浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「御垂訓」

2022-01-22 00:38:05 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓
 
 ~ 恩師のご著書「愚か者の独り言」より ~


             講演集 一

     「一人でも救われてくれるように」

昨夜のこと、昼間たくさんお客さんがありましたあと、
私の家から四十分ぐらいの、あるお宅へ行きました。
そこはお譲ちゃん三人のうち二人がノイローゼです。
下のお譲ちゃんは精神病院に入っていたのですが、
たまたま、連休で外泊されていたのですね。
そのお母さんから、何とか助けて欲しいと言われて、
仕事が終わるなり食事もとらないで飛んでいきました。

向こうで一時間、
道中往復を入れて三時間ぐらいあればと思っておりましたら、
ノイローゼの方にお話するのですから、なかなか諒解してくれません。
思わず時間をとり、家に帰ると十二時になりました。
そして今朝は六時前に起きて、こちら(山口市)に寄せてもらいました。
さて、そのお母さんは、病院で手伝いの仕事をしておられ、
なりふり構わず単車に乗って、

寒い時は汚い上衣を着て私の所へ訪ねて来ておられたのですが、
立派な家に住んでおられてびっくりしました。
普通に生活できないお譲さんを持って、一生懸命働いておられたのです。
いろいろ話をさせてもらいますと、心が正常に戻ってくれまして、
あれなら救われてくれたのではないかと思うのですが。

上のお譲さんは以前私の家に連れられて来られたことがありますので、
「先生、こんな遠い所まで来て下さってすみません」と言われます。
「いえいえ、私はあなた達が幸せになってくるのなら、
どんなに遠くても走って来ます。

そんな道の遠い近いは言っておられません。
幸せになってくれるのなら、どんな所へも私は行きますから、
気を使わなくてよろしい。
それよりもあなた達が幸せになって下さい」と話させてもらったのです。


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