探偵時代 7

2006-12-10 | ポエム
俺の人生は完全に狂っちまった

彼女と出会ったことで・・・


もう何も

そう、何も考えられないんだ。


探偵のくせにおかしいだろ。


自分でも分かってる。


恋にいかれちまったんだよ、俺・・・


畜生



サングラスをとり

俺は深々とソファーにめり込む


煙をくゆらす

されど心は晴れず


外を見れば

雨が降っている

寒い雨の一日


気がめいるぜ


と、その時

俺は自分の脳を疑った。


な、なんだ!!


私のオフィスに冴子がいるではないか!


何故だ、

何故なんだ


彼女は品の良いグレーのニットに

黒のスカート


おおお、


なんとスタイルの良い女性か・・・


うっうう


話をしたいが

話題がない・・・


彼女はにっこりと笑いながら近寄ってきた


そ、それ以上こないでくれ~・・・



正気を失っちまう・・・


彼女は私のデスクの前にきて


そこをのぞいた


こんな手帳使ってるんですね


私は、はい。としか言えなかった。


次に彼女はそこに出ていたレシートを見た


サンドイッチ、300円なんですね


はい。やはりこれしか言えなかった。



それだけ言うと彼女はすっと出ていってしまった



ああっ、

なぜもっと

何か言えなかったのか・・・


これほどのチャンスを


俺は逃してしまったではないか


あああっ


ああああっ


もう、寝よう
コメント
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