はかなく、おぼろげに時は流れて。
おまえさんはとっくに筋の向こう。
不確かなことしかなく、それでいて鮮明。
まったくもって、筋というやつは
やっかいである。
太陽が照っていても、光はあたる場所を
選ぶかの様に
とあるやからにばかり降り注いでいる。
どうにかならんかね。
筋を違えてしまっては、光さえも
届かぬというのか。
その、薄暗く不安な方は
間口をこれでもかと拡げて
わしらを包み込もうとしておる。
どうにかならんかね。
否。助けて下さい。
筋の向こうの輝く園には
思い出のみんなが笑顔で見ている。
おい。