周りから見ていると「頑張っているけれど、要領が悪い」人がいます。
例えるならば、平坦な道路を自転車走行しているけれど、一番軽いギアで一生懸命に漕いで空回りしている人でしょうか・・・。
あるいは英語のテスト前に一生懸命に漢字の書き取りをしている人でしょうか・・・。
それとも好きな女の子の興味を惹きたくて、悪戯ばかりして嫌われる人でしょうか・・・。
僕はそんな人が嫌いじゃありません。
実のところ、自分自身もそんな人間なのかなと思います。
いや、もしかしたら多くの人がそうなのかもしれません。
今まで多くの子どもたちとサッカーを通じて知り合ってきました。
当然のことながら、彼らは中学時代の殆どの時間や情熱をサッカーに費やしてきたわけです。
しかし、将来的にサッカーで生活をすることは殆どありません。
それは周りから見た時に「要領の悪い、愚かな行為」でしょうか?
彼らが大人になって振り返った時に「もったいない時間の過ごし方」なのでしょうか?
もしかしたら、そういう不安を持つが故に、物事に対して一生懸命に取り組むことが出来なくなっている子どもたちが増えてきているのかもしれません。
しかし、少なくとも僕は自分自身や彼らが一生懸命に全力で過ごした時間を貴いと感じています。
一緒に過ごした中学3年生の選手たちが最後の公式大会を終えました。
彼らはなかなか勝てず、結果としては満足の出来るものではなかったかもしれません。
それでも全力疾走してきた彼らを僕は誇りに思います。