私の母親という人は実にしっかりした人だ。
そのしっかりさ加減が逆に問題だ、とも思う。
私がまだ6歳の頃、母は外出先に私とその友達を連れて出かけ、私から目を離した隙に、私は交通事故にあいました。
ふと我が子の姿が見えない。どうしたんだろう?母の胸の中を言葉にならない不安がよぎっていたそうです。けれどよそのお子さんを連れているし、乳母車に乗った赤ん坊までいる。その状態で自分の子供だけ探しに行くと言うわけにはいかない。けれど明らかに姿が見えない我が子。不安がどんどん高まります。
そこに来る。
お決まりの、ピーポーピーポー。
母は乳母車を押して私の友達を連れてそっちへ駆け寄って行きます
「お母さんですか、お母さんですか」必死の形相の母に救急隊員の人も何が感じるものがあったのでしょう。そう声をかけてきます。
人垣を掻き分け見れば、
「あら、洋子じゃないの」
血まみれで倒れているのは、やっぱり我が子でした。
こんな時どんな親でもパニックです。
けれど、母の怖い所はその状況下からすぐに立ち直り、何をしなければならないか判断できること。
何故か非常事態に異常に強いのです。
そして残念なことにその母の後姿を見てきたせいか、私も非常事態に異常に強いです。
平素より生き生きと行動してる感さえあります。
人間、波乱に放り込まれると、なんとしてでも抜けなきゃって、不死身の生命力が沸いてくるらしいです。
そこにあるのは、女のシアワセとは程遠い現実のような気がしますけど・・・。
ある頃から夢があります。
もし仮に私が家族なんかを持った時、夫がとか子供が怪我をしたなんて聞いたら、
「・・・どうしたらいいの?私判らないわっっ」
と、共に倒れることです。
「あなたがそんなでどうするの?妻なのよ、母なのよ」
周りに叱咤されようと、判らないわ、判らないわと寝込みたいのです。
女はそれくらいの方が、周りは楽ってありますよ。
なんか起きた時に俄然張り切りだす妻より。泣き崩れててくれる妻の方が、夫はやり易かったりしますよ。
だって家族の非常事態って、男の人にとっても男になれる試練だったりするもの。
だから頼れる旦那様の元で「どうしたらいいのっ。どうしたらいいのっ」って泣き崩れる妻でありたいんだけど・・・。
きっと無理だと踏んでいる。
でも頑張る。
女はどこかその方が幸せのような気がするんだ。
そのしっかりさ加減が逆に問題だ、とも思う。
私がまだ6歳の頃、母は外出先に私とその友達を連れて出かけ、私から目を離した隙に、私は交通事故にあいました。
ふと我が子の姿が見えない。どうしたんだろう?母の胸の中を言葉にならない不安がよぎっていたそうです。けれどよそのお子さんを連れているし、乳母車に乗った赤ん坊までいる。その状態で自分の子供だけ探しに行くと言うわけにはいかない。けれど明らかに姿が見えない我が子。不安がどんどん高まります。
そこに来る。
お決まりの、ピーポーピーポー。
母は乳母車を押して私の友達を連れてそっちへ駆け寄って行きます
「お母さんですか、お母さんですか」必死の形相の母に救急隊員の人も何が感じるものがあったのでしょう。そう声をかけてきます。
人垣を掻き分け見れば、
「あら、洋子じゃないの」
血まみれで倒れているのは、やっぱり我が子でした。
こんな時どんな親でもパニックです。
けれど、母の怖い所はその状況下からすぐに立ち直り、何をしなければならないか判断できること。
何故か非常事態に異常に強いのです。
そして残念なことにその母の後姿を見てきたせいか、私も非常事態に異常に強いです。
平素より生き生きと行動してる感さえあります。
人間、波乱に放り込まれると、なんとしてでも抜けなきゃって、不死身の生命力が沸いてくるらしいです。
そこにあるのは、女のシアワセとは程遠い現実のような気がしますけど・・・。
ある頃から夢があります。
もし仮に私が家族なんかを持った時、夫がとか子供が怪我をしたなんて聞いたら、
「・・・どうしたらいいの?私判らないわっっ」
と、共に倒れることです。
「あなたがそんなでどうするの?妻なのよ、母なのよ」
周りに叱咤されようと、判らないわ、判らないわと寝込みたいのです。
女はそれくらいの方が、周りは楽ってありますよ。
なんか起きた時に俄然張り切りだす妻より。泣き崩れててくれる妻の方が、夫はやり易かったりしますよ。
だって家族の非常事態って、男の人にとっても男になれる試練だったりするもの。
だから頼れる旦那様の元で「どうしたらいいのっ。どうしたらいいのっ」って泣き崩れる妻でありたいんだけど・・・。
きっと無理だと踏んでいる。
でも頑張る。
女はどこかその方が幸せのような気がするんだ。