Sydney Yajima


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次に来るべきこと

2016-01-19 16:24:03 | 経済
中国の株価が暴落したことだけを、如何にも自分の手柄のように、語る経済学者たちが後を絶たない。
「かつて、私が指摘してきたように」
と、彼らは言う。
もちろん、それが商売なのだから、頑張ってやればよい。
だが、本当に、経済学者を名乗るのならば、この後の展開がどうなるのかを、もうちょっと きちんと解説してはくれないのだろうか?

私の予想では、こうだ。

中国の債務問題が表面化したことで、今後、元の信用が揺らぎ始める。
通貨の信用が揺らぎ始めるということは、中国だけの問題ではなく、IMFの信頼も揺らぐということになる。

人々は、それでも、米ドルにしがみつこうとするだろう。
少なくとも、米ドルは、地上最強の通貨であったし、あり続けるであろうからだ。

しかし、ユーロはどうなるだろうか?
現在イギリスではユーロ離脱を議論している。
議会政治のことだから、結果はまだ見えてこないが、もし、イギリスが離脱するとなるとユーロを支えてきた大きな柱の一本が抜けるということにはなる。つまり、ユーロの信用が揺らぐと言うことだ。

日本円はどうだろうか?
私は量的緩和が、日本国内で内需 および設備投資に使われているとは思っていない。
緩和された円は、そのゼロ 金利の恩恵を、あまねくことなく、中国や、韓国へ振り向けている。
円キャリーという色を付けてね。
そう、一時の米国のやってきた米ドル緩和策の結果、多くの途上国の経済が潤ったことを、今度は日本が支えているのである。
それがいけないことだとは 思わない。
だが良いことだと言う自信もない。

少し話を広げる。

通常、信用がなくなった商品は、利息が高くなる。
例えば、かつてバブルを謳歌し、そのバブルがおにぎりの皮を破るように破損して中から具がはみ出してしまった1990年初頭の日本には、ジャパン プレミアムという、世界各国からのペナルティーがかけられた。
日本への利息を2%程度高くされたのである。

現在、チャイナ ペナルティーの準備が進められている。
それは、中国の統制経済や計画経済などというものに対する、真正面からの挑戦状となるであろう。

私は中国が発展することが、いけないことだとは思わない。
彼らが安定した発展を遂げ、そして環境問題にも取り組み、人民が幸せに暮らせるようになれば、素晴らしいと思う。
しかし、今の中国はゆがんだ欲で膨らんでいる。
もちろん、日本が清らかなわけではない。まして、米国や豪州が天神さまのように、清らかな心をもっているなんて、思ってもいない。

だが、中国は遅れてやってきた、帝国主義の発展モデルを持ち出してしまったことに危惧するのである。
帝国主義とは、まず近隣国を虐げ、そして、其処を起点に、世界中へと広がるモデルのことだ。

現在の中国の在り方は、まさにそれなのだと、私は危惧している。


話しは、少し飛ぶ。

もし、一国の経済が膨らみすぎてしまった場合、どうすれば いいのか?
ということを、考えてみた。
処理の仕方は、いくつかあるだろう。
だが、どの処理の仕方においても、後々の長期の展望がなければ、ならない。

処理というものは、突き詰めて言えば、時間との闘いである。
処理に時間をかけるほうが、場合によっては傷が浅く済む場合もある。
日本のバブル処理 それは おおよそ600兆円の処理だったが、20年をかけた。
もちろん、年間3万人の自殺者を出し、多くの企業を倒産させたかもしれないが、コツコツと頑張りの効く日本人の気質にとっては、悪くない方法だったのかもしれない。
ともかくも、日本はおおよそ、脱出できたところだ。
仮に中国や韓国がへたれたところで、影響は、GDPの20%程度 最悪へこむことがあるかもしれないが、日本そのものは、つぶれはしないだろう。

別の方法は、一旦 なにもかも潰してしまう というやり方だ。
このやり方は、かつて、ドイツ帝国がやったし、ヨーロッパでは好まれるやり方だ。
彼らは国がつぶれるということに、さほど抵抗感がない。
もちろん、喜んで受け入れるわけではないが、何度も経験しているので、免疫力が強いのだ。
ダイナミックに国がぶっつぶれるというのは、例えばソビエトユニオンがロシアになったときもそうだった。
ジャガイモを買うのに行列を作らなければならないが、並べばいいだけの話だと、笑うだろう。
この発想は日本人には理解しがたい。

また別の方法は、米国のやり方だ。
私はカルピスに例える。
カルピスを入れる時、2割程度原液を入れて、水と氷で薄めるぐらいが私は好きだ。
このカルピスの原液を 米ドルだとしよう。
そして、水が量的緩和だ。
アメリカ人は、色が白っぽかったら、それはカルピスだと、どんどん水を入れる。
その水は、最初から白く濁った米のとぎ汁かもしれないが、それでも、見た目はちゃんとしたカルピスだ。
甘くないと批判されれば、砂糖を入れればいい。
カルピスとは違ったものになって、まずくて飲めたもんじゃないと、日本人の繊細な舌なら拒否反応を示すところだが、米国人は、そんなことは、構わない。炭酸を入れて、白が良くないならカラメルとカフェインをいれて、コカ・コーラにしてしまう。
それが、イノベーションの力だと彼らは、笑うだろう。
そして、それは、多分間違ってはいない。
米国の強さはこの、図太さ 無神経さと、融通の利くところにある。
日本人にはまねができないところだ。
ともかく、そうやって、米国は2008年以降のファイナンシャル クリフを乗り切った。
いい加減に見えるが、実はそうではなく、彼らは自信の塊なのである。

さて、中国がどのモデルで、今回の問題を解決しようとするだろうか?
私は、どのモデルでもないと思う。
中国の行うことは最後まで、誤魔化せるだけ誤魔化すというやり方だ。
今回のGDP6.8%なんて、発表も、嘘っぱちに決まっている。
だが、そんなことは、彼らにとって嘘ではない。
計画経済の中の数字に過ぎないとまで、言い切るだろう。(仮に、指摘されたとしたらだ)
だから彼らは、現在の問題を、究極まで認めず、誤魔化し、先送りをし、傷が大きくなろうとそれを隠し、時間稼ぎをする。
時間は悠久の歴史をもつ国らしく、1000年でも2000年でもセットで先送りしようとするに違いない。

だが、問題がある。
というのは、中国国内で通じる理屈が、海外では通じないということだ。
チャイナ プレミアムは、確実に発行されるであろうし、そのインタレスレートは11.5%程度になるだろう。
それも、年内の話だ。
こうなると、中国は利息を払うことさえできない企業が続出し、次々に不渡りを出すことになる。
不渡りは、しかし 倒産ではない。

欧米の経理のスタンダードの考え方では、倒産とは、不渡りを出した企業が、成功した結果法的に認められる、支払いをしなくてもよいというお墨付きのことだ。
だが、中国は倒産をさせないだろう。しかし不渡りをし続ける企業はゾンビのように、残り、さらに、在庫が積み上げられることになる。
もちろん、それらの在庫は安く叩かれ、世界のバッタモン屋の軒先を飾ることだろう。

そして中国は、何年も何十年も
そうやって生きていくのである。