恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第六章 人類滅亡を救う奇跡と癒しの秘密
心の教えを正しく行うと証がついて回る
ミラノの聾唖者の少女
先の続き・・・
サーラは私の名前をナガオと教えますと、
最後の「オ」をとくに長く伸ばして
一音ずつ一生懸命に発音してくれました。
翌日は、すでに百何十キロと離れたところのレストランにおりましたが、
もうほぼ正常になったという連絡がお母さんから電話で入りました。
生まれてから十何年も声というものを聞いていなかったら、
たとえ耳が聞こえるようになっても、
それが何を言っているのかわからないのが普通です。
それが不思議なことに、
その状況の中で周囲の人々の愛に支えられながら理解できたのです。
コレットの社長が言いました。
「あなたは偉大な方だ」
日本から行った人たちが言いました。
「今ごろ気が付いたのか。遅すぎるよ」
東京にも同じケースの方がいらっしゃり、
やはりこちらが何か言うといっしょになって笑っていました。
これは医学では考えられないことです。
しかし、事実です。
それから、強度の弱視者の方ですが、手を引かれてやっと連れて来られた方が、
十分もしないうちに正常になってしまわれました。
これも考えられないことです。
ロンドンの青年は十三年もの長い間、
交通事故のために車椅子の生活をしていましたが、その場で立ち上がり、
歩行できるようになりました。
聖書にはイエス様が現わされた奇跡がたくさん書かれてあり、
その奇跡のゆえに聖書が信じられないという人がよくあります。
しかし、ああいう奇跡は実際に起こるのだということを数限りなく体験させていただき、
また周囲の方々にも見せられてまいりました。
聖書にはラザロの復活という蘇生の一場があります。
私も似たようなことがありました。
頼まれて病院にかけつけると、お医者さんが御臨終ですと言われ、
家族の人々は泣いていました。
しかし、その方のそばに行くと、まだ大丈夫だという気がしました。
そこで、「あなたはまだ肉体を去ってはいけない、
肉体の中に帰って来なさい」と言いますと、
その方は直ちに生き返ってくれました。
目をあけて、「僕はどこへ行ってましたんや」と尋ねられるので、
「あなたはあの世に行ってたんです」と答えました。
水がほしいと言われます。
氷を一つもらってきて、口を開けなさいと言うと、口を開けました。
もう何日も食事をしていないから、口を開けると茶色の糸がたくさん引きます。
その口に氷を入れてあげると、今でもありありと印象に残っていますが、
「あー、おいしい!」とおっしゃいました。
当時二十四歳の青年でした。
まだ元気に生きています。
ちなみに、ラザロの場合は、
イエスが世間に名声を博すことを心配したユダヤ教の人々が、
暗殺者を差し向け、せっかく蘇生したラザロは、その日の夜また
殺されたと言われています。
イエス様も十字架にかかって亡くなる時に、泣いてすがる、彼を愛した人々に
向かって、「泣くことはない。あの者たちを恨んでもならない。彼らは自分の
過ちを知らないからである」と言われたそうです。
人間が本来神の分け御霊であるということ、
本来は永遠の生命につながっているのだということ、
死んだらまた光輝く魂のふるさとに帰るのだということ、
そして人の命の生殺与奪の権はすべて神の御手にゆだねられていること。
これらの真理を一日も早く人類すべてが悟るべきであると思います。