ナスと弁当

それは、少し前の事。その日、午前中に農作業の後始末やらナスの収穫を済ませ、午後キノコ採りに出かける計画を立てていた。

この時期に未だナスが採れていて、瞬く間にお化けナスになっちまうからねぇ、頃合いをみて収穫してやらないといけませんな。

でね、一応農作業をやったとの言い訳が出来たんで、カミさんに弁当を作って貰い意気揚々とお山へ出かけたって訳ね。

終焉を迎えたお山

キノコ採りの結果はと言うと、毒キノコおろかキノコの類は一切無し。今年は早々にキノコ終了の気配。

これから出る晩生キノコを期待しているんだが、どうやらそれも当てにできそうもない。長年キノコ採りをやっているが、こんな年は始めてだ。

歩き疲れ、遅い昼飯をとろうと弁当を取り出し、さて食べようとしたところ、オニギリの代わりに出てきたのはナント！午前中収穫したナス。

当然お山には食堂も無ければコンビニも無い。従って、この日は昼飯抜きでお山を彷徨い、帰宅した時には腹が減ってヘロヘロ状態。

そして、「バカ！」とカミさんに怒られた。いきなりバカ！はあんまりだが、原因は、分かっている。弁当を入れた袋を間違えたたからだ。

アナタねぇ、怒るのはよ～く分かるけどね、飯を食おうかと弁当箱を開けたらナスが入っていたオイラの気持ちになってご覧なさいな。

間違ってナスを持っていったオイラが悪いのは分かっているんだが、弁当とナスを同じビニール袋を入れるなっちゅうの！。