【フイナム版NS】BLUE BLUE Yokohama

2019-11-04 | イラスト
2014 年。
もう一昔前ですね。

では!行ってみましょう。

熱く、語ってます!



ブルーブルー横浜

BLUE BLUE YOKOHAMA



大好き、このお店!


高校2年の夏でしたね。初めて入ったのは。お洒落な先輩から聞いて。

石川町の本屋で雑誌を見て、電話番号メモって、公衆電話でかけて

行き方聞いて。夏の午後。横浜。


外観から、もう、かっこいい!

入って、香りが、かっこいい!

店員さんが、かっこいい!

ドキドキ、ワクワク


1996年でした。

洋服が、熱かった。


あの時、見た景色。その直前に僕は産まれて初めてアメリカへ行って

相当なカルチャーショックを受けてきた訳なんだけど

それは今はやりの「生活の質」ってやつですか?

でもそれは大味で、それ以前のリーバイス小僧の僕にはちょうど良かった

けど、ブルーブルーのセンスに受けた衝撃の方が鋭かったよ。

垂水氏が大桟橋から渡米され、いろいろと吸収し、その思いを詰め込んだ

店「BLUE BLUE YOKOHAMA」。

情熱がメラメラ奥底にあるようで、得体の知れない雰囲気がありました。

商売ではない、なにかであるようでした。

17歳になりたての僕は、もうやられてしまいました。ちなみに、その前月

グランドキャニオンでキャンプしながら誕生日を迎えたんです。



このお店から学びたい。

ほとんど毎日、入り浸りました。その空間にとけ込みたかった。

店員さんのまねをしたり、お客は本当にあまりいなかった。

高校では当時、彫刻家の三沢厚彦先生がいて、その美術の授業っていうのは

放置プレイだったので、先生の横に座ってそれこそつきまとってたな。

学校終わるとブルーブルーって具合でね。カタログとかもらうとそれこそ

穴が空く程眺めてて。もうずーっと見ててね。

ほしいなほしいなほしいなほしいな・・・というね。

物欲、というのか、思春期のあれなのか。

とにかく、モヤモヤってよりは具体的に目前に存在する最高の目標

だった訳です。なんだけど、CDなんかも欲しい訳で、ディスクユニオン

でお金がなくなってるのに、ブルーブルーへ向かって歩く高校生でした。

「あれを買うには、どうすればいいのかな~」

真剣に考えていた。

今の様に、簡単に手に入れることが出来なかったんだよ、かっこいいものって。

情報だって、ぐいぐい行かないと手に入らないし、どこに行くかによって

随分と違うものだった。嗅覚が必要だったんだ。

試着なんかしまくって、ん~、ん~、うなって。

少しずつ、分かっていく感じ。

インディゴのスウェット・ショーツの着こなし方しかり。

Tシャツとの兼ね合い、そして身のこなし立ち振る舞いまで。

お店にずーっといて、学ぶ訳です。ただの物で完結するわけではない。

Tシャツなんか当時まだタウン&カントリーなんか着てたんです。

ビッチのポロシャツとか、着ていたんです。

そこからのブルーブルーのスウェット・ショーツ

はかなりのレベルアップだったんです。正直。

だから、もう無地のヘインズで必死にあわせるくらいしかはじめは無理でした。

髪は坊主。米軍のサービス・シューズをチノパンで会わせて

ニューヨークハットのボーラーハット。

デニムのテーラードジャケット。んん、90年代後期のトラッド・スタイル。

安かったな〜。全般的に。サービス・シューズはまっちゃって

ブルーブルーの在庫なくなってからは中田商店まで買いにいってました。



しばらくしたら、全身ブルーブルーでした。下着も。かぶれてましたね〜。

代官山の方にもたまにいきました。なつかしいゴールデンゲイト!夢の店。

そこで旅のグッズをそろえてました。旅をするから、意味がある。

旅先で、ホント思う訳「これかっけ〜な〜まじで」と。

今はジャーニーっていういい店がありますよね。



でも、ふと思うのは、なぜか今に至るまで

主力のデニムパンツを一本も買ってないのが不思議です。

そこはリーバイスだったんですね。

今の私が10代の自分に言うとすると、「いいね!」ですかね。

「筋、通ってるね!」かな。



「旅は人生の道しるべ」ということでいろいろな旅をし

北欧の港町からお店へファンレターを送ったりしました。

店の前のペンギンポストへ届けたかったの。

まじめですね。でもどんな港町へいっても

ぼくにとってはブルーブルーが一番でした。

外で買い物なんかしないで、質素に旅して

帰ってからブルーブルーで買い物してました。はっきりと

自覚してます。僕は服の着方をこのお店から習いました。



その後、バーニーズへと心が移り、急にブルーブルーが

青春の一ページとして過去の記憶となりまたかなりの

気恥ずかしい思い出ともなり、足がかなり遠のいてしまうのです。

2000年に入って移行はぱったりでした。

そして2008年にハントブラッチフォードを介して、

再会するのです。あの時の嬉しさといったらありませんでした。

ドンピシャ、ドストライクの物をブルーブルーで買えるなんて!

