
昨日(1月23日)の寒河江市庁舎。
1月のこの時期、周りにはほとんど雪がない。本当に珍しい事だ。
でも今日は朝から猛吹雪。下の写真は今日の寒河江市庁舎。

下の写真は1969年(昭和44年)≒40年前の竣工時の庁舎。
2~3階が約8メートルのキャンティレバー(はね出し)になっているが、現
在は事務スペースが手狭になってきたため、2階部分は増築されている。

さて、タイトルの「 黒川紀章&岡本太郎 」だが、この寒河江市庁舎は、建築
家、故黒川紀章氏の設計で、建物の玄関ガラス扉押板鋳物と、内部中央吹抜に故 岡本太郎氏のオブジェがあるところからそう名付けてみた。

写真の玄関ガラス扉押板鋳物・・・・に注目。


黄金色をした宇宙を飛び回る火の玉、生命の躍動感さえ漂わせる形状は、大阪万国博「太陽の塔」のイメージと重なる。

この建物の完成後間もなく、1970年に大阪万博が開催されており、まさしく「太陽
の塔」と製作時期を同じくしている。
この押板は竣工当時に比べ退色し、中央部分の鍍金も擦れ、今から≒40年前(昭
和44年頃)に竣工して以来、毎日、市民に利用されて来た歴史の重みを感じる。
玄関ガラス扉から見える庁舎内部の床タイル模様はどこかで見たような気がする。
建築家、故前川國男氏設計東京文化会館の床タイルと、色、材質、形状、模様が全く同じだ。
故前川國男氏は東大建築科卒業後渡仏、 ル、コルビュジエに師事、故建築家、丹下健三氏の師で、日本の現代建築家の代表的な建築家の1人でもある。
その丹下氏に師事したのがこの黒川紀章だ。
この建物は2003年 DOCOMOMO JAPAN 日本近代建築100選に選ばれた日本
の現代建築にとって著名な建築物の一つでもある。
そう・・・回顧してみれば、この建物は正に世界の近代建築の原点でもあるル、コルビュジエに繋がっていく、歴史的建造物の生き証人なのだ。

写真はル・コルビュジエ設計のチャンデーガル(インド・バンジャーブ地方の州
都)のファサード。どこか寒河江市庁舎のファサードに共通しているところがある。


この続きは、お楽しみに・・・・。