スタッフか」
バイト:「はい」
客:「それでここ来ちゃったんだ」
バイト:「はい」
客:「君いくつ?」
バイト:「17です」
客:「 」
「そーかー」
グビ
客:「孫の年だなー・・・」
「孫の前で酔っぱらうってのもなぁ・・・」
グビ
グビ
客:「あいつおせえなー」
グビ
トン
客:「もういっぱい」
バイト:「はい」
プシュー
トン
バイト:「はい どうぞ」
客:「高校生?」
グビ
バイト:「はい」
客:「学校楽しい?」
グビ
バイト:「はい」
客:「なに歴史とか勉強してんの?」
バイト:「それは、まだです」
客:「 」
グビ
客:「テレビとか見んの?」
「今時の高校生は」
バイト:「はい」
客:「なんか楽しいのある?」
グビ
バイト:「あんまりないです」
客:「そーかー」
グビ
バイト:「じゃ、私あがりますんで」
客:「えっ?」
バイト:「 」
サササッ
客:「えっ?」
バイト:「どうぞごゆっくり」
DAY 41
ウィーン・・・
客:「こんばんわー」
ゆうすけ:「いらっしゃい」
客:「あ、今日すいてる」
ギシ・・・
客:「えーと、」
「ファジー・ネーブルで」
ゆうすけ:「はい。」
トクトクトク・・・
トクトク・・・
カラン
トン
客:「なんで笑ってるの?」
ゆうすけ:「笑ってないですよ」
客:「ニヤケてるじゃん」
ゆうすけ:「そうですか?・・・」
客:「 」
コク・・・
客:「ねえ、気になるっ」
「その含み笑い」
ゆうすけ:「いや、ほんっと」
「何でもなんですよ」
客:「ま いいや。」
「今日さ、野球見た?」
ゆうすけ:「いえ」
客:「そう・・・」
「どっちが勝ったか知ってる?」
ゆうすけ:「いえ」
客:「もうっ!」
「マスター、心ここにない!」
DAY 42
ウィーン・・・
客:「こんちわー」
ゆうすけ:「いらっしゃい」
「お久しぶりですね」
客:「まあね」
「生ちょうだいよ」
ゆうすけ:「はい」
プシュ~
トン
ゆうすけ:「お待たせしました」
客:「 」
グビ
客:「プハー」
ゆうすけ:「どうです?」
「お店の方は」
客:「もう駄目だよ」
「やるだけ金が出ていく感じ」
「おたくが羨ましいよ」
ゆうすけ:「うちも厳しいですよ」
「何言ってんですか」
客:「 」
グビ
グビ
客:「ここに客取られちゃったからな~」
ゆうすけ:「うちだって客いませんよ」
客:「この商店街の連中」
「みんなうらやんでるぜ」
グビ
ゆうすけ:「うちうらやんでどうすんですか」
「ジョナサンうらやんで下さいよ」
「どうせなら」
客:「 」
グビ
DAY 43
ウィーン・・・
業者:「まいどー」
ゆうすけ:「ご苦労様でーす」
業者:「ここ、置いときますね」
ドンっ
業者:「ではここにサインを」
ゆうすけ:「はいはい」
業者:「 」
ゆうすけ:「あ、ペン貸して下さる?」
業者:「 」
スッ
ゆうすけ:「ここ?」
業者:「その枠にお願いします」
ゆうすけ:「 はいっと」
業者:「でですね、マスター」
「ちょっとご案内なんすけど」
ゆうすけ:「なになに?」
業者:「値上げの」
ゆうすけ:「どの商品が?」
業者:「結構あるんすよ」
「これ、一覧です」
スッ
ゆうすけ:「なにこれ!」
「ほぼ全部!?」
「えええ?」
「牛乳、倍じゃん?」
「きっつー」
業者:「来月から上がるんでね」
ゆうすけ:「なんとかならないの?」
業者:「大手は優遇してるみたいですけどね」
「おたくは無理っしょ」
ゆうすけ:「あなたの力でさ、なんか、ない?」
業者:「ぶっちゃげさ、」
「うちから取らないでさ、」
「スーパーで買やーいーじゃん」
「こんなちんけな注文さ」
