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女優になりたい人は見なさいという作品です。
劇団員の静香(薬師丸ひろ子)はどうにか女優デビューする日を夢見ている。
そこへ「Wの悲劇」を上演するということになり、舞台になる和辻家の娘・摩子役を射とめようとするが、お手伝いとプロンプタ―にしかなれない。
そこへ突然チャンスが舞い込む。大阪公演の最中、劇団のスター女優の翔(三田佳子)のパトロンが腹上死をしてしまう。
これがバレたら、女優でいられない。私があなただったら…と思い、静香の所で死んだことにしてくれと言われる。そうしたら摩子をやらせてあげるという。
迷った末、静香はそれを受けることにした。
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本物のレポーターが入り、静香のチケットを買った愛人が死んだことを質問攻めにする。
そんな思いまでしてつかんだ摩子役だが、静香は本番を前に、怖いといいだす。
怖いんです。私何もかも滅茶苦茶にしてしまいそうで…。
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翔はそんな静かに
しっかりしなさい、あなたこの為になにを犠牲にしてきたの?
私なんか怖くて初日当日、生理になったのよ。でもやったわよ。血にまみれて…。
女優、女優、女優、勝つか負けるかよ。
諭され、静香は舞台に望むが…。
「私、おじい様を殺してしまった。おじい様を殺してしまった!」
静香のひき返せない演技が始まった――。
夏樹静子の「Wの悲劇」が原作になっているが、映画(監督:澤井信一郎)は全く異なる内容になっている。
1人の女優のスキャンダルを逆手に取り、新人女優がのし上がっていく様を見せている。
舞台部分は蜷川幸雄氏が担当し、きつい蜷川氏らしく「不感症!」と主演の薬師丸を怒鳴りつけた…ドラマではなく撮影の演技を付けている部分で…。
お芝居だから若干事実とは異なる部分があるが、のし上がりたい、夢を掴みたい。その為なら…という一劇団員でしかない女優と地位に固執する女優の様子は見事なものだ。
キャッチコピーで
「あんたは私の踏み台よ」
というのがありまして、これが、何か好きなんですね。
誰かが役を獲るということは、誰かが落とされる。それを踏み台と言ってしまう。
現実を実に言い表した言葉です。
役者になりたい人は良くも悪くも1度見てみると、心に沁みます。
「顔ぶたないで、私、女優なんだから」
という流行語も生み出した。
さて、静香はスターになれるのか?
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