ごしょらくさん

後生楽的爺さん、我が道を往く

おしぼり

2011-12-01 17:09:51 | daily happenings
ご存知ない方もおられるようなので、本題に入る前に、"おしぼり"についてのうんちくをチョビッと。

先ず持って、ここで言う"おしぼり"とは、世間で言うところの、飲食店等で供されるお手拭の類では無く、

大根(辛味大根)を卸し金で摩り下ろし、布巾で搾った搾り汁のことなのね。

「その搾り汁が何か?」とな?「ふむふむ、さもありなん!」では早速本題に入るが宜しいか?


卸し金(陶器なんだけど?)で辛味大根をスリスリと by my mother


おらほ(我が地方)では、辛味大根の搾り汁をつけダレにしてソバ・ウドンを食すという風習があり、

辛味大根の収穫期ともなると、このおしぼりがソバ・ウドンと共に各家庭の食卓にしばしば登場する。

おしぼりは、ソバ・ウドンと切っても切れない関係であり、ある意味、おらほの風物詩とでも言えようか。

因って、何かの用でおらほを訪れた場合、「おしぼりを食うか?」と尋ねられても驚いてはなりませぬ。


今回のメイン、おしぼり


この辛味大根は、先日、近所に住むTちゃんが「おしぼりにして食え」と言って持って来てくれた物で、

おしぼりが大好物であるというTちゃんは、毎年何処からか種を調達しては自家栽培をしている。

おしぼりは、何と言っても大根の辛味と風味が肝であり、第一に大根が辛くなくてはいけない。

辛味大根は、土壌、環境、気候等々により左右され易く、辛味どころか甘くなってしまうことが多い。

そのため、辛味大根に適した場所は限られてしまうのだが、幸いTちゃん家の畑は適地であるようだ。

辛味の無いおしぼりなど、一寸古いが、クリープの入っていないコーヒー、サビ抜きの握り、

唄を忘れたカナリヤ、鞘の無い刀、ついでに、カミさんに見捨てられたボク・・・どもならん。


茹で上がったソバと薬味の味噌


ソバの隣りの味噌は、漬け汁の辛味を調節するためで、味噌を入れることによって辛味が和らぐ。

逆に、辛味が足りない場合、醤油を加えると尚一層辛味が増すから、お気をつけあそばせませ。

その昔、近所におしぼり超大好き爺さんがおったそうで、おしぼりに纏わる逸話が今も語り草となっている。

件の爺さんは人並み外れて辛いのが好みで、禿げ頭から湯気を立ち上らせ、それは旨そうに食ったそうな。

ソバでもウドンでも宜しいから、一遍おしぼりっちゅうのをお試しあれ、癖になるでぇ。


ブチッとやっておくんなさい!
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コメント (2)
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