モリー先生との火曜日で、『いかに死ぬかを学べば、いかに生きるかも学べる』と書かれてあり、老いやいかに死ぬかを考えていた時に見つけた『ヘルプマン』のマンガ。まだ二巻までしか読んでいないけれど、介護の実態を知ると百太郎のお婆さんみたいにポックリ逝きたいと思ってしまう。
恩田百太郎は高校三年生。ある時 特別養護老人ホームから逃げ出してきた認知症老人に出会い、老人ホームに送り届けたことがきっかけで、老人ホームの実態や認知症の実態を知ることになる。認知症の老人はベッドの上に寝かされて、紐で縛られている。嫌がる老人は泣き叫び、鎮静剤を打たれておとなしくなる。身体拘束をしなければ、どこにでもオシッコをし、どこにいくかもわからないし、危険だからだ。そのことに疑問を感じた百太郎は家に置いてあった大人用おむつを着けて、手足を縛りどういう気持ちになるのか自ら体験する。現在の介護の状況に疑問を感じた百太郎は、介護の仕事をすることを決意する。
認知症の老人はオシッコや糞を垂れ流し、人に噛みついたりする。介護している家族はいつ終りが来るかどうかもわからない状況に、心身ともに疲れ果ててしまう。毎日過酷な状況の中で働いている介護スタッフ達。そして介護をビジネスだと考えている特別養護老人ホームの腹黒そうな施設長のような存在。とても陰湿な(喜びもあると思うけれど)介護の現場なのに、百太郎の温かさや前向きさが好感を持てる。
この漫画 テレビ化されればいいのに。
セブン&アイより