俺は子供の頃、泳ぐのが大好きだった。
プールでね。
水泳好きのデブだった。
豚みたいなガキだったんだよ。
豚肉さ
父はそんな俺をよくプールにつれてってくれたな。
父が平泳ぎをしてる所を俺はプールのそこを
潜水して
父の真下迄きて仰向けになった
泳ぐ父をそこから見るのが楽しかったんだ。
そんなバカだった。
朝目が覚めて無性にバナナが食べたくて
父にお願いした。
父は台所へいって戻ってきていった
バナナはない
このバター飴でもなめなさい
あの飴の味は今でも忘れらないな。
あのオレンジのセロファン
あの日の空、今でもはっきり覚えてる。
あの日のこと
あんたはとっくに忘れちまったよな
父さんよう・・・
父が横になってると俺はそこにまたがった
バイクに乗ってるような気分にひたってたんだ
そんな時、放っといてくれたよね
父の言葉で俺はうれしかった
お前はプレスリーに似てるっていわれたんだよ
うれしかった。
俺がどんなに過激にやろうと
父にゃ勝てねーわ。
あのツルピカ父ちゃんにはね・・・
それでいいんだと思う。
父を尊敬してるんだ