《被曝隠し》
朝日新聞特別報道部の藤森千秋記者は、「福島第一原発で、作業員の線量計に鉛カバーをかぶせて被曝量をごまかしていると同僚から依頼を受けて、真相を調べ始める。
証拠となる録音テープと元作業員の話から、2011年11月下旬から12月上旬ごろ、一次請け企業の役員でもある現場リーダーが作業員らを集め、用意した鉛板で、線量計を覆うカバーをつくるように指示し、作業時に密かに装着するように求めた。作業チームの12人のうち、証言者ら3人が装着を拒否したため、役員は彼らに作業からの離脱を求めた。リーダーを除く残る8人は、指示の通り作業した可能性がある。作業は、汚染水処理装置につながるホースに連結防止用の保温材を巻き付けることだった。