「牛乳1本と小袋わさびだとかさ」
ゆうすけ:「 」
業者:「オレはお遣い係かっつーの」
「こんな店やめちまえよ」
外国人客:「アンタ イイスギダ」
「マスター ニアヤマレ」
DAY 44
フミ:「ゆうちゃん、おやすみなさい」
ゆうすけ:「おやすみ」
1分後
フミ:スー、スー・・・
ゆうすけ:「フミ」
フミ:「ん?」
ゆうすけ:「おやすみ」
フミ:「 おやすみ・・・」
1分後
フミ:クー、クー・・・
ゆうすけ:「フミ、」
フミ:クー、クー・・・
ゆうすけ:「バカなフミおやすみ」
フミ:「ん」
「おやすみ・・・」
ゆうすけ:「ごめんね。」
「フミ・・・」
スー、スー
ウィーン・・・
客:「 」
ゆうすけ:「いらっしゃい」
「お好きな席でどうぞ」
客:「いいんですか?」
ゆうすけ:「はい。」
客:「じゃ、カシス・オレンジを」
ゆうすけ:「はい。かしこまりました」
トクトク・・・
トクトクトク・・・
サッ
ゆうすけ:「はい。どうぞ。」
客:「 」
コクッ
一時間後
客:「アハハハハッ」
「マスター面白ーい」
ゆうすけ:「へっへへ・・・」
30分後
ゆうすけ:「まじ!?」
客:「凄いでしょ!」
10分後
ゆうすけ:「これ、サービス」
サッ
客:「わーありがとー!」
ゆうすけ:「へっへへ・・・」
10分後
客:「マスターのお休みっていつなの?」
ゆうすけ:「 」
「水曜日だよ」
「なに夕食に誘っていいの?」
客:「や、そうじゃなくて」
「また来て閉まってたらやだなって」
ゆうすけ:「あっ そいうことね」
「ん。水曜日」
客:「じゃマスター、また来るね」
ゆうすけ:「ん。待ってる。」
ウィーン・・・
ゆうすけ:「ありゃっ!金もらってねぇっ!」
ゆうすけ:「ま いっか。」
外国人客:「カワイカッタネ~」
「アノコ」
ゆうすけ:「同感です!」
DAY 35
フミ:「ゆうちゃん見ててね」
「コマネチ!」
ゆうすけ:「 」
「フミ、もっと面白くしたい?」
フミ:「うん」
ゆうすけ:「も一回やって」
フミ:「コマネチ!」
ゆうすけ:「そこで首かしげてみな」
フミ:「コマネチ!」
ゆうすけ:「フフフフフ・・・」
「面白い」
フミ:「コマネチ!コマネチ!」
「コマネチ!」
ゆうすけ:「フミ、あんま連発しちゃダメ」
「ここだって時に」
「気合い入れてやるの」
フミ:「 」
「コマネチ!」
ゆうすけ:「 フフフフフフフ」
フミ:「面白い?」
ゆうすけ:「かなり面白い。」
DAY 36
ウィーン・・・
客1:「そーよねー」
ゆうすけ:「いらっしゃいませ」
客2:「二人なんですけど」
ゆうすけ:「じゃここどうぞ。」
客1:「もう限界よー」
客2:「その子はなんて言ってるの?」
客1:「もう来てないから分かんない。」
客2:「ちょっとそれひどくなーい?」
客1:「もう限界きてんのよ」
ゆうすけ:「なにします?」
客1:「あ、生で」
客2:「私も」
客1:「ミキんとこはどうなのよ?」
客2:「うちも最悪」
「も、すごいのセクハラが」
客1:「うそー!」
ゆうすけ:「はい、お待たせしました」
トン。
トン。
客2:「新入社員の大半やめてるの」
客1:「セクハラで?」
客2:「そう。」
「ま、いったん乾杯しますか?」
客1:「じゃ、お誕生日おめでとー」
客2:「どーもー」
グビ
客1:「どんなことされてるの?」
客2:「もう言葉の暴力よ」
「特に課長がひどくてさ」
「ビッチ!だとかさ」
「死ねだとか」
客1:「ひどーい」
客2:「その課長、たまにじーっと」
「私のこと見てんの」
客1:「やばくない?」
客2:「ま、無視してればいいから」
