Sydney Yajima


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戦争準備か?

2016-01-28 16:40:20 | 政治
ジョン C ステニス空母が、15日 母港を出港し、西へ向かった。
西 とはアジア方面に、である。

イランの凍結解除を行い、サウジとイランとの矛盾を抱えたままではあるが、米国は中東への影響力を最小限にしつつある。
戦争がいつでも起こりうる中東から、軸足をずらしていることは、目に見えて明らかだ。
9・11から15年経とうとしている今、すでにテロ事件は米国が中心となった問題ではなく、パリのテロ事件以降、中東と地繋がりのヨーロッパの問題となりつつある。
もちろん、シリアから押し寄せる難民問題と、ギリシャの債務問題など、様々でかつ複雑な事情が重なり、織り合わさったうえでの話だ。
だが、このことについて、今日は書くつもりはない。

今、ジョン C ステニスが、なぜ、西に向かっているのか?
ということを書いている。

北朝鮮は、水爆実験と称する核実験を行い、それなりに、なんらかの成果を得た。
成果の一つは、無視され続けていた北東アジアの軍事問題に再び スポットライトを当てることができたということだろう。
もうすぐ、ロケット実験を行うことになっている。
ロケットとは名ばかりで、ロケットは垂直に打ち上げれば、ロケットとなり、水平に撃てばそれはミサイルとなるのは常識だ。
ミサイルは、米国本土に到達するかもしれず、そうなれば、未完成の核爆弾であったとしても、サンフランシスコ程度なら壊滅することができるだろう。
米国は、座視しない。

米国の行う行動は、キーリゾルブという軍事演習だ。
軍事演習は、即座に、軍事行動そのものに、切り替えることができる種類のもので、それが、北朝鮮の目と鼻の先で行われる。

奇しくも、天皇陛下が、フィリピンへ向かわれ、両国民のわだかまりを解くための様々な行事に、ご老体に鞭を売って、為されている。
このことは、日本人としては記憶しておくべきことであろう。
なぜならば、第二次世界大戦のわだかまりが解けることは、同時に、二つの国の間をつなぐ様々な交流が盛んになることでもある。
そして、二つの国の交流は、中国に取って脅威となるであろう。

原因を作ったのは、フィリピンでもなく日本でもない。
南沙諸島を埋め立てて、基地化しつつあるのは、脅威だと感じているであろう中国そのものなのである。

中国を理解しようとして多くの日本人が、混乱している。

几帳面な性格の日本人にとって、例えば韓国などは、理解しやすい。
几帳面さに、多少のずさんさがあると言う程度であっても、理解の範疇だからだ。
理解もするから、腹も立つ。
腹が立つから、嫌韓という人も出てくるのだ。

しかし、中国そのものを理解するのは、不可能だ。
なにしろ、大きい国だ。
多民族国家であり、しかも、それぞれが、バラバラの価値観である。

土地の広い国はほかにもある。
米国やロシア、オーストラリアなどが、そうだ。
しかし、理解できないことはない。
割合に単純で、価値観が分かりやすく、しかも、話し合いの場所に座ることができる。
だが、中国は違う。
唯一、彼ら中国と話し合いができるとすれば、お金の話だけだ。

しかし、最近の中国は、それさえも理解の外になりつつある。
何しろ、嘘をついていることを、世界中の人々が知っているのにもかかわらず、「自分たちはGDP世界第二位の経済大国だ」と言う。
言っておくが、過去、中国が世界第二位のGDP大国になったことなど、一秒もなかった。

二位どころか、三位でさえない。
彼らはただ、イメージを膨らませ、世界中から金を集め、その金で自分たちを膨らませて大きく見せてきた張り子のトラのような、存在でしかなかった。

風船の宴は終わった。
もはや、誰の目にも明らかである。

米国の恐ろしいところは、ずっとこのタイミングを見計らってきていたことだ。
彼らは、中国がどのような経緯で弱体化していくのかを、じっと観察してきた。

今回の ジョン C ステニス原子力空母と 横須賀に駐留している ロナルドレーガン原子力空母の二隻の展開は、すでに平常ではない。
二隻の空母の展開する演習は、中国への牽制だけでもない。

しかも、F22 F35が28機のうえ、B52 B2ステルスがグアムにスタンバイしている。
こんなことは、今までなかったことだ。

つまり、近々、戦争になるのだ。とは、私は言いたくはない。
言うこともできない。
言ってもいけないだろう。

しかし、大統領選挙の年に戦争が起きることは、めったにない。
大統領が、戦争を始めておいて退席することなど、あってはならないと考えるであろうからだ。

今回の米国大統領選挙は、1940年に似ている。
当時、共和党の一匹狼の実業家ウェンデル L ウィンキーが有力視されていた。結果はご存じのとおりルーズベルトが大勝したわけだが、しかし、現在の、ドナルド トランプ候補と重なって見えるのは私だけだろうか?
不況の後、実業家が選挙に出てくることは、実はよくあることだ。

だが、実業家が勝つと、必ず、敵となる相手が生まれても来る。
ビジネスの敵は、時にはし烈だ。

香港のサッスーン家が、その後中国共産党に取り入り、ビジネスを展開して成功したとき、それに対抗した相手がいたとしたら、今回の中国の株価の下落をもっと正確に解説できるかもしれない。
だが、そういう解説を危険を冒してまで行う経済評論家はいない。
それと同じで、熾烈なビジネスの世界での生き残りには、あまり情緒的な言葉は実に、危険を招くだけで、なんの成功への手助けにもならないのだ。

結局、私は、若かったころよりも、あまり書かなくなった。
リスクを冒して知っていることを、書くことへの、情熱が薄れてきたからだろう。