高齢者福祉の相談を受けていると、様々なことがあります。珍しくないのですが、こんなことがよくあります。
介護が必要となった父親を誰が看るのか、家族で揉めているのです。その父親は一人暮らしをして生活していましたが、病気のため、一人で生活するのが難しくなりました。そこで登場するのが、3人の子どもです。長男夫婦は島外に住んでいて働いています。長女は町内に住んでいますが、嫁いでいます。また次男は結婚していませんが、働いています。
よくあるのが、擦り付け合いです。
長男夫婦曰く、「近くに住んでいるんだから、長女が看ればいいじゃない。ましてや娘の方が気兼ねしないから、お父さんも喜ぶだろうし・・・。」
長女曰く、「私は嫁いだ身だから、嫁ぎ先の目もあるから、面倒みれないわ。本来、長男が家を継ぐんだから、私は関係ないわ。」
次男曰く、「俺はどっちにしろ関係ないね。」
いったいこの言葉や態度は何なのでしょう?自分を育ててくれた親は、歳をとって介護が必要になったら、自分とは関わってほしくない人なんでしょうか?或いは、自分のパートナーの親は、やっかいなお荷物なんでしょうか?
もちろん、こんなケースばかりではありません。でも自分の権利ばかり主張して、大切な何かを忘れているような気がします。僕たちは福祉の専門職ですから、お手伝いをします。でもね、家族が愛してくれることが一番の介護なんですよ。