「黙ってるんだけど。」
客1:「危ないよ、そういう奴」
客2:「実はね、私がトイレ行くと」
「ついてくんの。課長」
客1:「トイレ男女一緒なの?」
客2:「違うわよ、女性用に入ってくるのよ」
客1:「きもーい」
ゆうすけ:「それ訴えた方がいいですよ」
DAY 38
ウィーン・・・
ゆうすけ:「いらっしゃい」
「ハッピー、ホワイト・デイ!」
客:「よせよ。」
「楽しかないよ、ホワイト・デイなんて」
ゆうすけ:「そういわないで」
「一杯どうです?」
客:「そうね。」
「生で。」
ゆうすけ:「はいよっ」
プシュ~ッ
トン・・・
客:「 」
グビ
客:「会社の部下からもらってさ」
「バレンタインに。」
ゆうすけ:「で、今日お返しですね」
客:「そう。」
「今迄貰ったことなかったからさ~」
「チョコ」
ゆうすけ:「プッ」
客:「笑った?」
ゆうすけ:「いえ」
「プッ」
客:「お返し選びも初めてでね」
ゆうすけ:「で、何したんですか?」
「プッ」
客:「シャネルの・・・」
ゆうすけ:「プッ」
客:「何よ。」
ゆうすけ:「シャネルの?」
「フッ」
客:「ハンカチ」
ゆうすけ:「アハハハハハハハ」
DAY 39
フミ:「ゆうちゃん、変な顔するから見てて」
ゆうすけ:「いいよ。」
フミ: ニュ
ゆうすけ:「ぷっ」
「おもしろい。」
「でももっと面白くしたい?」
「フフフフ・・・」
フミ:「うん、教えて!」
ゆうすけ:「じゃ首かしげてさっきの顔してみ」
フミ: ニュ
ゆうすけ:「ククククク」
「でね、部屋の隅でその顔して立っててみな」
「静かに」
「クククク」
フミ:タッタッタッタ・・・
「この辺?」
ゆうすけ:「うん。で、さっきの顔」
フミ: ニュ
ゆうすけ:「ハハハハ!」
DAY 40
ジェイ:「ワン!」
「ワン!」
フミ:「ジェイ、うるさい!」
ジェイ:「ワンワンワン!」
フミ:「ジェイ、シーッ!」
ジェイ:「ワン!」
ゆうすけ:「僕に任せな」
ジェイ:「ワン!」
ゆうすけ:「ジェイ、おまえ」
「抱っこしてやる」
「おりゃっ!」
ジェイ:「アウ~」
ゆうすけ:「おまえは無力だ」
「おりゃおりゃ」
ユサユサ・・・
ジェイ:「ウ~」
フミ:「ゆうちゃん凄い!」
ジェイ:「がウッ!!」
ガブッ
ゆうすけ:「うえっ!」
「って~」
フミ:「誰かー!!」
「ゆうちゃんが噛まれた」
「ジェイに」
DAY 40
ウィーン・・・
客:「今晩はー」
バイト:「いらっしゃい」
客:「あれっ?」
「マスターは?」
バイト:「買い出しみたいです」
客:「へえ~・・・」
バイト:「何します?」
客:「んー、」
「生で」
バイト:「はい」
プシュー
トン
バイト:「どうぞ」
グビ
客:「こういうとこでさ」
「働くってどう?」
グビ
バイト:「えっ?」
客:「いや、なんでこの店選んだのかなって」
「ジョナサンとかあるじゃん、前に」
バイト:「選んだっていうか」
「派遣されたんで」
客:「あ、派遣スタッフか」
バイト:「はい」
客:「それでここ来ちゃったんだ」
バイト:「はい」
客:「君いくつ?」
バイト:「17です」
客:「 」
「そーかー」
グビ
客:「孫の年だなー・・・」
「孫の前で酔っぱらうってのもなぁ・・・」
グビ
グビ
客:「あいつおせえなー」
グビ
トン
客:「もういっぱい」
バイト:「はい」
プシュー
トン
バイト:「はい どうぞ」
客:「高校生?」
グビ
バイト:「はい」
客:「学校楽しい?」
グビ
バイト:「はい」
客:「なに歴史とか勉強してんの?」
バイト:「それは、まだです」
客:「 」
グビ
客:「テレビとか見んの?」
