恩師のご著書「講演集」より
講演集、三
先祖供養はまず己が成仏すること
ご先祖様についても、同じことが言えます。
ご先祖様を地獄へ落とそうと、極楽へお上げしようと、
それは私たちの生活態度の中にあるのです。
「南無妙法蓮華経」または「南無阿弥陀仏」と言って、
三時間も四時間も拝んでいても、
自分たち親が喧嘩ばかりして不調和な生活をしておりましたら、
いくら拝んでも駄目です。
ご先祖様に成仏していただこうと思えば、まず己が成仏し、
自分が救われることです。
ご先祖様というのは、私の上にはお父さんお母さんがあり、
そのお父さんお母さんの上には、又それぞれお父さんお母さんがおれれます。
三十代溯っただけで、なんと、十何億という数になるそうです。
だから十何億というご先祖様の尊い縁の凝固したのが、私たち一人一人です。
ですから、何々家先祖代々という一本の筋かと思いますと、
そんなものとは違って膨大なご先祖様の筋があるのです。
それこそ十何億という大勢のご先祖様の因縁を頂いて生まれた私たちですから、
その大勢の方の良いところ、悪いところを頂いているはずです。
今、肉体を頂いた自分が救われた時、自分に縁あるご先祖様は成仏して下さいます。
自分が苦しんで迷っていて、どうしてご先祖様を救うことができますか。
ご先祖様の前で自分の悩みや苦しみを聞かせることが大変先祖不孝です。
~ 感謝・合掌 ~