謹賀新年

2007-01-01 | ライフ
新年あけましておめでおとうございます。


満★乳斎よりお祝い申し上げます。


いよいよ2007年、やった!


それでは、昨年末からの僕の話を

聞いてもらいましょうか。


準備はいいですか?


あれは昨年の年末でした。


私は一年を締めくくるべく

いや、もっと言えば

一年を忘れるために山に入ることにしたのだ


和歌山の熊野の森


仕事が終わってすぐ直行


大好きな山へ入ったのだった


かって知ったる山道


宿も無事おさえられた

宿があるところは温泉があり

その温泉そのものがご神体と言う

スピリチュアルこの上ないところ

今の私のフェイバリットプレイスなのだ

つぼ湯 一説には日本最古の温泉らしい

毎日そこに浸かり

そして山へ出かけていく生活

やってきたんです

温泉は真っ白なんだけど

僕の頭もそんな感じで

もう、自分が誰かも関係ない状態になった

食事も究極に質素なもので

まさに神秘的な生活を演出してくれた

聖地と呼ばれるところが散在する熊野の森

あちらこちらで心を鎮めた



よしっ 
もういいか


3日間の滞在を終え私は山を降りる


まるで仙人になったかのような足取りで。


ちなみに、前回も私は同じコースで

滞在日数はもっと長かったがやはり真っ白に

なり山を降りたのだが帰りによった「愛地球博」

アメリカ館内で悟りを吹き飛ばされた

真っ白になってる場合じゃないと

あの衝撃はすごかったな・・・


ってことで、今回はなるべく真っ白なまま

帰ろうと思い

刺激を回避しようと思ったんだ


熊野を東へ進むと勝浦っていう温泉地がある

そこで一泊することにした

静かな宿をと 駅の案内所で紹介してもらう

ホテル浦島 そう、そこは浦島太郎の舞台でもある

6000円で泊まれると聞き、ホッと安心


ゆっくりくつろぐぞ!と

そう思ってホテルを目指したのだが

そこは想像を絶する巨大なホテルであった・・・

ホテルまでフェリーでいくってどうこっちゃ

真っ白な私は困惑した

しかもフェリーは超満員

亀のフェリーで私は竜宮城へでもいくのか!?


ついてみるとなんとも懐かしい空気に包まれる

エメラルドグリーンのジャケットの支配人が

笑顔で出迎える

しかし私の心はそれしきでは動かなかった

すーっとチェックイン

通された部屋でびっくり!

ツインベッド

しかもオーシャンヴュー

何故だっ

何故こんなすごい部屋なんだっ

おおおお

でもなんだか非常に嬉しくなってきた

しかも!

そのホテル内になんと10個近い風呂があるのだ

私は思わず部屋ではしゃいでしまった

まさにファミリー向けホテルの最高峰なのではないか?


もうすぐに風呂の支度をして

そして風呂の地図、館内が大きすぎて地図を見ないと

いけないのだ その地図の裏にはスタンプを押せるようになっていて

スタンプラリー形式になっていた それを見て私はヤル気満々になった

いつしか私は山のことなど忘れていた

だがそこには山を忘れるどころではない

もっと根本から揺さぶる衝動が前回のアメリカのように

私を待っていたのだ・・・


私はものすごい勢いで風呂を巡った

きちんと地図にスタンプを押しながら


そして

メインのお風呂「忘帰洞」へ

とんでもなくすごいところだった

とにかく大きい そしてそこが人で溢れている

場所としてみれば昭和の雰囲気で馬鹿にもしよう

ものだが そこでは老人も子供も 我々同年代も

みんながいい笑顔だったのである

そしてその光景に見入った次の瞬間

ハッと気付く・・・

一人ってオレだけじゃ・・・


そう、周りはみんな楽しい家族連れ

ひとまず私は洗面台を確保した

横を見ると

おそらく私と同年代の男性が子供の

体を洗っていた

彼は父の顔をしていた


そのなんとも言えぬ幸福感を

となりの私ですら感じるほど

楽しそうだったのだ その親子は

いや、彼等だけではない

その風呂全体が放つ幸福感

みんなで竜宮城にいるかのような

それで忘帰洞って名前か・・・


私は呆然とし

そして体を流すと風呂に浸かった


そこからは和歌山の穏やかな海が

夕暮れの日の光が

私の目に輝かしく入ってきた

なんてすばらしいんだ・・・


フラフラっときて私は風呂を出た

体を拭いて

服を着て


出る時にちょうどさっきの横にいた親子と

一緒になった

出たところのベンチに彼の妻がいた

すごいきれいな人だった

健康的な家族は楽しそうだった


私は一人だったので悲しくなった

部屋へ戻る途中のラーメンコーナーで

夕食をとることに

ラーメンを待つ間、生中をかっくらう


仙人ぶってる場合じゃねーよなー・・・



のぼせた後のビールは相当きいた


封印したはずの煩悩に体を奪われた


混沌とした心

帰り道のエレベーターで湯上がりの

女性グループと一緒になった

何かが、込み上げてきる・・・


部屋に戻ると

さっきまではしゃいでいてたその大きな空間は


非常に空虚に思え


空しさを抱かせ


一人ベッドに倒れ込んだ


今年だけじゃなく

これまでのオレ全部忘れたい

新しい人生歩もうか・・・



と、こんな感じで私は年を越しました

かなり長くてすみません!

それでは、今年もよろしく!
コメント
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