「今時の高校生は」
バイト:「はい」
客:「なんか楽しいのある?」
グビ
バイト:「あんまりないです」
客:「そーかー」
グビ
バイト:「じゃ、私あがりますんで」
客:「えっ?」
バイト:「 」
サササッ
客:「えっ?」
バイト:「どうぞごゆっくり」
DAY 41
ウィーン・・・
客:「こんばんわー」
ゆうすけ:「いらっしゃい」
客:「あ、今日すいてる」
ギシ・・・
客:「えーと、」
「ファジー・ネーブルで」
ゆうすけ:「はい。」
トクトクトク・・・
トクトク・・・
カラン
トン
客:「なんで笑ってるの?」
ゆうすけ:「笑ってないですよ」
客:「ニヤケてるじゃん」
ゆうすけ:「そうですか?・・・」
客:「 」
コク・・・
客:「ねえ、気になるっ」
「その含み笑い」
ゆうすけ:「いや、ほんっと」
「何でもなんですよ」
客:「ま いいや。」
「今日さ、野球見た?」
ゆうすけ:「いえ」
客:「そう・・・」
「どっちが勝ったか知ってる?」
ゆうすけ:「いえ」
客:「もうっ!」
「マスター、心ここにない!」
DAY 42
ウィーン・・・
客:「こんちわー」
ゆうすけ:「いらっしゃい」
「お久しぶりですね」
客:「まあね」
「生ちょうだいよ」
ゆうすけ:「はい」
プシュ~
トン
ゆうすけ:「お待たせしました」
客:「 」
グビ
客:「プハー」
ゆうすけ:「どうです?」
「お店の方は」
客:「もう駄目だよ」
「やるだけ金が出ていく感じ」
「おたくが羨ましいよ」
ゆうすけ:「うちも厳しいですよ」
「何言ってんですか」
客:「 」
グビ
グビ
客:「ここに客取られちゃったからな~」
ゆうすけ:「うちだって客いませんよ」
客:「この商店街の連中」
「みんなうらやんでるぜ」
グビ
ゆうすけ:「うちうらやんでどうすんですか」
「ジョナサンうらやんで下さいよ」
「どうせなら」
客:「 」
グビ
DAY 43
ウィーン・・・
業者:「まいどー」
ゆうすけ:「ご苦労様でーす」
業者:「ここ、置いときますね」
ドンっ
業者:「ではここにサインを」
ゆうすけ:「はいはい」
業者:「 」
ゆうすけ:「あ、ペン貸して下さる?」
業者:「 」
スッ
ゆうすけ:「ここ?」
業者:「その枠にお願いします」
ゆうすけ:「 はいっと」
業者:「でですね、マスター」
「ちょっとご案内なんすけど」
ゆうすけ:「なになに?」
業者:「値上げの」
ゆうすけ:「どの商品が?」
業者:「結構あるんすよ」
「これ、一覧です」
スッ
ゆうすけ:「なにこれ!」
「ほぼ全部!?」
「えええ?」
「牛乳、倍じゃん?」
「きっつー」
業者:「来月から上がるんでね」
ゆうすけ:「なんとかならないの?」
業者:「大手は優遇してるみたいですけどね」
「おたくは無理っしょ」
ゆうすけ:「あなたの力でさ、なんか、ない?」
業者:「ぶっちゃげさ、」
「うちから取らないでさ、」
「スーパーで買やーいーじゃん」
「こんなちんけな注文さ」
「牛乳1本と小袋わさびだとかさ」
ゆうすけ:「 」
業者:「オレはお遣い係かっつーの」
「こんな店やめちまえよ」
外国人客:「アンタ イイスギダ」
「マスター ニアヤマレ」
DAY 44
フミ:「ゆうちゃん、おやすみなさい」
ゆうすけ:「おやすみ」
1分後
フミ:スー、スー・・・
ゆうすけ:「フミ」
フミ:「ん?」
ゆうすけ:「おやすみ」
フミ:「 おやすみ・・・」
1分後
フミ:クー、クー・・・
ゆうすけ:「フミ、」
フミ:クー、クー・・・
ゆうすけ:「バカなフミおやすみ」
フミ:「ん」
「おやすみ・・・」
ゆうすけ:「ごめんね。」
「フミ・・・」
スー、スー