浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

恩師の歌集「愛」より

我れ食べず人に施す母の愛
幼き我に布施教えらる

「独り言」より。

2015-10-11 00:27:11 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

         恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より


               第三章 天上界への道


             ◆天上界は本当にあるのか◆


天国はあるのか。極楽はあるのか。それは空想の世界にすぎないのか・・・
昔から死ぬとどこへ行くかについて、いろいろと関心が持たれてきましたが、
ここで改めて考えてみたいとおもいます。
「在る」ということは外なる世界をすべてと見なしてきたのが、
科学信仰の現代文明でした。
本当は内なる真実が外に現わされてくるものであり、
内と外とを分けて考える必要もないはずです。

もし、敢えて内とか外という区別をつけるなら、
内在せる意識の世界こそが真に実在sる世界に通じる入口である言ってよいと思います。
これからの文明は精神文明の時代へと転換してまいります。
物質の世界の目覚ましい進歩に比べれば、心の世界はまだまだ解明も開発もされておらず、
地球社会のレベルは幼い段階にとどまっています。
この三次元現象界の生活は肉体の五官を通してどんな思いをいだくかによって展開されてきたのです。
想念はエネルギーです。
すこぶる現実的なものです。
物質以上に現実に力を有するものだと言っても過言ではありません。
病気の心配や悪い事態ばかりを思えば、現実にそれを証明する結果が現れてきます。
逆に現代医学でも治せぬ病が、心の転換によって快癒したりします。
原因と結果の法則は、この思いと現実の関係にも当てはまります。

私たちの意識が肉体を出て、物質の波動よりももっと精妙な波動の世界に移ると、
現象界に肉体を持って生活していた時よりもずっと速いスピードで思ったことが現象化してまいります。
この世に比べれば距離も時間もないと言えます。
地球を一秒間に七回半回る光速よりも速い想念のお陰で、意識の上である場所を思った瞬間にそこへ行けます。
したがって、もし心に怒りや憎しみや恨みや貪欲などの不調和な思い、
あるいはこの世への執着の思いをたくさん詰め込んでいれば、それらの思いによって苦しい世界が展開してくます。
あたかも映画のスクリーンにフィルムどおりの映像が写し出されるように、
私たちが心にいだいている思いが周囲の環境に即反映されてくるのです。
これは、「心の重さの法則」を使った説明と合わせて理解すると、よりいっそうわかりやすいかと思います。
重い心、砂袋のように重い心は、命の糸が切れると、ドスンと下に落ちていきました。
そして、風船のように軽い心、これは命の糸が切れると、どんどん上に上昇していくのでした。
けれども、本当はこの地上界より下の世界だからそれが地獄で、上の世界だからそれは天国だというよりは、
むしろ神様の光の届かない暗い世界が苦しみの世界、
そして神様の光のもとに明るく輝く世界が天上界であると言うべきでしょう。


             ~ 感謝・合掌 ~





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