Ancient History Encyclopedia(出典)
劇団で劇作家の勉強をしていた頃、役者コースの一次の面接を担当させていただくことが何度かありました。
うちの劇団は好きな人は好き、嫌いな人は嫌いというはっきり別れるものだと思います。
でも東京都北区と協力関係にあるから、1年の月謝が安いのね。
最初は先生の作品が好きで受ける人が多かったけど、最後の頃は、料金が安いからと受ける人も増えていた。
でも、〇〇座なんて有名なところで研究生を終えた人が(劇団員になれなかった人)も受けに来る。
そこで不思議なんだけど、こういう人たちの多くは、ちょっと考え方が違うのね。
台詞を事前に渡して、それをいうだけなんですが、その際、
ただ真っすぐに立って台詞を言えと、審査員の要求はそれだけなの。
けれど必ず、斜に構えたりして、台詞も変な抑揚を入れてやれと言われたことを完全アレンジしてしまう人がいる。
言われたことをそのままするのは、できない奴のすることと思っているんでしょうか?
けれど、言われた通りのことをできない人は演出家やプロディーサーにとっては、使えない奴という評価でしかないんだんだよ。
まずは言われたことをしてから、そのあとで、こうしてはどうでしょうと提案するのが、舞台の出演が決まったとき(もし演出家と役者の意見が合わなかった場合)すべき正しい方法だと思っています。
なんどもなんども、真っすぐ前を見て、台詞をただ言え、変な抑揚はいらないと何度も審査員がいうんだけど、次々に現れる受験生がまた同じ過ちを繰り返す。
これは不思議でした。
役者って、動物的な勘で、今自分が要求されていることを理解して、実行できないとダメなのね。
そこへ完全自己流を常に入れられると…ちょっと違うんじゃないかと。
実際、〇〇座の研究生をしていた人から演技指導というのを過去に受けたこともあるんですが、やはり落とすわなと思うところはありました。
テレビの仕事などをしていた人でしたが、芝居が…売れてるメインの役者さんたちと比べると…というより、比べるまでもなく違うのよ。
ここまではっきり違うものかと思いました。
少なからず、変な抑揚を入れて台詞をいう受験生は、うちの舞台は見たこともないんだろうなと思いました。
見ていたら、ここの劇団の芝居の傾向は判りますから、しなくていいこと、するべきことを理解しているはずです。
〇〇座に研究生を終え劇団員として残れる人は…最初から違うんでしょうね。
プロがみれば、一発で判るという奴なんだと思います。
昨日、珍しく、舞台のテレビ中継を見ていて、そんなことを思いました。
私も舞台からは、ずい分離れた日々を送っています。
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