トラッド・スタイル、そろえました。怒濤のごとく。もう大人ですし。

周辺も変わり、店員も変わり、僕も変わり。

でも常に心の大切な部分にあるお店なのです。

今は欲しい欲しいという欲求は強くありません。

心のゆとりがあります。そして落ち着いて、

来る物が着たら逃さず捉える感覚。

スケボー、きましたね。即ゲットしました。

いいですね。

ハント以降、コラボものでしょうかやはり。

エーグルの長靴、オールデン、クイックシルバーのショーツ。

VAN、かなり悩みましたが、見送りました。



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【フイナム版NS】ダウンシャツを買う

2019-11-04 | イラスト
はい。

えー、2015年の文章です。

まだまだ牧歌的でしたね〜。


どうぞ!



ダウンについて。



この話は昨年の秋にさかのぼります。

僕が大好きな店、ブルーブルー横浜ですがそこの店長が

一押しアイテムとして出して来たのが新進気鋭のブランド

OSC CROSSのダウンでした。



試着してみました。

そして、悩みました。

で、スルーしました。

だって車通勤で、いつも室内にいるから

そこまで暖かくなくていいんだもん。

真冬のアウターに関しては、モンクレーにも一度も

触手動かさなかった。カナダグースもね。

実際に触れた事もないよ。



でも、



そのOSC CROSSのダウンの存在というのは

日に日に私の心を蝕んだのです。

去年の年末、やたらとふさぎ込んじゃってさ。

あのダウン、買っときゃ良かったな。って何度も

悔やんださ。

ここのブログにも、訳も無く「ダウンジャケットを着る」

な〜んて投稿のせていたり。あのダウンはちなみに

12才で買ってもらったマクレガー社製。台湾製造。

あんときの嬉しさってね、なかなかですよ。

グローバーオールのダッフルとなやんだんですよ。

しかし、あの軽くて暖かいダウンの存在に

僕はしびれたね。

大切な一着ってやつ?

未だに着てるし。

でも、すでに、去年末マクレガーを着ても

満ち足りない私がいた。

真冬の寒さを共にしてきた相棒だったけど。

「次」がきたのだ。ってね。

重い腰を上げたのが今年に入ってから。遅い!

既にめぼしいタイプと、サイズはなかったのです。

ないならないでいいよね。

その反動でデニムのセットアップになるのですが。



そんな間も、ブルーブルーには通っていた私。

2月だったか?春、夏が始動ってタイミングでした。



そのタイミングで



店長からのびっくりセールス。

「ゆうすけさん、次の秋冬のOSC CROSS、おすすめですよ。」

その時点でもう、きまっとった訳です。

春夏すっとばし、熱くプッシュされたのですから。

写真なんかみません。

どんな形か?関係ありません。

只、入荷したら、買う。それだけ。

そういう直球のセールス。逃げられません。いい意味で。



だから春夏なんかはビームスやらアローズやらで

プラップラしてたよ。



そして。

その時が来た。



店長からの電話。

七回めでとる。



「入荷しました。OSC」



ドドーンと!胸、高ま〜る!



で、店にいく前にオンラインショップ

で写真みれないかチェック。ネット上には

上位機種のみが掲載されていた。

ショート丈って話は聞いてたんだけど。

それらしきモノは発見出来ず。

だからノーアイデアで、ご対面とあいなりました。



バーン!



あれ?



ここにきてまさかの、トーンダウン。

首回り、ボアかぁ。

これってダウンジャケットなのかぁ?

おいおいおいおいおい

欲しく、な〜い!



だがしかし。

いや、まてよと。

もうね、オレには選択肢はなかったんだよ。

来る時から。店長の直球を受けとめにきたんだろ、オレ!

って、ものすごく不思議な部分で自分のテンションを

上げていった。

自分の選美眼に固執するな!

落ち着け!

そして店長の目を見て「じゃ、これで」

とひとこと。



決して安い買い物じゃねーぞ。

で、アウターなんである種勝負服だぞ。

そこを全く力を抜いて、捧げた。

メインステージを解放だ。

お手上げさ。



ワインレッドの袋に詰め込まれたこいつを

小脇に抱え、店を颯爽と後にするオレ。



帰ってからが辛かった。

手に入れたはいいが、気に入ってこないのだ。

で、OSC CROSSのことを知ろうとネットサーフィン。

でこのモデルがダウン・シャツって分類だって知りまして。

だったらもう少しだして、がつんとしたダウン・ジャケット

のが良かったんじゃネーのか!ってマジで。

夜も眠らずダウンの写真とにらめっこでした。

何日もこのダウンは袋に入ったまま。

私との微量な距離を楽しんでいるかのようでした。

内の若い衆がこの話を聞きつけて言ったよ。



「ゆうすけさん、ダウン買わされたんですか?」



そうじゃない、そうではない。

そんな低俗なもんじゃない。

店長とオレとの高尚なやり取りを経て

こいつは今オレのもとにあるんだ。

自分で服を選ぶ事をしなかっただけだ。



見えない魅力が見てみたかったんだ。



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つづく
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